『高松競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:8月24日


 高松競輪開設59周年記念「玉藻杯争覇戦」は佳境の3日目を迎えた。今日は準決勝4個レースで最後の勝ち上がり戦を展開。準優Cを勝ち抜いた島野浩司を筆頭に、シリーズのベストナインが決まった。明日(25日)は遂に決勝戦、シリーズの頂点がいよいよ決まる。
  明日は井上茂徳氏の「今日のおすすめ」(4レース発売中)、女車券師軍団の「かしまし大予想会」(1~3レース発売中)に加え、児島一彌氏による「レースはこう読め!」など様々な予想会が予定されています。明日もぜひ高松競輪場で生のレースをお楽しみください。


<8R>
島野浩司選手
島野浩司選手
   1着権利の準決勝Cは松本大地のイン斬りを受けた松尾淳が果敢に先行。番手の島野浩司(写真)が後続の追撃を振り切って決勝進出一番乗りを決めた。
  「4コーナー番手と展開が良かった。松尾くんとは相性が良いんです。ありがたいですね。前回(前橋FI)は踏めてなかったけど、今回は良い。このあとの地元(豊橋)記念に弾みが付きましたね」
  坂本亮馬は最終ホームから大きく口が開いた七番手に。車間を詰めた勢いで外を強襲したが、さすがに前は遠かった。
  「空けたらダメと思ってたけど、昨日落車した影響か口が空いてしまった。イケると思ったけど、油断しましたね」
  中部三番手を選んだ児玉広志は3着で地元記念優出を逃した。
  「島野さんが余裕を持ってたし、亮馬も強かったね。やられたけど、しょうがない。力負けです」
  ギアを4回転に上げて初日の汚名返上を狙った小野俊之だったが、「まくりでも先行でもイケると思ってギアを上げた。でも出せずじまいで終わったね」と厳しい展開を悔やんだ。


<9R>
渡部哲男選手
渡部哲男選手
香川雄介選手
香川雄介選手
   逃げる関東四車を中団確保の渡部哲男(写真)がひとまくり。地元の香川雄介とワンツーを決めた。
  「中団は絶対取らんとと思ってたし、このギア(3.71)でまくりを出してなかったから緊張した。まだ57のイメージが染み付いてるので感じは違うけど、とりあえずまくりが出て良かった。ここまで遠回りしたけど、何とかオールスターに間に合いましたね」
  渡部の踏み出しに一瞬口が空いた香川雄介(写真)だが、何とか食い下がり地元勢で唯一の決勝進出を果たした。
  「坂道をモガく感じだった。僕も弱いけど、哲男が強かったわ。すんなり中団の時点で哲男は行けると思ったけど、付いて行けてホッとしました」
  四国ライン三番手を回った森田正寿だったが、バランスを崩して膨らんだ菊池崇訓のあおりを受けて一瞬で勝負圏外へ。
  「香川さんが離れかけてビリビリしてたから僕にも2着のチャンスがあると思ったけどね。もったいない…」
  逃げて3着の神山拓弥は「ペース配分をミスしました。打鐘からホームまでフカし過ぎた」とレース運びを悔やんだ。


<10R>
富弥昭選手
富弥昭選手
佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
   打鐘過ぎで前に出た富弥昭(写真)が内を空けると、そこを松田治之―山口幸二がすくって先行。上手く三番手に入った富が直線鋭く伸びた。
  「今日も半分は先行するつもりだったけどね。流せると思ったところを内から松田にドンと来られた。調子は分からんけど、準決Aで1着だし、山口さんの外を行けたから良いんじゃないですか」
  苦しい展開をしのいだ佐藤慎太郎(写真)が内を強襲して2着に。
  「ホームで(内から秦修司に来られて菅田)壱道と連係が外れたときはヤバイと思ったけどね。そこからは冷静に走れました。壱道の踏み出すタイミングで追い上げられたけど、ブロックで止まった感じだったので内に行った。今日は中団からの作戦だったけど、なかなか上手くいかないですね」
  逃げた松田マークの山口幸二は3着で決勝進出。
  「富が見えて前輪をはらったけどね。空いた内を慎太郎に行かれた。松田は調子が良いから判断が良かったね。僕は付いていく分にはいいけど、伸びが悪い。体に切れがないね」
  富マークの三宅伸は惜しくも4着で決勝進出を逃す。
  「もったいないね。でもレースで余裕は出てきてるし、あとは脚だけ。乗った感じはすごく良くなってるよ」


<11R>
山口貴嗣選手
山口貴嗣選手
村上義弘選手
村上義弘選手
   打鐘で先行態勢に入った守谷陽介がそのまま巧みなペースで逃げる。中団を村上義弘、石毛克幸で争ったのも助けに、そのままラインでワンツーを決めた。
  「僕はノーマークだったから。もう一杯だったけど、上手く4倍(4回転)のペースで駆けられましたね。明日のために村上さんを飛ばしたかったけど、大金星ですよね。(記念初優出が高知記念)やっぱり四国の記念は何かありますね」
  勝ったのは山口貴嗣(写真)。逃げた守谷の番手を回り、後続もモツれるというレース展開をきっちりモノにした。
  「体調は問題ないけど、連日流れが良いですね。でも、一杯でしたよ。(村上を)持って行って出ようと思ったけど、全然出なかった。記念の決勝は3回目。前にもここで乗ってるんですよ」
  終始、外併走を強いられる苦しい展開をしのいだ村上義弘(写真)は何とか3着で決勝進出を決めた。
  「前が強かったのもあるけど、僕の意識は(内の)石毛と(前の)稲村さんに行ってるから。もっと全体の流れを見ながらやればね。みんなで意識しあったところを駆けられた。最後はひとつでも上の着をという意識で走ってましたよ」
  守谷ライン三番手にいた稲村成浩は「バックで村上と接触したところを晴智にしゃくられてキツかった。守谷が強かったね」。内に入った渡邉晴智も「判断ミス」とレースを振り返った。

↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved