『高松競輪開設69周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:1月31日

 高松競輪場開設69周年記念「玉藻杯争覇戦」は31日に2日目が行われた。二次予選Aでは地元の池田憲昭、香川雄介が連勝。最終レースは取鳥雄吾の先行に乗った松浦悠士が鋭く追い込んで連勝を飾った。3日目はファイナル進出をかけて準決勝3個レースをメインに熱戦が繰り広げられる。
 3日目はアキラ100%のお笑いショーをはじめ、スター☆トゥインクルプリキュアショー、ガールズケイリン選手とガールズぶっちゃけトークショーなど場内イベントは盛りだくさん。ぜひ高松競輪場でお楽しみください。

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齋藤登志信選手
齋藤登志信選手
 川村晃司は中団の八谷誠賢にしばらくフタをして赤板の2コーナーから一気に踏み上げる。櫻井学がこの後位に飛び付いて木村直隆と競り合う。木村が最終ホームで櫻井を内に押し込んで番手を死守するが、中団をキープしていた単騎の齋藤登志信(写真)が2コーナーから好回転でまくり上げる。バックで川村をあっさり抜き去って快勝した。
 「自分でしっかりやることをやってダメならお客さんも納得してくれる。後ろに八谷(誠賢)君がいたし、先に行かれてしまったら内に詰まってしまうんで1着を取ろうという気持ちで行きました。最後は抜かれたと思いましたけどね」
 齋藤を追いかける形になった八谷誠賢がゴール前で迫って2着に。
 「タイミングを取って行こうとした時に、ちょうど同じタイミングで齋藤さんが仕掛けた。そのまま行ってゴールした感じ。齋藤さんが格好良かったですね。すごい強かったです。ずっと鳴かず飛ばずだったし、記念の準決勝はいつ以来か覚えてない。うれしいです」


<7R>

柴崎俊光選手
柴崎俊光選手
 土屋壮登が切ったうえを筒井裕哉が打鐘で叩いて出る。正攻法の構えから引いて態勢を整えた不破将登が一気のカマシを敢行。中村昌弘との競りをしのいだ柴崎俊光(写真)が番手を守り切ると、ゴール寸前で交わして今年初勝利を手にした。
 「昨日(初日)絶好の展開でハコ4くらってなんで差せるんやって思われるかもですけど、(竹内)雄作の番手は難しいし、独特で脚がたまるどころか削られる。今日(2日目)は風も強かったし、不破もキツそうだったので。競りってのもあって気持ちが入りましたね。連日、試練続きですけど勝てて良かった」
 連日の積極策で2着に粘った不破将登が久々に記念の準決進出を決めた。
 「ここ最近は長い距離を行けてなかったので、しっかり仕掛けようと思って。昨日(初日)より今日(2日目)のほうがいい感じで駆けられたと思います。ただ風が強かったのでキツいはキツかったです」


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武田豊樹選手
武田豊樹選手
 中団から先に動いて切った松岡孔明を泉谷元樹が打鐘前に押さえて逃げる。中団は武田豊樹(写真)と松岡で併走に。外併走を耐えて2コーナーからまくった武田が豪快に前団をひと飲み。力の違いを見せた。
 「(自力戦で)厳しいかなと思ったが、自力でやっていた時も後ろにならないように走っていたし、その頃を思い出して走った。(最近は)番手戦が多いので、厳しかったけど自分を奮い立たせた。果敢に逃げる選手をどうまくり切るかのレースでしたね。こういう一戦を大切に走りたい」
 武田ラインの3番手を回った近藤俊明は直線で番手の飯嶋則之を外から交わして2着に入った。
 「(勝ち上がれて)良かったです。2着と3着では大きな違いなので。武田さんなら絶対にまくり切るからゴール前勝負だと思っていた。道中は外併走になったので、変なタイミングでからまれないようにだけ気を付けていた。最後は飯嶋さんのヨコに並んだ時点で行けるかなと」


<9R>

池田憲昭選手
池田憲昭選手
 後ろ攻めの岩本俊介が赤板過ぎに切って出る。竹内雄作と中団の外で併走となった松本貴治は2コーナーから一気に踏み込んで主導権を握る。外を追い上げた竹内は岩本と中団併走の形からまくり上げるが、四国3番手の山形一気のけん制で後退。これで絶好となった地元の池田憲昭(写真)が粘る松本をきっちりとらえた。
 「松本が落ち着いてましたね。岩本も早駆けするタイプじゃないし、竹内が内にいたんで。後ろで山形がけん制してくれているのも見えていたし、あとは坂口(晃輔)を警戒して。僕は練習みたいな感じで付いていた。松本はもうワンスピードほしいね。僕の調子が良すぎるのかな(笑)」
 松本貴治は2日間、しっかり主導権を取ってラインで上位独占を決めている。
 「(初手は)岩本さんが前だと思っていたら全然違いましたね。でも、落ち着いて行けました。上手く駆けられたと思います。初日よりも感触は良かったです。ラインで決まったのが一番ですね」


<10R>

香川雄介選手
香川雄介選手
 後ろ攻めの阿部拓真が赤板の1コーナーで切ってペースを緩める。高久保雄介が3番手、太田竜馬が5番手に。8番手まで下げた野口裕史は打鐘過ぎの3コーナーで外を踏んだが、太田ラインに上がられてしまい元の位置に戻る。最終ホームから巻き返しに出た高久保に村上博幸は離れてしまう。冷静に戦況を見極めていた太田が最終1センターから好回転でまくると、続いた香川雄介(写真)が直線で逆転した。
 「まさか抜けるとは(笑)。初めてちゃうん? すんなり先行ならあってもまくりはない。めっちゃうれしいですね。踏み出しに集中してました。タイミング的に(村上)博幸のところで合っちゃうんじゃないかって思ったけど良かったです」
 ライン決着に導いた太田竜馬が2着に粘って準決勝への切符をつかんだ。
 「あそこ(打鐘)で焦って仕掛けても(野口を)引き出してしまうだけなんで、ステイ、ステイって自分に言い聞かせて。高久保さんにも行って欲しくなかったけど行ってしまったので目標にする感じで仕掛けました。なんか重いですね。きつかった。自転車じゃなくボディー(体)の問題だと思うんで休めます」


<11R>

中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
 後ろ攻めからゆっくり上昇した新山響平が赤板の2コーナーで先頭に立つ。徐々にペースを上げる新山に対し、8番手となった島川将貴が打鐘の3コーナーから襲いかかる。新山がこれをしっかり合わせ切ったが、中川誠一郎(写真)が8番手から豪快にまくり切った。
 「新山君と島川君が先行で、三谷(竜生)君が中団、中団と思ったので、後方でいいかなと。島川君が仕掛けたとこも行き切りそうな感じならスイッチしようかなと思っていた。島川君の動きを見ながらまくりにいった。島川君の外に差してからは外に浮かずに真っ直ぐ走ってくれと思った。久し振りのまくりは予想より出た。これしかできないですからね」
 新山の番手で絶好となった菊地圭尚は中川に伸び負けて2着。
 「(新山が)行ってくれましたね。走る前は良くて4、5着かなと思っていた。でも、あんなに良い展開になるとは。目の前のチャンスを生かしていければ。明日(3日目)もチャンスがくれば、それを生かしたいですね。徐々に状態は戻ってきています」
 3番手で島川と激しくからんだ三谷竜生は3着に入るのが精いっぱいだった。
 「作戦的には前々に踏んでいく感じでそれはできた。でも外にいた島川君を早めにどかそうとしたけど、意外としつこくて邪魔でしたね。組み立て自体は悪くなかったけど、そこが誤算でした」


<12R>

松浦悠士選手
松浦悠士選手
 後ろ攻めの今野大輔が赤板過ぎに切って出る。前受けの取鳥雄吾がこの3番手をキープしたが、最終ホーム前から一気に踏み込んで主導権奪取。松村友和は離れて、今野が3番手に収まる。車間を空けて別線の反撃に備えていた松浦悠士(写真)が取鳥をしっかり抜いて先頭でゴール。連勝でしっかり人気に応えた。
 「(取鳥は)気合が入ってましたね。3番手でヨシヨシと思っていたら、まさかホームから行くとは。前が緩めていたので、いい仕掛けをしてくれました。(取鳥)雄吾は2コーナーから踏み上げていく感じだったので、自分は空けるというよりそこで付いていかずに、後ろをしっかりけん制しようと。ちょっと空きすぎましたね。しっかりワンツーを決められたので、昨日(初日)と全然気持ちが違います」
 取鳥雄吾は松浦の献身的なサポートもあって2着に逃げ粘った。
 「緩んでいたんで、あそこでもう行きました。苦しくて重かったです。だいぶ松浦さんにかばってもらいました。わりとしっかり動けているんで状態は大丈夫です」
 6番手からまくり上げた吉澤純平は3着まで。
 「ちょっとゴチャゴチャしましたね。タイミングを取りながら仕掛けました。昨日(初日)の松浦君のレースも見てるので、今野君のところでちょっと休んでから最後は踏みました。何とも言えないけど、悪くはないと思います」