『東日本大震災被災地支援競輪 防府競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:11月18日
 本日(18日)、山口県・防府競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開設62周年記念「周防国府杯争奪戦」(GIII)2日目が開催されました。一日雨が降りしきるあいにくの天気になってしまいましたが、ヒートアップするレースの連続で開催は盛り上がりを見せています。2日目のメインである優秀「天神杯」は三宅達也選手が大西祐選手の先行を利して1着、地元勢が上位独占という最高の形を作りました。そして明日(19日)は3日目、勝ち上がった27名による準決勝戦(3個レース)が行われます。地元勢を始め、かなり強力メンバーが激突する見逃せないレースとなりそうです。ファイナリストの9選手は果たして…!?
 3日目(19日)は先着1008名様にラッキーカード(抽選で開催記念クオカードをプレゼント)、ガラポン抽選会の抽選券を配布します。場内イベントとしては、地元選手&スピーチ-ズによるウェルカム(スピーチ-ズは4R発売中にライブもやります!)、吉岡稔真・内林久徳の公開収録予想会(9~11R発売中)、SPEEDチャンネル専門解説者の久保田浩章のずばっ!と予想会(2・6R発売中)が行われます。初日・2日目とは予想会の時間が変更になっているのでご注意下さい。また、マジックバルーンショー(5・8R発売中)、パフォーマーグリーティング(6・9R発売中)に加えてふわふわドーム、競輪初心者のためのビギナーズコーナーも設置。ぜひ防府競輪場で、生の競輪の迫力と豊富なイベントをお楽しみ下さい!
<1R>
大谷靖茂選手
大谷靖茂選手
 岩本純を叩き切った大谷靖茂(写真)が押し切り勝ち。2日目選抜戦は愛知ワンツーでスタート。
「出切れると思っていたし、例え出切れないとしても思い切っていこうと思っていました。4番手で中団争いをして中途半端になるよりはと。それに自信もありました。いかなくてはいけないところだったし、ワンテンポ遅れたら(岩本)純さんのペースになってしまうし、純さんが強いのは知っているので、ちょっとヤバイかなとは思いましたよ。でも昨日の修正も出来たし、(ワンツーで)良かったです。後ろの吉田(健市)さんにパワーをもらった感じですね(笑)。明日も頑張りたいです」
 初日に落車を喫した吉田健市。顔には大きな白い絆創膏が貼られていたが、大谷とのワンツーをしっかりと決めた。
「(ケガは)大丈夫ですよ。大谷(靖茂)が強いのを知っているから、付いていくだけでした。2着は明日も選抜だから、ワンツーが決まって良かったです。抜きたかったけど、しっかり大谷に踏み直されましたね。記念だし、明日もしっかり走りたいと思います。でも明日、今日みたいに1番車じゃなかったら(顔が)目立ちますね(笑)」

<2R>
三ツ石康洋選手
三ツ石康洋選手
 カマした古屋琢晶にうまくスイッチした三ツ石康洋(写真)が差して1着。
「3番手に飛びつくか、ホームで来ないようだったら仕掛けようと思っていたんですよ。(古屋琢晶が)強いのは知っているけどね。前受けして、すごい引いたから、逆にこっちが大丈夫かと心配になりましたよ。来なかったら駆けようと思っていたし、車間あけて待って乗り換えようとしたら(古屋が)1車だったから、あれですごい楽になりましたね」
 カマした古屋琢晶だったが2着。
「何回か動きがあると思っていたので、緩んだところをいく、それしかないと思っていました。また明日頑張ります」

<3R>
日比野敏行選手
日比野敏行選手
 宮司周郎マークの日比野敏行(写真)が内を突いて1着に突き抜ける。
「今日は宮司(周郎)君のおかげ。3番手を取ってくれたからね。何でも出来るし、いつも頑張ってくれるんですよ。すごいコンピューターの性能が良くて、位置取りも今日みたいにうまいんですけど、なかなか脚が伴ってこないんですけどね(苦笑)。捲っていったので、内が開くと思ったから最後は待っていました。宮司君が番手にいっていれば、(宮司が)1着だったでしょうね。雨だったこともあり、今日は軽く感じました。(1着は)大きいですよ」
 中近ライン3番手の三橋政弘が2着に入線。
「宮司(周郎)君のおかげですよ。今日は雨が降っていたし、外に踏もうと思っていたんですけど、内に差してしまって。昨日もそうなんですけど、連日余裕はあるのに、展開がなかなか合わなくて。ケガしてから状態も良くなってきているとは思うので、明日また頑張ります」

<4R>
山田和巧選手
山田和巧選手
 初日は不完全燃焼に終わった山田和巧(写真)が捲りで1着。
「何とか気持ちを切らさずに走ることが出来ました。作戦はとにかくいけるところからいくという感じで、(松岡)貴久に『積極性が足りない!もっと積極的にいったら5点は上がりますよ!』って言われていたんですよ(笑)。それに333ですから、前々にいかないとね。明日以降にも繋がると思います。」
 松岡に「どうだった?」と聞く山田松岡貴久が「そこだ!というところで動いていましたよ」と返答すると「あざーっす(笑)!」
 主導権を握った田中勝仁は2着に粘り込む。
「細切れだったから理想の初手は3番目でした。ジャンで出させてもらえると思ったし、いくことしか考えていなかったです。初日は何も出来ずに終わってしまいましたからね。展開も良かったし、出切ってからはきつかったけど2着に残れたのは良かったです。山田(和巧)さんに一回合わせたんですけどね。出来ればラインで決めたかったですが、感じも良かったです」

<5R>
廣川泰昭選手
廣川泰昭選手
 5レースから3着までに準決勝進出の権利が与えられる二次予選。
 脚を溜めていた廣川泰昭(写真)が初日に続く捲り炸裂で連勝した。
「仕上がりは良いですね。仕上がっているからか、展開も良くなっています(笑)。今日は詰まったらいこうかなと思っていたけど、雨であまり前は見えなかったです。ダッシュがないのでいつも入られてしまうから、ジャンのところだけは入られないように注意してました。ゴール前も伸びる感じがあったし、余裕もありました。練習の成果が出てますかね(笑)」
 先行する濱田浩司の番手に入った高橋陽介。内から濱田を交わして2着に入線し、初となる記念準決勝進出を決めた。
「濱田(浩司)さんは脚が違いましたね。すごい強いのは知っているんですけど、思い切りいけば出切れると思ったんですけどね。ホームで富(弥昭)さんが持ってくると思ったら、(番手が)あいていたので。捲りが来たから内にいくしかないと思いました。初日といい今日も展開が良すぎました。初の準決勝は嬉しいですが、出来れば出切りたかったですね」
 3着の富弥昭は反省の弁。「完全にあけてしまいましたね…。(濱田に)申し訳ないとしか言えないですよ」
 先行態勢を築いた濱田浩司は番手に入られる厳しい展開になり7着。
「ジャンで決まったと思ったし、あとはマイペースに踏んでいくだけと思っていましたよ…。でも番手に入られたし、全開で踏んでも番手から捲られるだけになってしまうし、何とか後ろを酔わそうと思ったんですけどね」

<6R>
伊藤正樹選手
伊藤正樹選手
 重倉高史の番手から伊藤正樹(写真)が抜け出して1着入線。
「昨日良いレースしていたので信頼して付いていきました。でも、すごいハイペースでしたね。みんなあんないくとは思っていなかったです。ジャンでまた叩きに行くのかと思ったくらいで、離れそうになりましたよ。でも、(重倉が)あそこまでいってくれましたからね。ラインで決められなかったのは申し訳なかったです。明日も頑張ります」
 鈴木謙太郎の捲りは不発も追走の成田和也が差し脚伸ばし2着。
「(鈴木)謙太郎がいいところまでいってくれたんですけどね…。膨れたので外には行けずに中を踏みました」
 捲り不発の鈴木謙太郎(6着)は「ホームでいきたかったけど、いけなかったです。失敗しました…」
 直線で伸びた丸山啓一が3着で準決勝進出を決める。
「無欲でした。これは良い流れですね。すんなりだったらワンツースリーフォーのチャンスだったと思いますけど、ジャンで全開だったので一回も緩むところが無く、すごかったです。久しぶりにシビれましたよ。ケガをしても我慢して、頑張って練習してきましたからね」
 叩いて主導権を奪い返した重倉高史(5着)は「ジャンから全開で踏んでいったし、まさか2車であんな先行とは思っていなかったです。でもあそこでいかないでかぶってしまうと嫌なので仕掛けていきました。引きずり回された感じで、苦しすぎました」

<7R>
藤木裕選手
藤木裕選手
 藤木裕(写真)がジャン前から主導権を握り、堂々の押し切り勝ち。
「(宿口の動きは)分からなかったですね。見て捲ってくるのかと思っていました。ジャンで行こうと思ったし、出切れると思っていたので、けっこう踏んでいきました。2センターで突風が来て苦しかったですが、逃げ切れたので良いと思います。しんどかったですけどね。明日もしっかり頑張ります」
 藤木マークの馬渕紀明が2着、藤木に対して「強い!」を連発。
「強い、ものすごく強い。来てなかったけど、バックで少し車間を開けたんですよ。そうしたら2センターで風もあって、踏んだんですけどそのままでした。強い。昨日、小嶋(敬二)さんに(3番手で)付いていったのがよい予行練習になってました」
 中部近畿ラインの3番手を奪取した宿口陽一が3着。
「番手にいこうと思っていたんですけどね。藤木(裕)もそんなに踏んでいなかったのに、踏みすぎてしまってコーナーで合わなかったです。もっといいタイミングだったら…。同年代なんですけど、藤木が強かったです」
 宿口マークの尾崎剛(4着)は「(藤木が)すかさず来たし、自分もニュートラルに入らずに余裕がなかったです」

<8R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
 小嶋敬二(写真)がハイパワーを発揮して貫禄の逃げ切り勝ち。
「フタされていかれると思ったんですけどね。今日は安全策です。八日市屋君は練習では強いんですけど、心配だったので主導権を取れればと思っていました。一回上に上がってから、後ろを千切ってしまうのも嫌でしたから。(古閑)良介がどうなっているのか分からなかったんですけど、3番手に飛びつかれてしまったのは痛かったです。明日は強い人ばかりだと思いますが、自分の持ち味を出せるようにまた頑張ります」
 必死に食らいついた八日市屋浩之が2着で石川ワンツー。
「小嶋(敬二)さんはアマチュアの時からお世話になっているし、高校の時から憧れの人でしたからね。嬉しかったです。気を遣っていってくれましたし、もし離れてしまったら、被害者の会に入ることになるので(笑)。付いてはいけたんですけど、2センターでは『減速してくれ!』って思ったくらいです。本当に後輩思いの先輩ですよね(笑)」
 3着入線の天田裕輝は「恵まれました。永澤(剛)とやりあう訳にはいかないし、どっちかが小嶋(敬二)さん(と勝負)にいかないといけないなと思っていたら、永澤に行く気がないみたいでビックリして。それで遅れましたね。あれでは絶対に小嶋さんが来ると思ったし、切った意味が無かったです。運だけでした」

<9R>
神山拓弥選手
神山拓弥選手
 捲りで快勝した神山拓弥(写真)。栃木ワンツーが決まる。
「(佐藤)友和さんがいったら、自分の順番だと思っていましたからね。今回は2回バックを取りました。仕掛けは遅かったけど、伸びていきました。(1着は)良かったです。でも、きつかったですよ」
 2着は神山マークの幸田光博
「自分は前からでも構わなかったんですけどね。けっこう雨がきつかったです。それに8番も友和も前にいましたからね。最後は抜いてやろうと思って踏んだんですけど、抜かせてくれませんでした」
 佐藤友和との連係は崩れるものの榊枝輝文が3着で準決勝進出。
「(佐藤)友和には本当に悪いことをしましたね。ギアは大丈夫と思って4・23でいきました。前回から使っていて、回さなくても楽に進むし、合うようにセッティングなどもいろいろ考えてはいるんですけど…。このクラスではそれだけではダメだし、レベルが違いましたね。難しいです」

<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
 武田豊樹(写真)が捲りで1着、関東上位独占で2車単は160円決着!
「ラインで決まったので良かったです。雨は1レースからずっと降っていたし、同じ条件なので気にはならなかったです。ずっと連戦が続いていますけど、あともうちょっとで今シーズンも終わるので全力で頑張っています。気持ちも集中しています。決勝目指してしっかり勝ち上がれるように頑張ります」
 武田マークの宗景祐樹が2着。プレッシャーから解放され安堵の表情を見せる。
「武田(豊樹)さんの場合は、一度止まってもまた行きますからね。ゴールまで後ろは分かりませんでしたし、逆に(武田に)突き放されてしまいましたね。出切ったところで安心はしましたけど、久しぶりの(2車単)100円台だったのでシビれました。決まって良かったです」
 関東3番手の小宮剛が3着。
「とにかく前が強いですからね。ちゃんと付いていくことだけ考えていました。吸い込まれていくような感じでした。車券に絡むことが大事ですからね。調子も問題ないし大丈夫です」

<11R>
三宅達也選手
三宅達也選手
三宅伸選手
三宅伸選手
 メインの優秀「天神杯」。大西祐が主導権を握っていくと、番手から三宅達也(写真)が捲り発進。そのまま押し切って、2着三宅伸、3着桑原大志と地元・中国勢が上位独占を果たした。
1着の三宅達也は「ワンツースリーが決まりましたし、(大西が)よく頑張ってくれたおかげですね。(平原)康多は見えていたし、バックの追い風もうまく使えたと思います。これは大きいですね。明日の準決勝も大事なので頑張りますよ」
 2着は三宅伸(写真)が入線しダブル三宅が一番人気に応えた。
「若いモンが前で頑張ってくれたね。でもこういうレースを見て、片岡(迪之)や岩本(純)に感じてほしいという気持ちが強かったです。付いていて余裕はありました。地元地区でワンツースリー、最高の形だったと思います」
 地元の桑原大志(3着)は「頑張ってくれましたね。でも一杯で余裕が全然無かったです。流れるレースで良かったけど、重かったです。もっと詰めていてもよかったのかな」
 主導権を握った大西祐(9着)は「いつ松岡(貴久)さんが飛んで来るかと思っていましたよ。緊張しましたが、ラインの上位独占は何よりです」
 対する自力型の2選手。平原康多(4着)は「結果的には地元のレースになってしまいましたけど、あそこでいかないと何も無いですからね。だいぶ戻りつつあるとは思います。また明日頑張ります」
 松岡貴久(7着)は「(大西は)もう少し遅めでカマシ気味に来るのかなと思っていました。いけない感じではなかったんですけどね…」
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