『広島競輪開設63周年記念（GIII）レポート』 3日目編
配信日：12月21日
19日からはじまった広島競輪開設63周年記念「ひろしまピースカップ」G3は後半戦に入り、準決勝をメインに争われた。3番勝負はどれも激戦となったが、主力組が実力を発揮し比較的順当な結果に。佐藤友和、村上博幸、片寄雄己がそれぞれ勝利し、ベストナインが出そろいました。
最終日もたくさんのイベント、ファンサービスでシリーズを盛り上げます。まずは電話・インターネットを通して10,000円以上の車券をご購入の方（エントリー不要）に、総額200,000円のキャッシュバックキャンペーン、ペア5組10名様に広島旅行が当たる広島旅行争奪電投キャンペーン（事前エントリー必要）、広島特産品が当たる「ThankYou」（3=9）キャンペーン（事前エントリー必要）が実施されます。また、場内では開催中毎日、先着入場者にプレゼントを配布。また、山口幸二氏による予想会、固定ローラーで年間優勝を狙え！「サイストチャンピオンカップ2015HIROSHIMAstage」、選手会広島支部物販販売が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。
＜１０Ｒ＞
近藤隆司選手
早坂秀悟選手 |
最初の準決勝は佐藤友和が勝利し、決勝1番乗りを決めた。レースは近藤隆司が後ろ攻めから押さえると、早坂秀悟が打鐘で叩いて先頭に躍り出た。早坂は後方を警戒していき、ホームからペースアップ。巻き返す中川誠一郎を不発に沈めると、最後は佐藤が直線で抜け出し勝利した。
「僕は何もせずに付いていただけなんで。前が強いからね。自分は最後に抜くだけでした。早めに来てくれれば、僕が何かしらやることがあったけど。調子は問題ないです」
中団を取った近藤隆司（写真）が、まくり追い込んで2着に入る。
「チャンスがあれば仕掛けようと思ってたけど。ホームで緩んでたから行けたけど、中川さんを引き出してしまうと嫌なので見てしまいました。自分が届く距離になってしまい、ゴールした瞬間にやってしまったと。決勝に行けたのは嬉しいですけど。今日は風もなかったし、気温も上がってたので感じは良かった。押さえに行ったときに脚を使わずに出られたのもよかったですね」
早坂秀悟（写真）はマイペースに持ち込み、3着に踏み止まった。
「距離は長かったけど、勝負になる距離だったので。調子は良い反面、末に物足りなさもありますね。でも、加速時間を長めにしるとか、その分ケツ上げるとか、余裕があるなかで調整できているので大丈夫です」
7番手の中川誠一郎はホームから反撃に出たが、合わされる形になり外に浮いて終了。「ちょうど合ってしまいましたね。何かダメですね今回は…」と肩を落とした。
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＜１１Ｒ＞
村上博幸選手
金子貴志選手 |
赤板で鈴木庸之と金子貴志が上昇していくと、さらにその上を才迫開が打鐘で押さえて先頭に出た。これに続いた渡邉一成が叩きに出ると、才迫も合わせて踏んで併走に。そこへ金子貴志が襲い掛かる。金子は一気に出切って先頭に立ち、最終バックを先頭で通過。2センターで鈴木が迫ると、番手の村上博幸（写真）がこれをブロック。さらにインを突いた渡邉をキメにかかって大立ち回りを演じて、最後に差し脚を発揮して1着を手にした。
「（金子の）踏み出しがやばかった。反応していないですね。その後は余裕があるけど、前までの感覚で踏んでいるのに、口が空いてしまう。でも、2車なりの援護はできたと思います。こうやって色んな弱点を見つけて練習をするしかないですね」
渡邉一成は村上に締め込まれたが、勢いそのまま内のコースを踏むと、金子を交わして2着に入る。
「（和田）健太郎さんに惑わされてしまいました。存在を忘れていましたね。（自分の）脚力は申し分なかったけど、レースを読み間違えてしまいました。（状態は）正直、競輪祭は良くなかったけど、今回は良いと思います」
金子貴志（写真）が3着に残り、ファイナル進出を果たした。
「準決は前々に行こうと思っていました。良いところで仕掛けることができましたね。疲れもないし、体の反応は良いです。決勝は厳しいメンバーだけど、竹内（雄作）君に任せて、しっかり付いていきたいと思います」
地元ファンの期待を背負った松浦悠士は、才迫が後退すると自ら前に踏んで行く。最後は強引にコースをこじ開けていったが、あと1車届かず惜しくも4着。
「鈴木さんに引っかかってしまって、進みが止まってしまった。脚の感じも良かったし、落ち着いていたので、行けるかなって思っていたんですけどね…。開も頑張ってくれただけに悔しいです」
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＜１２Ｒ＞
片寄雄己選手
竹内雄作選手 |
南関勢の作戦が見事にはまり、片寄雄己、岡村潤がそれぞれ1、3着で決勝へ駒を進めた。レースは竹内雄作の番手が競り合いとなり、竹内が最終ホームでカマしていくと後ろが離れ、南関ラインがすっぽりはまる展開に。片寄雄己（写真）は絶好の位置を手にすると、最後はゴール寸前で竹内を差し切った。
「作戦通りいきました。皆で話した結果、ああしようと。竹内君は1車で来るだろうから、それを信じて走りました。岡村君も仕事をしてくれると言ってくれてたし。番手に入ってからは竹内君の後輪だけを見て。初日一緒に走ってるんで、どこで詰まるとか感覚は分かってたので、あとは落ち着いていくだけでした。先行してないので調子は分からないけど、ここに来る前から脚の状態は良いと周りからも言われてたので。記念の決勝は初めて。嬉しいです」
竹内雄作（写真）は1/4輪差交わされ「悔しいです」と顔をしかめる。
「今日は自分の持つ距離から行かせてもらいました。ただ、片寄さんも自力があるから、ひょっとしたらもあるから、ちょっと早めに行きました。持つ距離で仕掛けたのに差されたのは…。疲れが溜まってるからなのか。自分のなかで上手く（調整が）いってなかったのでそれが原因かと。明日はしっかり調整して頑張ります」
岡村潤（3着）は遅れてきた大塚健一郎を飛ばす好アシスト。そこからしっかり3番手を死守し、決勝の切符をつかんだ。
「作戦通りでした。片寄さんはダッシュがあるからああいう作戦の方が。僕はあれ（番手をどかす）くらいしかできないので。はまってからは後ろから食われないように車間を斬って、自分のタイミングで詰めていきました。記念の決勝は準決A、B、Cだった頃はあったけど、この制度になってからは初めてです」
杉森輝大は中団4番手に追い上げたが、1車交わせず4着に終わる。
「今日は緩んだところで一発しかないと思ってました。あのまままくっても竹内君は駆け方が上手いから、外に浮いて終わってしまうので、それだったら1回入って立て直してからと思ったけど。僕もそこまでに脚を使ってたし、自力が並んでしまうと厳しいですね。力不足でした」
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＜最終日９Ｒ レインボーカップA級ファイナル＞
畑段嵐士選手
本郷雄三選手
久米康平選手 |
レインボーカップ・A級ファイナルが最終日の第9レースに行われる。期末恒例となったS級特進（3着以内）を賭けた一発勝負のレース。A級トップナインが各地から集結し、愛車と身体の検査を受けて宿舎入りしました。
今回1番の注目は畑段嵐士（写真）だ。今年の優勝は断トツの14回、競走得点は一時99点と前例のない驚異的な数字を記録。「100万円を獲りにきました」と意気込む。
「前回（12月久留米）も特進を逃しましたね。決勝はバックで脚にきててもうヤバいと思いました。1期で4回も失敗した人はいないと思う。でもネタになるし、いじってもらえるので（笑）。3月のダービーは特進して追加で優勝でもしないと無理ですね。（ダービー出場の）賞金とか意識せず、優勝を狙います」
前を託された中井俊亮は「勝ち切れるように頑張る」と気合を入れる。
「橋本（智昭）さんとは（9月）向日町の決勝でやったことがあるけど、僕が2着で近畿ワンツーでした。ここに向けて準備してきました。練習もやって休息もとりました。皆強いけど、行くべき所でしっかり仕掛けます」
3人そろった北日本勢はまとまり、橋本智昭が先導役を務める。
「話し合って3人でまとまった方がいいってことになりました。僕は自力でやりたいので。調子は良くもなく悪くもなくって感じですね。ラインで決まるように力を出し切ります」
西本直大は同じ近畿の中井、畑段と分かれて自力勝負する。
「さすがにこのメンバーを相手に（近畿）3番手を回るのは…。僕もまだまだ自力の気持ちがあるし、追い込みのイメージを付けてしまうのも」
唯一、来期A級予定なのは本郷雄三（写真）。何としてでもここで特進を決めたいところ。いつも以上に気合が入る。
「何とか3着以内に入りたいですね。（11月の）高知で落車してフレームがダメになってしまったのが痛いですね。体の方はそのあと体重が落ちたけど、その分軽くなって動き易い。皆強いから考えても仕方ない。明日は単騎で流れを見極めていきます」
「全員が自力を持っているんで、前の方にいてしっかり仕掛けたい」と話すのは久米康平（写真）。前期のS級では100点オーバーの実力者だ。
「このメンバーではレースの展開を想定しても仕方ないから、体が動くままにいきます。前回（12月松阪）が終わってからはケアをして練習もしっかりやってきました。感触は良かったので楽しみですね。僕は気負うと空回りしてしまうので、いつも通りにいきます」
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