『防府競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:9月11日


 防府競輪開設61周年記念「周防国府杯争奪戦」が今日からスタート。残暑厳しい中、333バンクを舞台に激しい戦いが繰り広げられた。メインの特選3個レースは山田裕仁、岡部芳幸、海老根恵太の実力者が勝ち名乗り。明日は優秀競走の「天神杯」が争われる。
 2日目の明日(12日)は先着1008名様に2枠複車券をプレゼント。好評の吉岡稔真&内林久徳予想会は開催を通して催されます。また、バンク内観戦も12日のみ予定されています。ぜひ、本場に足をお運びください。


<1R>
 オープニングレースを制したのは山下渡。同期の橋爪亮の先行に乗って直線鋭く追い込んだ。
 「橋爪さんと後ろを固めてくれた伊藤さんのおかげです。徐々にペースを上げていく感じで休むところがなかった。番手の仕事で車間を空けられれば良かったんですけど、気持ちに余裕がなかったです。ラインで決められなかったのが残念ですね」
 先行した橋爪亮は末を欠いて5着。
 「いい感じで先行できたんですけどね。脚の感じも良かったんですが、ギアがちょっと軽かったです。もう少し粘りたかったですね」


<2R>
内村竜也選手
内村竜也選手
   地元の内村竜也(写真)が会心の逃げ切り勝ち。打鐘で片寄雄己を叩くと、そのまま力強く押し切り、初の記念参戦で初日を突破した。
 「どうせダメなら2車でも先行しようと。まくったら車は進まないですから。バックからタレていたんですけど、後ろがいい仕事をしてくれたみたいですね。地区プロに合わせて千mの練習をしているので、スピードはないけど、距離は踏めるんですよ。明日も大穴を出せるように頑張ります」
 後方からしぶとくまくり上げた小谷田公則が2着に入った。
 「6番(北村)を見てしまい、仕掛けが遅れましたね。後ろに迷惑をかけて申し訳なかったです」


<3R>
 増成富夫と松岡彰洋で激しく踏み合っているところを山崎将幸がひとまくり。山崎マークの野木義規が鋭いキメ脚を発揮した。
 「いけないと思ったけど、山崎君が強かったね。ダッシュがすごいし、大したもの。最後はちょっとタレてきていたから、ゆっくり抜きにいきました」
 まくった山崎将幸は3着で二次予選に進出。
 「仕掛けのタイミングは悪かったんですが、車は出てくれました。最後は脚が一杯でタレましたけど、練習した成果が出ましたね」


<4R>
 景山秀之が竹山陵太の番手勝負に出て、大槻寛徳と激しい競り合いに。後方から鮮やかにまくった高比良豪を平田崇昭がゴール前できっちり捕らえた。
 「(高比良)豪が強かった。ホームから早めに仕掛けてくれたし、外、外を回らされたけど、スピードも良かったです。あとは抜けるかどうかだけでしたね。前回の最終日からギアを1枚上げて追走が楽になった。4コーナーを回っても余裕がありました」
 2着の高比良豪も満足そうにレースを振り返る。
 「自分が一番、得意な展開になりました。末は欠いたけど、出脚は良かったと思います。今回は新車でまだセッティングが出てないんですが、1周ぐらいなら駆ける気持ちはありました。勝ち上がれて良かったです」


<5R>
小埜正義選手
小埜正義選手
   小埜正義(写真)が人気に応えて快勝。伊藤信の先行を後方から豪快にまくり切った。
 「踏み遅れて中団を取れなかったし、内容は良くなかったです。4・08のギアだったらアウトでしたね。きついレースだったけど、感じは悪くなかったです」
 篠田宗克が完璧マークで2着に流れ込んだ。
 「小埜君が強かった。前回の落車で身体は大丈夫だけど、ハンドルとサドルを交換したので、その辺をもうちょっと微調整しないと」


<6R>
 先行態勢に入った園田鉄兵を善利裕生が強引に叩きにいく。善利は出切れなかったが、最終バックから自力に転じた松山勝久が久々の勝ち星を挙げた。
 「善利君が頑張ってくれたおかげです。内、外と見る余裕があったし、自分で踏み込んでいけた。今期は苦しい戦いが続いているけど、腰痛のケアをして練習はできています。この1勝は大きいですね」


<7R>
山根義弘選手
山根義弘選手
   才迫勇馬が絶妙のペース配分で別線を完封。見事な逃走劇で人気に応えた。
 「レースは見えていたし、自分のペースでジワジワと踏んでいけました。バック追い風で上手くスピードに乗せられました。ちょっと重かったですが、明日はもっと良くなると思います」
 地元の山根義弘(写真)がしぶとく才迫に食い下がって2着をキープした。
 「前が強いから安心していました。最悪、粘られたときにどう凌ぐかを考えていたけど、すんなりの展開でラッキーでした」


<8R>
金田健一郎選手
金田健一郎選手
   脇本雄太が期待通りの走りを披露した。赤板から果敢に飛び出すと、別線に全く隙を与えず逃げ切り、場内を沸かせた。
 「2周先行は自分にとっては普通のこと。先頭に出れたら安心なんですが、出るまでが緊張しますね。近藤さんもやる気満々みたいな感じでしたから。平(オールスター)と違って車が流れてくれるし、いい感じで踏めました。全力を出し切れたので良かったです」
 競り合いを凌いだ金田健一郎(写真)が2着で近畿ワンツー決着。
 「何とか付いていけました。やっぱり強いですね。1回も後ろは見ていない。絶対、抜けないと思ったけど、形だけでも最後は抜きにいきました」
 この3番手に飛び付く形になった近藤隆司は脇本の強さに脱帽する。
 「番手に飛び付こうと思ったんですが、スピードがちょっと違いました。3番手に入って仕掛けられれば良かったんですが、外に出したら9着でしたね。結果として流れ込みになってしまった」


<9R>
山田裕仁選手
山田裕仁選手
   細切れで入れ替わりの激しいレース展開となった。柴崎俊光との連結を外してしまった山田裕仁(写真)が最後は自力でまくって貫禄の違いを見せた。
 「ちょっと油断して(有坂に)入られてしまった。番手に追い上げるつもりで踏んだけど、スピードが良くて、バックを踏み切れなかった。調子はずっと悪くなかったけど、最近は流れがあまり良くなかった。とりあえず勝てて良かったです」
 岩津裕介は実戦で初めて4回転ギアを投入。山田を追走する形で2着に入った。
 「まくろうと思って踏んだ時に山田さんに合わされてしまった。池尻さんに入れてもらって助かりました。4回転の感触は悪くないけど、やっぱり33バンクは難しい。明日はもう少し小細工の効くギアにします」
 まくられた神山拓弥は「今日は完全に力負け。ギアも足りなかったですね。明日はちょっと考えます」と気持ちを切り替える。


<10R>
岡部芳幸選手
岡部芳幸選手
   飯野祐太が小嶋敬二を叩いて最終主導権。岡部芳幸(写真)が最終バックからシビアに踏み込み、激戦を制した。
 「小嶋さんがあんなに抵抗するとは思わなかった。後ろに小嶋さんが入ったのが分かったし、坂本君もまくって来てましたからね。かぶってからでは遅いと思いました。もうちょっと気持ちに余裕があれば良かったんですけどね。また明日も頑張ります」
 3番手を確保した小嶋敬二が2着に流れ込んだ。
 「突っ張るつもりで踏んだけど、飯野くんのスピードが良かったから出させた。3番手に入れたし、今日は展開ですね。(岡部の)番手まくりはあると思っていました」
 3着の山口幸二は手応えをつかめた。
 「3着に入れたのは大きいですね。オールスターの時から修正できたし、今回は全然違います。だいぶ恐怖心も取れてきました。これならいけそうです」


<11R>
井上昌己選手
井上昌己選手
   三宅達也の先行を海老根恵太が力強くまくって完勝。ファンの圧倒的な支持にしっかりと応えた。
 「(三宅と北津留で)どちらかが叩く展開になるとは思っていました。流れが向きましたね。(井上)昌己がいい目標になりました。感じも悪くないと思います。かなり人気になっていたので、勝ててホッとしました」
 好マークの渡邉晴智が2着。人気のSSコンビで連独占を決めた。
 「オールスターのときよりは全然いいですね。海老根の1着は分かっていたけど、しっかり付いていけて良かったです」
 井上昌己(写真)は北津留翼が不発の展開から自力でまくり上げて3着に食い込んだ。
 「前でもがき合って、海老根さんが一番、伸びるパターンでしたね。(北津留)が止まってから踏んだのできつかったです。落車の影響はまだまだあるけど、だいぶ良くなってきました」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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