『東日本大震災被災地支援競輪 高松競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:2月13日
 本日(13日)、香川県・高松競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開設61周年記念「玉藻杯争覇戦」(GIII)の3日目が開催されました。あいにく冷たい雨の中での1日となってしまいましたが、レースの方は熱戦の連続でした。注目の準決勝3個レースは、それぞれ順に伏見俊昭選手、林雄一選手、深谷知広選手が1着で決勝を決めました。決勝は2日目優秀に出場した選手が6名進出、村上義弘選手、深谷知広選手、山崎芳仁選手そして鈴木裕選手と自力型は再戦という形になります。優秀戦を制したのは村上選手でしたが、果たして明日の決勝はどういう結末を迎えるのでしょうか。好メンバーでのバレンタイン決戦、チョコレートなんてすぐ溶けてしまいそうなくらい熱いレースが繰り広げられること間違いなし。ぜひお見逃しのないようにお願いします!
 最終日も先着800名様にラッキーカードを進呈して、抽選でチータカぬいぐるみ、クオカード、エコバックなどが当たります。未確定車券抽選会は中央スタンド1Fの総合案内所横、1人10回までチャレンジできるので、ぜひ運試しを。場内イベントは、連日盛況の児島一彌氏による「レースはこう読め!」予想会。最終日は8R発売中に井上薫氏、9R発売中にはデイリースポーツ記者の大西建志氏、RNCラジオパーソナリティの白井美由紀さんも参加します!4R発売中は井上茂徳氏の予想会「今日のおすすめ」、こちらもぜひ予想の参考にして下さい。日本競輪選手会香川支部によるグッズ販売コーナーも最終日、地元選手の提供品も多数あるので、ご来場の際は足を運んでみてはいかがでしょうか。いよいよ最終日を迎える高松記念、1レースから決勝戦まで存分に競輪をご堪能下さい。
雨となった今日の高松競輪場
雨となった今日の高松競輪場
3日目のイベントの様子
3日目のイベントの様子
<1R>
山崎将幸選手
山崎将幸選手
 3日目一般戦。吉川誠が叩いて先行するも、3番手に入った山崎将幸(写真)が冷静に立ち回り1着入線。
「抑えてきたところを切って待つ作戦。でもけっこう早めに吉川さんが抑えてきたので、あれに付いていってもすぐ叩かれてしまいそうだったし、遅めにいきました。一回切ったのが良かったです。けっこう踏んでいましたけど、吉川さんが良いスピードで来たし、車間もけっこうあいてしまったので、そこからは冷静に。吉川さんが出切ったら、後ろは気にする必要はないと思っていましたしね。煽りはあったけど、気にはならなかったです。今期は初勝利だったので、これでまた上がっていければ」
 山崎マークの笹川竜治は「全て任せていましたよ。(ホームでは)なかなか来ないなと思っていました。(山崎が)上手に組み立ててくれましたね。良かったです」

<2R>
村上卓茂選手
村上卓茂選手
 竹澤浩司の先行で番手絶好となった村上卓茂(写真)が今期初勝利を決める。
「こんなに楽でいいの?という展開になりましたね。展開も良かったし、竹澤君が頑張ってくれたおかげです。ジャンで後ろを確認したら木村(浩宣)君がすごい上を走っていて、もし来ても牽制していこうと思っていました。でも、すでに止まっている感じだったし、自分は何もしていなかったですね。番手はやっぱり楽だし、走りやすかったです。ワンツーが決まったのも上出来。今期初勝利なので、良かったです」
 大敗が続いていた竹澤浩司だが今日は逃げ粘り2着。
「流してしまうとタイミングで来るかと思っていましたからね。それに川崎(健次)さんがすんなり中団にいて脚を使っていなかったのでヤバイと思っていましたよ。良かったです」

<3R>
小橋秀幸選手
小橋秀幸選手
 中団で内に詰まるも前が開く好展開で小橋秀幸(写真)が抜け出す。
「展開が良かったですね。太田(真一)さんも番手捲りにいってくれたし、石川(雅望)君も牽制であけたので、内があいて、1着を取って下さいという感じの展開になりましたね。最後も太田さんを追いかける形になりました。ギアは昨日重かったし、タイムも出ていなし、冬場なので2枚落としたんですよ。それも良かったですね。しばらくはこれで戦っていこうと思います」
 先行した石川雅望(4着)は「いかないといけないと思ったし、後ろも見えていたんですけどね。練習して、もっと力付けてきますよ」
 巻き返し不発の水谷好宏は「前攻めから。石川君の上をいきたかったんですけど、一列になる前に仕掛けたかったですね。一瞬の判断が悪かったです。コンマ1秒くらいの世界だと思うんですけど…。乗っていければ直線勝負も出来たかもしれないけど、石川君の牽制もありましたからね。勝てないことには意味があると思っているので、すぐには良くならないかもしれないけど、頑張ります」

<4R>
片折亮太選手
片折亮太選手
 中団奪取から片折亮太(写真)が捲りで1着、連勝を決めた。
「本当は初手が中団で、一ノ瀬(匠)君が来たところをすかさずカマそうと思っていたんですよ。でも後ろ攻めだったし、切ったらすかさず来たので、下がってからと、いやらしいところが出てしまいました。連勝ですけど、バックを一本も取れていないのは残念です。でも前回は失格をしているし…明日また頑張ります」
 片折マークの海野敦男が2着。
「前に任せてというか、先行は一ノ瀬だと思っていましたからね、無理にいかなくてもと思っていました。(片折が)強かったです。付いていたけど、飛びつかれるわけにはいかないですし、きつかったです。ワンツーが決まったのは良かったです」

<5R>
小川祐司選手
小川祐司選手
 ジャンで先頭に立った小川祐司(写真)が先行押し切って1着。四国ラインでのワンツーが決まった。
「片寄(雄己)さんがいたし、中団で並走しているのも分かったので、早めにいこうとは思っていました。もしダメでも後ろが児玉(慎一郎)さんなので、牽制してくれると。昨日に比べても踏み直しは良くなっていますね。1着に残れたことは嬉しいです」
 小川マークの児玉慎一郎は2着。
「(小川が)強かった。全部、牽制していこうと思っていましたよ。後ろを見ないで良かった。ホームで開いてしまって、追いついたけど、そこで脚に来ているなと思って。飛び込まれずに良しと思ったけど、最後は伸びる脚がなかったです。強い!」

<6R>
山下渡選手
山下渡選手
 篠原忍が先行態勢に入ると志村太賀がイン粘り。志村を追走した山下渡(写真)が差し切り1着も、志村が失格になり手放しでは喜べない様子。
「太賀が失格ですか…残念です。今日は並走になっても、落ち着いてレースは見えていましたよ。それに太賀が早めに踏んでくれましたしね。太賀は脚を使っていたし、自分は脚が残っていたから、あそこまでいけたと思います。前のおかげですね。初日も太賀のあの捲りを差せているし、良いとは思います。明日も頑張ります」
 先行した篠原忍は志村の失格により2着に繰り上がる。
「今日は自分のやれることをやっただけですよ。松本(大地)さんは一旦切りに来て中団かなと思っていたんですけどね。来なかったし、やっぱり(志村が)粘ってきました。追い上げでなくカマシかなと思ったし、あとはガムシャラに必死でした。自分の出来るレースをしました」
 3着(繰り上がり)の松本大地は「篠原君の先行では捲れませんから、先行の番手と思っていたんですけどね」

<7R>
長島大介選手
長島大介選手
 主導権を握った長島大介(写真)、後位は大渋滞となる中、展開有利に運んで逃げ切り1着。
「今日は松尾(淳)さん次第で、前でも後ろでも良いとは思っていました。いつも後ろからなので、後ろでしたけど、今日は前からの方がラインで決めるためには良かったかもしれないですね。粘ったのは分かったので、ペースを落として、追い上げも全部見えていました。こういうチャンスのときに決められるような脚は作っていますし、明日は特別優秀。強い人と当たりますけど、良い経験になると思うしね。今日みたいなスローにはならないでしょうけど」
 ベテラン・豊田知之が追い上げマーク。松尾淳との競りを制して2着入線を果たした。
「単騎だったしね。叩き合いにもならないから、それでは捲れないし、ペースも落ちてあれだけ流されたら、切り替えて追い上げにいきますよ。松尾は下がったのに、もう一回来たし、必死でした。この2着と3着の差はすごく大きいですからね。最近は調子も良いし、レースが見えています。また明日も頑張ります」

<8R>
三谷将太選手
三谷将太選手
 山田久徳が先行、マークの三谷将太(写真)が差して1着もワンツーが決まらなかったことを悔やむ。
「2コーナーで見て、開けないとアカンと。よく知っているし、寒い中、(山田は)内をずっと締めて走っていたから、きついだろうなというのは分かっていました。ホームで踏みすぎてつっかかっていたし。3番(小宮剛)も踏んで来たし、牽制したら、今度は内から1番(佐藤康紀)が来たので対応して。1着を取らないといけないけど、(ワンツーが決まらなかったのは)情けなかったです。難しかったですね」
先行した山田久徳は「脚がなかっただけです…」

<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
山崎芳仁
山崎芳仁選手
 佐々木則幸が先頭に躍り出ると、山崎芳仁が先行策に打って出る。後方は動けず、山崎マークの伏見俊昭(写真)が差し切って1着突破を果たした。
「久々に(山崎と)ワンツーが決まりましたね。和歌山記念では準決勝で8着9着してましたから(苦笑)。早く2センターからいきましたし、後ろを確認して来ないと思ったので決まると思いました。伸びがハンパ無かったし、捲りみたいな感じでしたよ。(感触は)悪くないですよ。頼もしい人が復活してくれましたね! これで明日も深谷と対等に戦えます」
 山崎芳仁(写真)は2日目と同じ4・33のギアで今日は先行。2着で決勝進出を決めた。
「とりあえず早めにと思っていました。外並走からでも捲れると思ってましたし、ノリ(佐々木則幸)さんを出させたのも良かったですね。ダッシュが良かったけど、なんとか出切れたし、練習量を増やしているから長い距離も踏めます。宮古島は走路が軽いから、練習量を増やした方が良いと思ったんです。4・33はけっこう使っているけど、重いですよ。明日、また頑張ります」
 佐々木則幸マークの香川雄介が3着で地元記念優出を果たす。
「恵まれましたね。ノリさんのおかげです。初日に落車したときは、(優出は)もうないなと思ったんですけど、強い体に生んでくれた父さんと母さんのおかげですね。脚はないですけど。明日頑張ります」
 ギアを85に上げていた佐々木則幸(4着)だったが「合せたと思ったんですけどね。一番嫌な展開になってしまいました。切って切ってをズドンといきたかったんですけど、抑えて流す感じになってしまって。一杯でした」
 不発に終わった福岡ライン。小川勇介(5着)は「踏み出しは良かったし、いけると思いました。でも(山崎の)踏み直しがハンパ無かったです。昨日もそう思いましたけど、復活してますね…」
 加倉正義(8着)は「山崎よりも前にいないといけないと思っていたんですけどね。やりあってくれれば結果オーライだったんですけど、山崎のデキが良いのか、先行をされては…」

<10R>
林雄一選手
林雄一選手
村上義弘
村上義弘選手
 大西祐がカマすと3番手にはまった鈴木裕が捲りを打つ。後続がもつれる中、鈴木マークの林雄一(写真)が差し切り1着。
「まさか1着とは(笑)。良かったです。小倉(竜二)が牽制に来そうだったから、踏み込んでいて良かったです。きつかったですね。今日は(鈴木)裕が強かったです。中団から踏み込んでいってしまったし、1着で悪いとは言えないですよ。明日も頑張ります」
 金星を挙げた鈴木裕(2着)。優勝した松戸以来の記念優出となった。
「村上さんが強いですからね。絶対に7番手にならないようなレースをしようと思っていました。たぶんそこは大西(祐)君も同じことを考えていたと思いますね。駆けるつもりで踏んでいたけど、大西君が来たし、(3番手から)いくだけいこうと思って踏みました。みんな格上ですからね。ごちゃついたとはいえ、村上さんに勝てたのは嬉しいです。決勝は2回目、小さいレースはしないように頑張ります」
 煽りも受けて厳しい展開となった村上義弘(写真)。3着で決勝進出を決めた。
「地元が前だったし、早めに抑えていくという運行は悪くなかったと思いますが、何をしたかったのか6番(小原将通)の動きに惑わされましたね。でも踏み込みは昨日よりも良かったです。(ラインの)3人ともいけると思ったんですけど、煽りがあって…失敗しましたね。市田には悪いことをしました。しっかり明日、頑張ります」
 4着は村上マークの市田佳寿浩
「諦めずに最後までコースを探しました。村上さんの内はあると思ったんですけど、オグ(小倉竜二)と煽りが見えて、躊躇してしまった分、伸びませんでした」
 カマした大西祐(8着)は「いけたのは良かったけど、出切ってからは気持ちの余裕がありませんでした」
 マークの小倉竜二(5着)は「スピードが違いましたね。(鈴木が)強かったです」と地元地区の記念優出を逃した。

<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
坂上樹大選手
坂上樹大選手
 中団内でフタをされる格好となった深谷知広(写真)だが、競り合いを制すると一気に前団を捕える捲りで1着入線。
「(坂上)樹大さんは付いてきたんですか? (並走で)そんなに力は使っていなかったです。嫌なタイミングで来たので、突っ張れなかったです。引けないし、早めに決着をつけられれば良かったんですけど、まだまだ下手くそなので…。決勝はしっかり頑張って走ります」
 一度は深谷との連係が離れるものの坂上樹大(写真)が2着に突っ込む。
「ずっと内にいて、詰まりっぱなしで、ずっと落車しそうでしたよ。神山(拓弥)も仕上がっていたし、あそこで引いたらきつかったと思いますしね。離れたからヤバイと思ったんですけど、最後は気持ちだけです。深谷はあの展開で1着、やれるというのを見せておくのもね」
 竹山陵太の先行を利した内藤宣彦が3着。
「竹山が頑張ってくれた、それに尽きます。展開に恵まれましたね。最高の展開になりましたし、あれ以上はないです。(決勝は)見ている方も楽しみなメンバーですね。福島の後ろです。山崎が昨日の優秀みたいにいってくれれば良いですね(笑)」
 先行した竹山陵太は最後に内藤に交わされ4着。
「(深谷に)付いていければ残れると思いましたけど、ちょっとスピードが違いましたね…」
 敗れた関東勢。神山拓弥(7着)は「(深谷は)強いから、あの展開にするしかないと思ったけど、ああいうことも出来るんだから、すごいです」
 宗景祐樹(8着)は「チャンスはあったと思いますけどね。あの展開とは思っていなかったけど、俊敏に付いていって、どちらにも対応できるようにと。でも、付いていけなかったのは自分の脚がないということです」
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