『高松競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:2月18日


 明日2月19日から高松競輪開設60周年記念「玉藻杯争覇戦」が始まる。山崎芳仁をはじめとするSS班が相次いで欠場を表明し、さらに地元地区の渡部哲男も当日欠場。波乱を予感させる前検日となった。これにより、SS班は村上義弘、佐藤友和に。この2人のシリーズリーダーを中心に熱戦が繰り広げられる。
 なお、場内ではたくさんのイベント、ファンサービスが予定されております。まずは開催を通して、先着800名様にプレゼントが当たるラッキーカードを配布。また、未確定車券抽選会(2,000円分)が行われます。さらに、明日19日(土)は井上茂徳氏による予想会や、児島一彌氏による解説会が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。


<1R>
筒井裕哉選手
筒井裕哉選手
   オープニングは点数上位の筒井裕哉(写真)に人気が集まりそうだが、1着が少ない近況を、「出脚は問題ないけど、タレるようになってきてる」と説明する。「バックを取るだけになってるし、調子は悪いですね。どこかに力が入ってるんでしょうね。でも、明日は負けられないし、1着を取れるように走ります」。
 復調している大野悟郎は虎視眈々と一発を狙う。
 「去年は怪我でひどかったけど、今は練習もしっかりできてるし、調子も大分良くなりましたね。相手は強いけど、展開が向けば何とかいけそうかな」


<2R>
佐藤朋也選手
佐藤朋也選手
   2レースも実力上位の佐藤朋也(写真)に期待が掛かる。
 「前回(静岡記念)は良くもなく、悪くもなくって感じだった。最近はちゃんと踏めるようなレースが少ないんですよね。練習で調子が良いと思ったら、実戦ではダメだったり。ズレがあるんですよ。でも、そうは言ってられないし、しっかり走らないと」
 佐藤と対戦するのは今期からS級に昇級した相川永伍だ。
 「予選は何とかいけるんだけど、相手が強い準決勝が壁になってますね。自分は先行しかできないし、明日も力を出し切るレースをするだけです」


<3R>
 実績のある西田雅志が予選回りとなり、初日からプレッシャーがかかる。明日は後藤彰仁と即席ラインを組んで初日突破を目指す。
 「番組的に後藤君に付ける組み合わせですよね。ダメなら自分でやってもいいくらいの良い状態です。京王閣では予選で失敗したけど、開き直って前回は突破できたんで。前回から1週間あったし、雪も1日くらいしか降らなかったんで、しっかり練習できました」
 後藤彰仁は「後ろが他地区でも気にならないし、いつも通り自分の仕事をするだけなんで」と自分の競走に徹する。


<4R>
 地元勢の先陣を斬るのは近藤誠二。向日町記念で1勝を挙げ、復調のきっかけをつかんだかと思われたが「その後に風邪を引いてしまって」と状態に不安が残る。「雪もすごく降ったし、しっかり練習ができなかった。でも地元だし、気持ちでカバーします」と自分を鼓舞する。
 近藤に前を任されたのは玉手翔だ。
 「鈴木(雄一朗)君とは何度かやったことがあります。前回は自分がまくって勝ったけど、向こうが調子を落としてたときだったんで。最近はまた上がってきてるみたいだし、油断しないでしっかり走ります」


<5R>
山原務選手
山原務選手
   地元の山原務(写真)は1月の向日町記念で落車。続く観音寺Sでは途中欠場と流れが今ひとつ。何としても地元記念で勢いを取り戻したいところ。
 「前回は体調を崩してしまって途中欠場しました。でも、もう治ったし、体調は良いです。今回は準決勝まで行きたいですね」
 四国ラインの3番手につける立花成泰は「調子は悪くないと思います。展開がゴチャつくようなら、最悪自分で出ることも考えます」と、ここは動向に注目したい。


<6R>
原誠宏選手
原誠宏選手
   6レースは倉野隆太郎の中部ラインが本線となりそうだが、安部貴之、原誠宏も大差はなく混戦模様だ。地元の原誠宏(写真)は倉野、安部の動きを見ながらのレースとなりそうだ。
 「今は自在に変わっていこうと思ってるし、明日も前々に攻めていくつもりです」
 安部貴之は「川崎が終わってから日程があったんで練習してきました。調子は良いと思います。持病の腰痛も一時期よりは大分良くなってきたんで。前々回の松山でギアを4回転にしたけど、メンバー構成を見て明日は下げようかと思ってます」と気合十分な様子。


<7R>
 金澤竜二は前回の東西王座で落車しており体調が気掛かり。
 「久々の落車だったから精神的にダメージが大きかったですね。怪我は右足の擦過傷だけど、ゆっくり休んだので大丈夫でしょう。そのあと3,4日練習してきたので。高松バンクはあまり印象はないけど、前回(11月)に完全優勝してるんで悪くないでしょう」


<8R>
 大西祐と児玉慎一郎の地元コンビに注目が集まる。大西祐は調整十分で地元記念に挑むはずだったが、雪が降るなど天候に泣かされたようだ。
 「直前に雪が降ってしまって思うような練習ができなかったけど、地元記念組は突貫工事的に仕上げてきました。西武園の前に風邪も引いてしまったけど、しっかり治してきたんで大丈夫だと思います。地元記念だし頑張ります」
 児玉慎一郎は大西と相性抜群だ。
 「去年は連係してないけど、今まで8回か9回くらい連係してほとんど1着。そのうち高松、観音寺と地元で8回連係してるけど、たぶん全部1着なんじゃないかな。でも、アイツも段々(踏む)距離が短くなってるからね(笑)。そろそろ明日はアイツが1着かな」


<9R>
五十嵐力選手
五十嵐力選手 川村晃司選手
川村晃司選手
   前回から中3日の五十嵐力(写真)だが、念願の記念初優勝を達成し元気一杯だ。
 「前回は岩本(俊介)が掛かってたし強かったですよ。(別戦勝負でも)そのおかげで自分が勝てた感じだったし。中3日だし練習はほとんどやってないです。また川村(晃司)さんと一緒ですか。松岡(孔明)君も先行できるし、よく考えて明日は頑張ります」
 五十嵐の番手は阿部康雄となった。
 「落車が続いたけど体調は全然問題ないですよ。2月に入ってからしっかり乗れるようになってきたし」
 川村晃司(写真)は中3日で再度、五十嵐と直接対決することになった。
 「今はダービーに向けてキツめの練習をしているところ。中3日だけど、前回と同じく調子は悪くないと思います」
 松岡孔明は前回の静岡記念は7529着と課題を残す結果となった。
 「練習はしっかりしてたけど前回は…。高松は久しぶりですね。S級になってから初めてだと思います。A級のときもデビューしてすぐくらいだったんで」


<10R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
   シリーズをリードする佐藤友和(写真)は10レースに出走する。
 「東西が終わってから日程があったけど、私用とかでバタバタしてたんで、練習はしっかりできなかった。でも、その前にやってたんで貯金はあると思うんで。今はダービーに向けて練習をしてるけど、無駄なレースはしないようにしっかり走ります。高松は東西王座以来かな。そのときは落車しました」
 対する関東勢は志村太賀が3番手を選択する予想外の並びとなった。
 「今回は大雪で全く練習できてないんで。あまり自信もないし後ろを回ります」
 これにより、後閑信一が先頭を買って出た。
 「ダービーに向けて練習をやってるし、感じを見るためにも縦の勝負がしたかったんで。前回(静岡記念)は初日に体調を崩してダメだったけど、今回はしっかり治してきたんで大丈夫です」
 村本大輔は地元記念が終わり一息ついたかと思われたが、「この後にダービーもあるし、気は抜けないですよ」と緊張感を保っている。「中3日だし疲れをとってきました。明日は前が強いし、離れないようにしっかり付いていきます」


<11R>
村上義弘選手
村上義弘選手 香川雄介選手
香川雄介選手
   最終レースを飾るのは村上義弘(写真)。年頭の小田原Sを優勝し、地元記念、西王座と決勝進出。SS班らしく、今年も変わらず高いレベルを維持している。
 「豊橋が終わってからは静岡記念のイベントとかで忙しかったけど、自分なりにしっかり調整できている。ダービーのことは考えずに、目の前の一戦一戦に集中していきます」
 坂本貴史がチャレンジャーとして村上に胸を借りる。
 「1月12,13日と競輪学校に合宿に行ったけど、雪で外に出られなくてウエイトしかできなかった。でも、(冬期移動先の)平ではしっかりできてるんで体調は大丈夫です」
 同じ自力型の吉本卓仁は怪我明け2戦目となる。
 「静岡記念は成績の割には動けてましたね。中3日だけど疲れはないし、加倉(正義)さんが付いて安心感があるんで積極的にいきたいですね」
 地元のエース、香川雄介(写真)は「調子はボチボチ、普通ですね。いつも通りに調整してきただけ。普段通りにやるだけです」とやや緊張気味。
 佐々木則幸は「(欠場した渡部)哲男の分まで頑張らないと」と気合を入れる。「防府はダメだったけど、苦手な333(バンク)で奈良は乗り越えられたし今回も大丈夫でしょう。村上(義弘)さんに人気が集中するだろうし、自分は気楽に戦えそうですね」。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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