『防府競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:9月22日
 防府競輪開設63周年記念「周防国府杯争奪戦」が今日からスタート。333バンクを舞台に高速バトルが繰り広げられた。メーンの特選3個レースは伏見俊昭、新田祐大、武田豊樹の実力者が勝ち名乗り。一次予選では地元勢の活躍が目立った。
 2日目の23日も吉岡稔真氏&内林久徳氏による予想会やSPEEDチャンネル専門解説者の久保田浩章のずばっ!と予想会、成田栞ミニライブなどイベントは盛りだくさん。ぜひ、防府競輪場でお楽しみください。
<1R>
中村雅仁選手
中村雅仁選手
 オープニングレースを制したのは中村雅仁(写真)だ。絶妙のペース駆けから逃げ切り、ラインを上位独占に導いた。
 「展開ですね。33の1周駆けですから。山田(義彦)が外に持ち出したら駆けるつもりだったんですけどね。こんなに流していいのかなって思っていました。思ったより重くてかかっていない感じがしたけど逃げ切れて良かったです」
 4.58のMAXギアで臨んだ三木健治が2着に流れ込んだ。
 「恵まれました。今日は何もしていません。7番(山田)が腹をくくって内にきて粘るのだけが怖かった。今回は新車で4.58のギアにしてみたけど、さすがに重かったので明日は下げます」

<2R>
山下一輝選手
山下一輝選手
 山下一輝(写真)が後続のもつれを尻目に堂々の逃げ切り勝ち。地元の大舞台で嬉しいS級初勝利を飾った。
 「顔見せのときに感触が良かったので、駆ければ勝負になるかなって思っていました。踏み出したときは空回りした感じだったけど、1コーナーから落ち着いて走れました。ここに向けて練習してきたし、初日からいい結果を残せました。すごい声援をもらえて本当に嬉しかったです」
 落車を避けた小橋秀幸が2着に突っ込んだ。
 「巻き込まれなくて良かったです。廣川(泰昭)君が前で頑張ってくれたおかげです。最後は抜きたかったけど、地元の選手はやっぱり違いますね」

<3R>
 三木翔太の逃げを小林信晴が3番手からひとまくり。これに乗った宮越大が直線で鋭く追い込んだ。
 「100回やって1、2回あるかないかの展開でしょう。俺は付いていただけで何もしていない。飛び付かれると思ったけど、余裕はあったので大丈夫かなと。恵まれました」
 地元の内村泰三が中部コンビを追う形から2着に食い込んだ。
 「いけるところがあったのに、そこで思い切って仕掛けられなかった。安全運転になってしまいましたね。後ろの池田良に申しわけなかった」

<4R>
白井圭一郎選手
白井圭一郎選手
 積極果敢に逃げた山田英明に中団まくりの小川祐司が襲いかかる。小川のスピードをもらった白井圭一郎(写真)が地元で渾身の追い込みを決めた。
 「小川君が先手を取れずに苦しい展開でした。でも、小川君が頑張って踏んでくれましたからね。最後は届いて良かったです。1着は嬉しい。練習したら効果は出ますね」
 小川祐司は3着までが精いっぱい。
 「打鐘で緩んだときに行くべきでしたね。外を早めにどかして仕掛けたかったけど、あたるのが下手くそ。合宿の疲れもあって進んでいない感じがしたし、しっかり休んで明日に備えます」

<5R>
 田中雅史が打鐘から一気のカマシ。須賀和彦の飛び付きで前団がもつれたところを守谷陽介が抜群のスピードでまくって快勝した。
 「本当は先行したかったんですけど、簡単にはさせてくれませんね。最近はまくりも決まっているので、落ち着いていきました。ずっと踏みっぱなしできつかった。後ろが富さんでプレッシャーがあったけど、何とか勝てました」

<6R>
 松岡篤哉が古川功二を突っ張って先行。番手の馬渕紀明がきっちり勝機をものにした。
 「松岡君がいいレースをしてくれたし、かかりも良かった。バックではもう誰もまくれないなと。抜けないと思ったけど勝てて良かった。ライン3人で決まったのが何より」
 松岡篤哉は長い距離を最後まで力強く踏み切った。
 「前だけは取りたくなかった。中団が取れたし、走りやすい展開になりました。踏んだ手応えも良かったし、だいぶ状態は戻ってますね。防府は初めてだけど軽く感じました。明日以降も楽しみです」

<7R>
 筒井裕哉のペース駆け。人気の松谷秀幸は後方7番手に置かれる厳しい展開となったが、最終4角で最内を突いて抜け出した。
 「思った以上に前に踏まれて仕掛けられなかった。態勢が整ったときには残り1周でしたからね。脚が溜まらなかったです。最後は空いていると思って内にいったんですが、けっこうギリギリでしたね。内容が消極的でした」
 筒井の逃げを利した布居寛幸が2着に入った。
 「藤野(義高)さんとからみかけて、ちょっと気持ちが焦りました。車間を空けてもう少し援護したかったんですけどね」

<8R>
関根幸夫選手
関根幸夫選手
 坂木田雄介が後ろ攻めから早めに押さえてハイペースで逃げる。関根幸夫(写真)が佐藤和也のまくりに合わせて3角から踏み込み、ゴール前の激戦を制した。
 「坂木田が頑張ってくれたおかげ。強かったね。インが薄かったので今日は気楽に走れた。最近は2着ばかりだったし、1着は嬉しい」
 人気の小川勇介は意地で2着に突っ込んだ。
 「ずっと外で脚を使わされました。絶対に諦めないという気持ちで最後まで踏みました」

<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
 伏見俊昭(写真)がSS班の貫禄を示した。目標の早坂秀悟は不発となったが、バックから自力に転じて前団を豪快に飲み込んだ。
 「早坂君が頑張ってくれました。ここ2場所は勝ち星がなかったし、久しぶりの1着でホッとしました。1日だけなんで状態は何とも言えないですね。今は焦っても仕方がないので、一戦一戦こういうレースを積み重ねていくしかないと思っています」
 柴崎俊光は松川高大の番手に飛び付き、人気のラインを分断。3着で優秀競走に進出した。
 「飛び付きは最初から考えていたわけではないけど、流れで何でもしようと思っていました。あそこで3車出られては厳しいし、引けなかったです。前橋も着以上に身体は動いていたし、今日も反応は良かったと思います」
 山口富生が柴崎マークから2着に追い込んだ。
 「柴崎は下げると思ったけど、松川が来るのが遅かったし、機転を利かして強気に攻めてくれました。もう誰もまくって来る選手はいないと思ったけど、伏見はやっぱり脚を持っていますね」

<10R>
新田祐大選手
新田祐大選手
 新田祐大(写真)が後方7番手からのまくり追い込みで大外を強襲。先制した四国勢をゴール前で捕らえ、半年ぶりの勝ち星を挙げた。
 「今日は単騎だったので脚を溜めていこうと。バック7番手からあそこまでいけているので、いいと思います。ブロックがきつかったけど乗り越えられて良かったです。まだ先行での感覚はつかめていないので、今シリーズでつかみたいですね」
 濱田浩司は強力な同型を相手に先行で見せ場を演出した。
 「とにかく浅井よりも前にいようと思っていました。気持ちを強く持って走れました。まさか2着に残れるとは思わなかった。3番手で飯嶋(則之)がさばいてくれたのも大きかったですね」
 小倉竜二は番手で濱田を巧みにアシストした。
 「やっぱり濱田君とは相性がいい。頑張ってくれました。最後はしゃくられてしまったし、前は抜かないとダメですね」
 浅井康太は二次予選から巻き返しを図る。
 「見すぎてしまった。それが全てですね。とにかく明日頑張るしかないです」

<11R>
藤原憲征選手
藤原憲征選手
 武田豊樹が圧巻の逃走劇で後続を千切って圧勝。ファンの圧倒的な支持にきっちりと応えた。
 「オールスターの決勝は最後に踏むことができなかったので、早く走ってその悔しさを晴らしたかった。後ろに2人付いてくれていたので、お互いに勝負権のあるレースをしたかったし、その通りになって逃げ切れたから良かったです。疲れは大丈夫じゃないけど頑張るしかない」
 藤原憲征(写真)は離れながらも懸命に武田を追って2着をキープした。
 「普通に離れました。厳しかったです。諸橋さんが後ろを振ってくれたおかげ。明日も武田さんに付くので迷惑をかけないようにしたい」
 4番手確保した井上昌己はまくり不発に終わった。
 「番手が車間を空けていて余裕があるのかと思って行けなかった。2コーナーで仕掛けていれば武田さんといい勝負でしたね」
↑ページTOPへ