『防府競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:12月22日


 今年最後の記念開催となる、防府競輪開設59周年記念「周防国府杯争奪戦 」が明日23日からスタート。直前に荒井崇博、渡部哲男、海老根恵太、兵藤一也らの欠場こそあったが、小倉竜二、小野俊之、有坂直樹、稲垣裕之らの実力者たちが元気に顔をそろえ、明日からの熱戦に備えて検車場入り。4日間見どころある開催となりそうだ。
 本場では皆様のご来場をお待ちしております。明日の初日はXmasプレゼントと題し、先着500名様に09年度競輪カレンダーを、女性のお客様とお子様限定でサンタのブーツのプレゼント。他に、滝澤正光さんのトークショーや先着1000名様に抽選券を配布し、抽選でクオカードの当たるラッキーカードの抽選会などが行われます。
ぜひ、この機会に防府競輪場へお越し下さい。


<1R>
 オープニングレースに登場する桂馬将人は前回の12月前橋で久々に優参を果たすなどこのところ復調気配だ。
 「積極的な競走が要所で出るようになってきました。おかげで来期の点数も確保できたし、今は気持ちが乗っていますね。ただ、油断したらアウトなんで、気を緩めないようにしないと」


<2R>
 2レースの増成富夫は地元地区での開催に向けて気合十分だ。
 「前回の奈良から20日以上空きました。こんなに空いたのは選手になってから久々かもしれない。このバンクは良い思い出しかないし、体調もバッチリ。今回は良いところまで行けそうです」


<3R>
竹澤浩司選手
竹澤浩司選手
   3レースの竹澤浩司(写真)は、分厚いラインができるだけに、やることはひとつだ。
 「大屋(健司)と一緒ですか…。俺も彼もどっからでも行くタイプだし本当やりづらい。だけど、そこさえしのげばどうにかなると思うし、変に意識しないようにします。自然体で走れば結果は出せますから」
 今年は落車続きの白水洵。前回の12月松阪Sでも落車しており、満身創痍の状態に苦笑うしかない。
 「自分が原因の落車なら仕方がないと思うけど、巻き込まれたりあおりを受けての落車がほとんどだから気持ちもヘコみますよ。だけど、大きな怪我がなかっただけでも良かったと思わないと」


<4R>
 4レースの永澤剛は来期A級への降格が決まっている。
 「今S級でやれる事を精一杯やってA級戦を迎えたいですね。9月の地元記念で怪我をしてから、3週間近く自転車に乗れなかったので、復帰してから身体の感覚が微妙に違うと思う事があった。だけど今は何ともないし、戦えるだけの身体は作ってきたつもり。ただ、練習ではいつも33バンクなんだけど、実戦ではほとんど走っていないので、そこだけが不安です」



<6R>
柴田洋輔選手
柴田洋輔選手
   6レースからは選抜戦。柴田洋輔(写真)は今期S級昇格後、参加した記念の初日は今のところ全て連対している。
 「F1戦と違ってチャレンジャー意識が強いことが、結果的に良い方向に向いているのかもしれませんね。明日はメンバー的にやりにくいけど、必ず緩むところはあるはずだから、その隙を逃さずに先手を奪いたい」
 篠崎高志がにわかに存在感を示している。11月伊東記念で4344着とまとめると、直後の花月園記念で単を出して高額配当を呼び込んだ。更に、続くびわこSでは久々に決勝に乗っている。
 「んっ~、何なんですかねぇ(苦笑)。自分でも何でこれだけ調子が良いのかわからないんですよ。花月園の最終日に落車して、身体の状態も悪かったのにびわこで決勝に乗れた。流れって言えばそれまでだけど、気分はいいものです」


<7R>
富弥昭選手
富弥昭選手
   7レースには地元・富弥昭(写真)が登場。言葉数こそ少ないが、静かに覇権奪還に燃えている。
 「優勝を意識するとかは、今の自分の成績ではとてもじゃないけど言えませんよ。まるで宝くじに当たるようなものですから(苦笑)。だけど、地元だし気合が入るのは当たり前のこと。自然体で頑張ります」
 藤田大輔は「前日まで師匠(森下太志)にバイク誘導で引っ張ってもらっていたんですけど、デキがすごく良かったんです。前回の高松で、怪我から復帰後久しぶりに決勝戦に乗れたし、徐々に身体は上向いています」と意気盛んだ。


<8R>
菊谷信一選手
菊谷信一選手
   8レースは若手機動型4車がぶつかり合う構図。その中でも27歳の吉川誠が最年長となる。
 「今年一年、脚を戻すためにとにかく逃げまくりました。その成果か、ようやく良いときの状態に戻ってきたなと実感しています。着を度外視して駆けたこともあったし、苦労した甲斐がありましたね。あとはどのようにして結果につなげるかです。それにしてもみんな若いな。俺なんか、この中ではもうオッサンですよ」
 菊谷信一(写真)は「伊東記念の後、新しいフレームを試したら急に成果が出た。身体の反応も良いし、練習環境も抜群だし、今は『頑張らな』って張り合いもありますね」と充実した近況の背景を説明する。
 一方、金澤竜二は「この番組きついなあ。さっさと出切らないとどうにもなりませんよ…。どうしよう、本当に嫌だ。作戦はこのあとじっくり考えます」と妙案はすぐには浮かばず、思案投首している様子。


<9R>
小倉竜二選手
小倉竜二選手
   9レースからは特選競走。小倉竜二(写真)は前回の佐世保記念では連日、濱田浩司を交わせなかったが、それでも決勝戦では、直線でからまれながらも3着を確保。健脚ぶりを見せつけた。
 「追加をもらったのは佐世保を終えてすぐでした。来年のダービーの特選シードがかかっていたし、この追加は丁度良かった。佐世保の後はちょっとだけ休んだけど、昨日、結構追い込んで練習してきた。疲れは残ってるけど、少しずつ良くなるでしょう」
 中国・四国勢の機動型が少ない事もあって、三宅達也の活躍に期待がかかる。
 「体調はかなり良いですよ。(渡部)哲男がおらんけど、中四国みんなで力を出せば何とかなると思ってる。明日は福田(知也)とやり合って終わるって展開だけは避けたいですね」
 今の後閑信一には明確なテーマがある。
 「来年一発目の立川記念に向けて集中している最中なんです。練習ではかなり状態が戻ってきたと感じているけど、実戦ではまだまだ。全日本じゃ不甲斐なかったし、どれだけやれるかを確かめるためにも、ここは全力で頑張らないといけませんね」


<10R>
金子貴志選手
金子貴志選手
   10レースの有坂直樹は渡邉一成という好目標を得た。
 「全日本へ向けて追い込んだ分の疲れが相当残っていたから、前回の佐世保も今ひとつだった。佐世保からすぐだから、ほとんど練習もできなかったし、デキには少し不安がある。だけど一成がいるし、そこは信頼します」
 金子貴志(写真)は「全日本を終えてから、結構日数が空いたんで、身体を休めることに専念していました。やりたい練習を思うようにできたし、体調を崩すってこともなかった。それなりにやってきたつもりです。だけど、俺は寒い時期が苦手なんです…」とやや不安を残す。
 長塚智広は「位置決めずにやる」ときっぱり。
 「このメンバーならば、どこと位置を決めずにやる方がいいでしょう。西武園を終えてからはゆっくり休みたかったけど、取材だとかがあって色々バタバタしてました。それでも、後閑さんらと京王閣バンクに入って練習したりと、やることはやってきたつもり。体調には何ら問題ないです」
 伏兵・小岩大介は、気楽にやれる単騎戦を選択した。
 「今は自転車に関していろいろと模索している最中なんです。セッティングをいじったり、スパイクを変えたりと考えて柔軟にやっていますよ。明日は単騎だけど、単騎戦は大好き。位置取りさえ間違えなければ対応できると思う」


<11R>
佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
   11レースの稲垣裕之は前回全日本選抜で無念の予選敗退。それでも、負け戦で2勝を挙げるなど、徐々にリズムを取り戻している。
 「10月の世界選のあと、少し身体の状態が変だったので、普段やらない練習をあえてしてみたんです。そうしたらそれが失敗で、全日本では残念な結果になってしまった。だけど元の練習に戻したら身体も回復してきたし、今まで通り動けてきた。ここに来る2、3日前に風邪を引いたことを除けば、全く問題無いレベルまで戻っています」
 佐々木則幸は9月一宮ASでの鎖骨骨折が尾を引いている様子で、前回の全日本選抜では全く良いところがなかった。四国の大砲の復活が待たれるところだが…。
 「全日本でむりやり復帰したけど、踏み出しもスピードも最悪で、何をどうやってもダメでした。練習もしっかりとやってるつもりだけど収穫もあまり無いし…。今が一番きつい時期かもしれません。だけど集中力が切れると、あとはどんどん落ちるだけなんで、気持ちだけは切らさないようにと意識しています」
 菊地圭尚は終始リラックスモードで検車場入り。
 「全日本で納得行く競走が出来たことで気持ちを取り戻せました。それまではどうも後ろ向きな考えばかりで、競走にも集中できてなかった。それだけに、今は練習も充実しているし、競走が楽しみになってきた」
 その菊地と連係する佐藤慎太郎(写真)は「(怪我から)復帰してからは、レースや練習は問題なく走れているけれど、原因不明の腰痛が出たり、今までにない部分の筋肉が疲れたりと、身体のバランスがまだまだ悪いですね。来期、再出発を図るためにも、今から少しずつ準備をしておかないと…」。完全復活はまだ先か。
 今年一年SS班で頑張ってきた豊田知之は、ここでSSの赤パンツを脱ぐこととなる。
 「赤パンツを履くプレッシャーは相当なものですよ。だけど、自分に対してこれだけ厳しくなれた一年っていうのも今まで経験したことがなかったから、かえって良い刺激になりました。最後に地元地区で見せ場を作りたい」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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