『東日本大震災被災地支援競輪 高松競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:2月14日
 本日(14日)、香川県・高松競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・開設61周年記念「玉藻杯争覇戦」(GIII)最終日が開催されました。決勝は、深谷知広選手が主導権を握ると他の自力型を完封する逃走劇を見せて優勝を飾りました。「強い」以外の言葉が見あたらないくらいの会心レースで、今年は3場所走って3度の優勝。次は日本選手権、ひとつの時代を築きそうな深谷選手の走りにますますの注目が集まります。
決勝戦 レース経過
 誘導以下、鈴木裕-林雄一、村上義弘-香川雄介、山崎芳仁-伏見俊昭-内藤宣彦、深谷知広-坂上樹大で周回を重ねる。赤板前でまず上昇したのは山崎。それを確認した鈴木は引いて、山崎が誘導後位に入る。赤板2コーナーで深谷が踏み込み、山崎を抑えて先行態勢に入ると、村上が打鍾ですぐさま巻き返してスパートしていく。深谷は村上を出させず突っ張り、さらに坂上が村上を牽制、叩ききれなかった村上は最終ホーム過ぎには一旦3番手に入り直す。5番手になった山崎は鈴木に合わせて捲りを打ち、村上も再度懸命に前を追うが、両者ともに深谷を捕えるまでには至らない。直線で山崎マークの伏見が鋭く伸びていくが、深谷には2分の1車身届かず、深谷が堂々の逃げ切り勝ち。2着に伏見、3着には坂上が入線した。


深谷知広選手
深谷知広選手
 深谷知広、強し!堂々の逃げ切り勝ちで今年3連続優勝を達成!!
「初手の位置は決めていなかったけど、後ろだったら先行と思っていました。今日は細切れ戦の決勝戦だったし、思い通りにはならないので、決めずにいけるところからいこうと。村上さんが来たのは見えていました。そのあと村上さんが3番手に入ったんですか? 最終2センターから長かったし、きつかったです。きつかったから逃げ切れる自信はなかったですよ。でも先行して逃げ切れて内容もあったので良かったと思います。このメンバーで逃げ切れているので、悪くないですけど、ダービーはもっとメンバーがきついですから。感触は掴めたし、ダービーに向けては良い弾みが付いたと思います。ギアはこれからもう一枚上げるかも。ダービーまで10日以上あるので、気持ちを切らさないように、それが一番ですね」

 山崎芳仁は捲り不発も、伏見俊昭が直線伸びて2着に入る。
「ジャンでもらったと思ったんですけどね。山崎の得意パターンに持っていけると。3人で決まると思ったのに、深谷君が強かったです。村上さんはやっぱりいきましたからね、すごいです。みんな脚を使っている中で、僕は自分だけサラ脚で回っていましたからね。ギアは4回転を踏んだんですけど、感じは良かったです」

 深谷マークの坂上樹大(3着)は「強すぎる」を連発。
「強い、深谷は本当に強いです。村上さんが仕掛けてきて、僕のところに降りてきたのでそれが重かったです。村上さんは強いし、このときにこんなスピードで来るのかなと思って、苦しかったです。それに深谷の踏み返しがすごかったですよ。村上さんに負けそうだったし、そこだけ取りきることだけに一生懸命でした。苦しかったです。(4回転は)悪くはないですけど、あいつが強すぎました」

 深谷知広に真っ向勝負を挑んだ村上義弘だったが4着。
「完敗です。それ以上でもそれ以下でもないです。ここまで力でねじ伏せられたので、逆にすがすがしい気持ちです。ギアはこれからもいろいろ試していきます」

 北日本3番手だった内藤宣彦は5着。
「初日から3日目までがきつかったけど、今日は異常に軽く感じました。楽だっただけに、もったいない。最後はコースの選択ミスでした。(優出で)満足とはいってはいけないんですけど、現状を考えたら、十分やったほうだと思います。前回、前々回のFIで、とてもじゃないけどお客さんが買えないような成績でここに来たんですけど、決勝に乗れたことはホッとしました。村上じゃないけど、初日から魂を込めて走りました」

 前受けを選択した南関勢だったが、鈴木裕は9着、林雄一は6着まで。
鈴木裕は「きつかったです。全然、いける気配がなかったですね。何も考えず、どこかで一発いこうと思っていたんですけど。無理やり仕掛けていけなかったけど、力は出し切れました。まだまだですね」

林雄一は「正直、相手が強いから前で動かして最終的に一発狙おうと思っていたんですけど、やっぱりそうはさせてくれませんでしたね。隙があればチャンスはあったので、前受けは悔いはないです。今開催は初日、2日目はあまり感じは良いとは言えなかったけど、(優出は)良かったです」

 村上義弘をマークした香川雄介は7着。
「150%、出し切りました。体力が余っていなかったです。村上さんを一度入れたことで、自分が一杯になりました。村上さんですからね。きつかったです。どうのこうのの問題ではなく、根本的に自分とは差がありました。でも今回は初日落車でダメだと思っていたけど、決勝に乗れたことは良かったと思います。もう乗れるか分からないですし」

 村上が踏んだことでチャンスと思われた山崎芳仁だったが不発の8着。
「深谷は前を取らされると思っていたので、そこで少しずれましたね。とりあえず切って、と思っていました。(ジャンで村上が仕掛けていって)良いかなと思ったけど、鈴木君の捲りが気になってしまって。あの分でしたね。張りながらいったので、そこで深谷も伸びていった感じだったので、難しいところでした。バックで思ったよりも詰まらなかったです。4・33は悪くはなかったですよ。(ダービーで)また頑張ります」

ゴール
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