『高松競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:2月19日
高松競輪開設60周年記念「玉藻杯争覇戦」が幕を開けた。シリーズをリードする村上義弘は圧巻の走りで2日目の優秀競走「チータカカップ」に駒を進める一方、佐藤友和は後方不発で7着に終わり、2次予選から仕切り直しとなった。
場内ではたくさんのイベント、ファンサービスが予定されております。まずは開催を通して、先着1200名様にプレゼントが当たるラッキーカードを配布。また、未確定車券抽選会(2,000円分)が行われます。さらに、明日20日(日)は井上茂徳氏による「今日のおすすめ」、児島一彌氏による「レースはこう読め!」、FM香川パーソナリティー桂こけ枝&筒井智子さんによるトークショー、さらにガールズケイリン決勝戦が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。
<1R>
片山彰選手
小原太樹が筒井裕哉を突っ張る展開となり、もつれたところを大野悟郎がひとまくり。最後は直線で
片山彰(写真)
が追い込んでオープニングを制した。
「(加倉)正義に桟とかセッティングを見てもらって『良いことがある』って言われた通りになったね。6番(小原)がやる気満々だったから(自分達に)展開が向いたね」
大野悟郎
は末を欠いたものの、4着で1次予選を突破した。
「出切ってから回すところが全然なかったし、バックで脚が一杯になってしまった。新車のセッティングももう少しですね」
小原太樹
は9着も意地を見せた。
「後ろ攻めだと押さえて脚を使うから、今日は前を取って突っ張る作戦でした。着は悪かったけど、作戦通りのレースができた。調子は悪くないし、あとは脚を付けるだけ」
<2R>
ホームから佐藤朋也が渾身のカマシで相川永伍を叩いて主導権を奪い、直線で
山田幸司
が差し切って久々の1着を手にした。
「今日は佐藤君サマサマですよ。脚自体は悪くないけど、今日は余裕がなくて一杯一杯でした。1着は久しぶりだし嬉しいね。初日に負けると後が長いから勝ててよかった」
佐藤朋也
は人気に応え「ホッとしました」と胸をなで下ろす。「今日は2センターで行こうと思ってたし、前が駆けてたけど一か八かで仕掛ました。出切ってからも重たかったし、バックもキツかったですね。山田さんに助けられたし、すんなりの展開だったら8番(松村友和)にまくられてたかも」
<3R>
西田雅志選手
後藤彰仁の先行に乗り、
西田雅志(写真)
がキッチリ追い込んで1着を手にした。
「他地区なのに、後藤君が思い切って行ってくれましたね。あれだけ行ってくれたし、あとは桑原(亮)君と石井(秀治)君はまくりが強いんで、車間を空けて警戒しました。今日は緊張しましたね。久々の1着だし、直近(4カ月)の勝率がゼロだったんで勝ててよかった」
桑原亮
が中団からまくって2着に入る。
「今日は絶対に中団が欲しかったし、外併走でもいいからまくろうと思ってました。ジャンで4番(石井)が突っ張ってきたらヤバかったけど、今日は作戦通りにいきました」
後藤彰仁
は直線で失速して6着に沈んだ。
「絶好の展開だったのに悔しい。あまりにもすんなりの展開だったんで、1コーナーから早めに踏んでしまった。踏み直すポイントも早かったかな。4コーナーで急にタレました。あれで残れないんだから力不足ってことですね」
<4R>
4レースは鈴木雄一朗が主導権を握り、別線を完封。直線で
田村真広
が有利に追い込んで勝利した。
「出切るまでかなりキツかったですね。鈴木君が頑張ってくれました。今朝、セッティングを大幅に変えたら感じが良くなりましたね」
玉手翔
は止められたが、その勢いを利用して
近藤誠二
が3着に入り、地元で2次予選進出を決めた。
「玉手君が行ってくれたおかげでコースが空きましたね。いつも初日の成績が悪かったし、久々の2次予選ですね。踏んだ感じは思ったより悪くなかったし、少しずつ良くなっていくと思います」
鈴木雄一朗
は辛うじて4着に踏み止まった。
「風はあまりないんだけど、バンクがすごく重たい。とりあえず行かないといけない展開になったし、後ろもしっかりしてるんで思い切って仕掛けました。記念の1次予選は4着まで(5着は4名)だし、長い距離を踏んで調子を戻していくしかないんで。後ろはワン・ツーだし、自分のレースができたんでよかった」
<5R>
小川将人選手
5レースは山崎晃の先行に乗り、
小川将人(写真)
が番手絶好の展開をモノにして1勝を挙げた。
「山崎君は何回も踏んだり止めたりして強かったよ。あれだけ踏んでも2着に残せる感じだった」
山崎晃
は引き揚げるなりドッカリと腰を下ろした。
「とにかく苦しい…。体調は良いし、バンクも軽い感じがしたんだけど。4コーナーで脚は残ってなかったし、ダメかと思った。何とか2着でよかったですね」
<6R>
原誠宏選手
安部貴之が倉野隆太郎の番手でイン粘りに出た。すると、もつれた所を
原誠宏(写真)
がバックから好スピードでまくり、これにスイッチした水書義弘と1着を分け合った。
「今日は中団中団を回って、皆が仕掛けたところで内を突こうと思ってたけど、想定してない展開になりましたね」
水書義弘
は俊敏な動きが光った。
「併走になってたんで、新井(剛央)君を退かした所までは良かったんですけど、2コーナーで引いて(大庭正紀に割り込まれて)しまったのは失敗でした。復帰2戦目だし、まだ気持ちに余裕がなかったですね」
イン粘りを敢行した
安部貴之
は「(倉野が)思い切って押さえてくると思ったけど、ゆっくりだったんで。バック数があって点数が上の人を相手にあそこで引いたら勝負にならないでしょう。水書さんには悪いけど粘りました。先に動いて斬った分、番手を取った時点で脚は一杯だった。最後もひるんでしまい思いっきり踏めなかった」とレースを説明する。
<7R>
吉田健市選手
7レースは金澤竜二のペース駆け。番手の飯田辰哉とワン・ツーかと思われたが、
吉田健市(写真)
が直線で外を急襲し1着をさらった。
「内で僕が一番風に当たらない所にいたし、脚を使わなかったんで伸びましたね。飯田さんは前をかばってたし、外を思い切り踏めば何とかなるかと。倉野(隆太郎)や小川(将人)さんが勝ち上がってたんで気合が入りました」
飯田辰哉
は「金澤が良いペースで駆けてたから、付いていて楽だった。残し気味に踏んだのもあったけど、1着が取りたかったね」と悔しがる。
金澤竜二
は3着となった。
「ホームで3番(服部克久)がカマしてくると思って踏んだ分、最後にタレましたね」
<8R>
笹倉慎也選手
8レースは人気を集めた地元の児玉慎一郎がまさかの落車で途中棄権。レースは中団を取った
笹倉慎也(写真)
が落ち着いて3コーナーからまくって1着となった。
「落車があってビックリしたけど、中団に入ってからは大西(祐)君が来たら合わせて出ればいいと思ってました。普段だったら1車も出ないで終わることが多いんですけどね。一度バックを踏んでタイミングを取れなかった。無理矢理仕掛けた割りには行けたんで、調子は良いと思います」
<9R>
志智俊夫選手
川村晃司がホームから松岡孔明を強引に叩いて主導権を奪うと、3番手を回った
志智俊夫(写真)
が直線で鋭く伸びて1着を手にした。
「後ろを見たら誰も来てなかったから、踏んでも大丈夫と思って前に踏んだけど、思いのほか伸びましたね」
濱口高彰が2着となり、逃げた
川村晃司
も3着で、ラインで上位を独占した。
「松岡君も先行する気だったし、目一杯踏んだから出切るまでに脚を使いました。今日はバンクが重たかった。3着だったけど、仕掛けるべき所で踏めてるんで調子は悪くないと思います」
松岡孔明
は「川村さんとは力が違いましたね。もう少し早めに踏んでおけばよかったかな」と悔やむ。
<10R>
小倉竜二選手
10レースは岩本俊介が後続を千切って先行する展開となったが、三宅達也も負けじと好スピードでまくって岩本を捕らえた。最後は
小倉竜二(写真)
が三宅の内を鋭く伸びて1着。
「前が遠かったから届くか分からなかったけど、達也がどんどん掛かっていった。あれなら(内の)コースに入る必要はなかったね」
三宅達也
は力強い走りを見せた。
「後閑(信一)さんが離れているのが見えたんですかさず思い切って出ました。キツかったけど、追い付くと思ってました。僕は展開次第の選手だけど、行くべき所で反応できてるんで調子は悪くないと思います」
岩本俊介
はまくられたものの、粘りを発揮して3着に踏み止まった。
「中団が離れてたのが見えたんで、ベタ流ししてたら行かれてしまった。流さずに踏むべきだった。最後にタレたけど、踏み切った感じはあるんで悪くないでしょう」
佐藤友和
は「ジャンでしっかり前に出てないといけなかった。甘かったですね。今日はそこが全て」と敗因を説明する。
<11R>
武井大介選手
村上義弘
が敵陣の動きを見極めると、バックまくりを決めて人気に応えた。
「バックで武井の動きも見えていたし、周りの動きも読めていた。今日はバンクが重たくてキツかったけど、何とかいけましたね」
東口善朋
は追走が精一杯。
「抜くとか抜けないとか、そういう次元ではないですよ。付いてるだけで一杯だったし、村上さんが強かった」
武井大介(写真)
は最終バックで先まくりする展開から3着に入った。
「前の佐々木(則幸)さんが車間を空けて休んでる感じだったから、あれで自分もバックを入れて脚にきましたね。村上さんに合わせて出たけど、スピードが違いましたね。でも、3着には入れたんでよかった」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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