『防府競輪開設64周年記念（GIII）レポート』 3日目編
配信日：10月7日
防府競輪開設64周年記念「周防国府杯争奪戦」は佳境の3日目を迎え、準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。佐藤友和、浅井康太のSS班2名に、大会連覇を狙う井上昌己、向日町に続く記念連覇が懸かる木暮安由らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点が決まる。
最終日も美濃直樹氏のレース展望に、地元選手トークショーなどイベントは満載。ぜひ、防府競輪場でお楽しみください。
＜９Ｒ＞
井上昌己選手
木暮安由選手 |
準決勝一発目のレースを制したのは井上昌己（写真）だ。坂木田雄介の逃げを3番手からひとまくり。大会連覇に王手をかけた。
「今日は展開が向いただけですね。でも、向かい風の中で意外と車は出ました。来る前に立ったフレームで練習してきたせいか、いまいち仕上がっていなかったけど、だんだん修正されてきています。昨日あたりからいい感触をつかめています。これで連覇に9分の1まできましたね」
最終ホームから仕掛けた木暮安由（写真）は井上の後位にスイッチ。そのまま2着に流れ込んだ。
「打鐘で8番手になったので1車でも前にという気持ちでした。井上さんに3番手に入られたし、そこは組み立て失敗ですね。でも、落ち着いて走れています。いまいち車の出は良くないけど、身体は動いている。状態はいいと思います」
木暮に割り込まれた西川親幸だが、しぶとく前を追って3着に食い込んだ。
「昌己が勇気を出して動いてくれました。木暮も脚があるし、締め込まれて厳しかったけど何とかしのげました。自分なりに動きはいいですね。F1でもまれている成果かな」
単騎の山崎芳仁は流れに乗り切れなかった。
「位置取りはバッチリだったんですけどね。後ろの木暮を確認して仕掛けようという時に、西川さんの内に差してしまって…。なかなかうまくいきませんね」
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＜１０Ｒ＞
佐藤友和選手
志智俊夫選手 |
佐藤友和（写真）が次元の違うスピードで大外を豪快にまくって完勝。上がり9秒2の一番時計で人気に応えた。
「いくタイミングはいっぱいあったんですが、見てしまいましたね。でも、いつ仕掛けようかなって考える余裕はありました。志智（俊夫）さんには少し悪いことをしました」
佐藤と即席タッグを組んだ志智俊夫（写真）は懸命に前を追って2着をキープした。
「どこで仕掛けるか分からないから、ずっと構えていました。一瞬も気が抜けなかった。佐藤君はどこからでもいってしまうと思ったので、あとは自分が付け切れるかどうか。見た目は悪いけど、結果2着だから悪くない」
勝瀬卓也は切り替え策からしぶとく3着に突っ込んだ。
「外併走でも意外と余裕はありました。松谷君には悪かったんですが、矢口（啓一郎）君の後位にうまく切り替えることができました。身体の反応もデキもいいですね」
3番手まくりの矢口啓一郎は惜しくも4着で決勝進出を逃した。
「斬って3番手に飛び付いて、どかしてまくるところまでは良かったんですけどね。脚がなかったです」
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＜１１Ｒ＞
小川祐司選手
浅井康太選手 |
最終レースは小川祐司（写真）が無欲の逃走劇で大金星を挙げた。赤板過ぎに果敢に飛び出して会心の逃げ切り。記念初優出を果たした。
「みんなが斬りにいってくれたので仕掛けやすくなりましたね。レースも見えていたし、感じ良く駆けられました。記念決勝は初めて。成績が落ちた時期もあったけど腐らずやってきて良かったです。セッティングを見てくれた和田友希さんと乗り方を教えてくれた大塚健一郎さんら先輩方のおかげです。決勝も先行基本にしっかり頑張ります」
人気の浅井康太（写真）は最終ホーム8番手から内々を進出。最後は小川の番手の白井圭一郎を飛ばして2着に入った。
「外じゃ厳しいし、内にいくしかなかった。本当は新田（康仁）さんを飛ばそうと思ったけど、バックを踏んでも止まらなくて、前にいくしかなかった。1人でサーカスしてましたね。焦ったけど何とか決勝に乗れて良かったです」
東口善朋が内にいった浅井を必死に追って3着に入った。
「どうなるかと思いました。とにかく付いていこうと。コースは迷いましたけどね。車とセッティングを換えて上向いています」
神山拓弥は3番手まくり不発に終わった。
「3番手を取るのに脚はそんなに使わなかったけど、前がけっこうかかっていたので、いっぱいになりました。まくれなかったのは自分が弱いだけ。今回の仕上がりではこんなもんでしょう」
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