『防府競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:10月31日
 11月1日から防府競輪開設70周年記念「周防国府杯争奪戦」が開幕する。S班は地元の清水裕友ら3名が参戦し、賞金ランキング7位(10月31日現在)につける郡司浩平にとっても気の抜けないシリーズとなる。主力の大半はここを走って競輪祭。今年最後のGI開催へ向けても注目の開催だ。
 開催中は毎日、吉岡稔真氏、山口幸二氏による競輪解説者トークショー&予想会や長田真友子&木戸彩音の音楽LIVEが。また3000円分の未確定車券の提示でJCBギフトカード1万円分などが当たる未確定車券スピードくじも予定されています。ぜひ防府競輪場へご来場ください。

<1R>

 植原琢也は7月小松島記念以来となる1R、1番車。前回の取手は準決勝の車体故障で消化不良のままシリーズを終えただけに、気持ちを切り替えて3度目の記念開催に臨む。
 「前回の取手は車体故障で終わってしまってピリッとしなかった。今回は記念開催でいいメンバーなので、初日を乗り越えれば格上の人と戦えるし、いつも以上に気合は入っている。最近はレース内容が悪いので、いいレースができるように心がけたい」
 渡邉晴智は7月高松でのろっ骨骨折から復帰2場所目。復帰戦の川崎では決勝に勝ち上がっている。
 「復帰戦の川崎は何とか戦えましたけど、まだ本調子ではないですね。練習はしていますけどレースで脚を戻していくしかない。(植原とは)初連係ですね。ダッシュに離れないようにしっかり追走したい」


<2R>

 今期ここまで11勝を挙げている伊藤信は2日前に開催された近畿地区プロのスプリントでも優勝するなど、競輪も競技も好調だ。
 「地区プロのスプリントで優勝してすぐの開催なので疲れはありますけど気分はいいですね。防府は1着もあるしイメージも悪くない。まずは初日を突破できるように集中していきたい」
 対する島川将貴は今回から新車を投入する。
 「今回は新車を持ってきました。練習で乗った感じは少し重かったですけど、車の進みは悪くなかったし、慣れれば戦えると思う。メンバー的に自分が先行できそうだし、落ち着いて仕掛けたいですね」


<3R>

 守澤太志は安定の近況成績。競走得点も110点に手が届きそうなところまで上げてきた。
 「最近は落車もなくなってやっといいリズムで走れるようになってきた。前回(10月福井)が終わってからは少しバタバタしてしまって練習はあんまりできない。上積みはないですけど脚は悪くないと思います」
 櫻井正孝は前回の福井の初日に失格しているが、逃げて2着に粘っているのだから状態は悪くなさそう。
 「福井の失格は先行して止めにいった結果ですから、自分の中では納得している。いつも後ろが止めれない時は自分で止めるつもりでいるので。初日は細切れ戦になるので最低限位置は取って仕掛けたいですね」


<4R>

 松川高大は前回の10月久留米を太田竜馬の番手回りから優勝。寛仁親王牌でも1勝を挙げるなど近況は乗れている。
 「変わらずいいと思う。だいぶ上がってきてますね。10月からフレームを換えて、ハンドル幅を狭くしたら一気に良くなった感じがある」
 松川の番手を得たのは加倉正義だ。
 「(状態は)わかんないですね。ここに来て間隔がけっこう空いてるので。先月、ここを走ってから10何日空いて、向日町の一発レース(ブロック7)。函館の打ち切りもあっての前回(四日市)だから今イチわかんない。フレームも前回のここで初日使って降りたやつを持ってきた。ギアを落としたり、改良を加えてきたけど走ってみてですね」


<5R>

 鈴木竜士は熊本記念in久留米から中3日での追加参戦だ。
 「(追加が来て)走らない理由はないんで。前回から少しずつ良くなってます。大負けしないレースができてる。点数は気にしてないけど、今はとにかく大負けしたくないので」
 皿屋豊は地区プロの1kmTTで優勝するなど、調子の良さは競技にも表れている。
 「(優勝で注目される)重圧がかかってる(苦笑)。みんなに言われるんで。自分でもビックリしました。あのバンク(豊橋競輪場)で雨も降っててだったから。最近練習を変えて、持ってるスピードが上がってるのかな。前の期から練習を変えたけど、スピードが上がってる実感がある」


<6R>

松岡健介選手
松岡健介選手
 松岡健介(写真)は地区プロのケイリンで優勝して、ここに乗り込んで来た。
 「オールスターの落車でガクッときたんですけど、前回(10月福井)の前ぐらいからしっかり練習できるようになった。福井から(復調の)メドが立ってきたので、いいのかなと思う。今回は新車が来たんで試してみようと思う。けっこうガラッと変えて、今回は特徴のない自転車にしました」
 大石剣士は9月函館、10月平塚で優出するなど調子もいいが、防府との相性もいい。
 「地元が(伊東の)33っていうのもあるけど、ここは特に相性がいい。2回来て、2回とも決勝に乗れて、走りやすいし、なんか流れがいい。ただ記念だとあんまり流れが向かなくて、勝ち上がれなかったりが多いので頑張りたいですね」


<7R>

竹内雄作選手
竹内雄作選手
 竹内雄作(写真)は1kmTT、チームスプリントの2種目に出場した地区プロから中1日での参戦だ。
 「疲れました。ダブルエントリーはいつもだけど、今まではその前後に競走が続くことがなかったので。その影響がどれだけ出るか。昨日(30日)はケアだけ行って終わり。調子もなかなか上がらないんで、全部練習だと思って。ただ青森の(準決勝)1着も自信になったし、練習中の鎖骨骨折からちょっとずつ戻ってきてる」
 佐藤友和は中田雄喜とは連係せず単騎を選択した。
 「前回(10月松山512着)、フレームを換えたら良くなった。何場所か違うのを使ってたけど、前回から元に戻した。踏み応えもあったし、反応も良かったです」


<8R>

稲川翔選手
稲川翔選手
 稲川翔(写真)は10月のあっせんしない処置から今回が復帰戦となる。
 「練習しかすることがなかったんで。もっと時間があってもいいかなって感じでした。僕は(間隔が)空いても空かなくても新しいことをやるけど、長いスパンで試せたのは良かったですね。成果が出るか楽しみ? レースはいつも楽しみです。今回は近畿勢が多いので、取り残されないように頑張りたい」
 取鳥雄吾は変わり身に期待だ。
 「練習はしてたし、手を抜いてて悪かったわけじゃないので戻るでしょう。直前は岩津(裕介)さんに練習とセッティングをみてもらった。防府は久々だけど、後手だけ踏まないように。しっかり流れに乗って勝てればいいですね」


<9R>

根田空史選手
根田空史選手
 根田空史(写真)は地区プロのケイリンを連覇した。
 「それまではスプリントに出てたし、地区プロの優勝自体9年連続です。防府はけっこういいと思う。印象的にも走りやすいし、走路がきれいになって余計感じますね。地区プロの疲れは全然大丈夫。練習のほうがキツいですから」
 内藤秀久は補充で走った共同通信社杯で2勝すると、9月小倉からは3連続優出。10月平塚の優勝も含め、決勝戦でも確定板を外していない。
 「調子はずっといいし、全然いい。今は力が付いてきてるのがわかるので、あとは運をモノにしたい。(記念で)結果を残したいですね」

<10R>

宮本隼輔選手
宮本隼輔選手
 地元勢のトップバッターは宮本隼輔(写真)。前回の寛仁親王牌が悪かっただけに強気なコメントは聞けなかったが、地元戦ならしっかりと結果を残したいところだ。
 「清水(裕友)さんが獲ってくれるんで、僕の出番はないですよ。2人では1日一緒にやったぐらいで、仕上がりを確認できるほどじゃない。普段(の練習)はバンクとロードと半々なんだけど、直前はワット(バイク)系ばっかやってました。最近ずっと良くないんで、何か変えないとと思って」
 筒井敦史は前回の10月福井で約3年ぶりの優勝を飾った。
 「福井の前検前日の夕方にふと、こうしたらいいんじゃないかなと思ってセッティングを変えた。ちょっと不安だったけど、失うものはねえなと思って。初日から乗ってる感じが気持ち良かったし、もう(セッティングを)イジらんでいいくらい。宮本君はたぶん初めてですね」

<11R>

原田研太朗選手
原田研太朗選手
 記念や共同通信社杯でも優出するなど防府との相性がいい原田研太朗(写真)は今回、新車を投入する。
 「今回はちょっと新車で。練習でも使ったし、とりあえず使いたかったので。防府はけっこう相性がいいと思う。配分が詰まってるけど、疲れはそんなにない。練習のほうが疲れますね。初日はプレッシャーだけど、桑原さんに任されたからにはしっかり自分の走りをしたい」
 桑原大志は2年ぶりの地元記念。怪我で出られなかった昨年の分も今回は頑張りたい。
 「去年は親王牌の落車で入院してたけど、開催前にヒロト(清水)が来て『絶対獲ります』って言ってた。病室で(決勝の)レースを見ててすごくうれしかったし、来年はこの子と一緒に走りたいなと思った。(宮本も入れて)3人で上で走れるように。チャンスはあると思うんで、3人で決勝に乗ってワンツースリーを決められるようにしたい。練習はそれなりに。ちょっとやり過ぎたかなってところもあるかな」


<12R>

清水裕友選手
清水裕友選手
 大会連覇がかかるのは清水裕友(写真)。優勝ならグランプリ出場に大きく前進するだけに、色んな意味で大きな開催だ。
 「(体がしぼれているように見えるが)調子がいいとやせるんで大丈夫です。ここに向けて仕上げたつもり。状態は問題ない。もちろん連覇を狙ってですね。ここは地元なんで勝たないといけないって気持ちです。とりあえず一生懸命頑張ります」
 賞金ランク7位につける郡司浩平も注目選手のひとりだ。
 「地区プロの疲れが少しあるけど大丈夫です。ここ最近でいうと自分のイメージの感覚じゃないけど、今回入る前が一番良かった。体調的にいいって感じですけど、今は競輪祭に向けてやってるんで。本当は競輪祭の前に新車を試したかったけど、バタバタして間に合わなかった。だからいつものフレームでやります」
 三谷竜生は10月千葉記念in松戸で優勝し、寛仁親王牌では決勝2着と復調一途だ。
 「地区プロで急きょ団抜きを走ったり、予定外のこともあったので。状態はそんなに変わらないと思うけど、疲れました。自分のなかの調子はそこまで変わらないんだけど、結果が出てるし、いい流れで来れたのは大きい。今は競輪祭を獲ってグランプリっていうイメージでいます」