『高松競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:2月23日
 高松競輪開設62周年記念「玉藻杯争覇戦」が開幕した。今日は落車もあり波乱の初日となったが、シリーズをリードする主力組は順当に優秀戦の「チータカカップ」に進出しました。
 なお、本場ではたくさんのイベント、ファンサービスが予定されております。まずは開催を通して先着800名様にラッキーカードを配布、抽選でオリジナルグッズをプレゼント。また、オリジナルグッズが当たる未確定車券ガラポン抽選会を実施します。イベントエリアでは井上茂徳氏の「今日のおすすめ」、児島一彌氏の「レースはこう読め!」、日本競輪選手会香川支部グッズ販売コーナーが。明日の24日(日)はFM香川パーソナリティー筒井智子さんによるトークショーが予定されております。こちらもどうぞお楽しみに。
<1R>
前反祐一郎選手
前反祐一郎選手
 オープニングを制したのは前反祐一郎(写真)だ。レースは角令央奈がペース駆けに持ち込むと、その3番手からレースを進めた前反が鋭くアタマまで突き抜けた。
 「ペースだったし、後ろから来たらかぶってしまうと思ったけど、誰も来てなかったんで。3コーナーでも一本棒だったから、自分の間合いで踏めました。何もしてない3番手だったんで、脚にも余裕がありましたね」
 逃げた角令央奈が2着に粘り込んだ。
 「今日は後ろ攻めから押さえて駆ける展開になりましたね。8番(竹山陵太)の出方が気になったけど、中団まで引いてくれたんで、ホームから落ち着いて行けました。前反さんも3番手を固めてくれてたのが大きかったですね」

<2R>
 2レースは相川永伍がまくって快勝。節目の100勝目を挙げた。
 「記念の勝ち上がりで100勝を達成できたのは嬉しいですね。今日はカマシを狙ってました。ただ、車の出が悪かったですね。6番(鈴光洋彦)に合わされる感じだったけど、力任せで踏んで乗り越えられました。練習での感じは良いし、上のレースで結果を出したいですね」
 立花成泰が2着に入る。
 「7番(相川)が前を取ったのは予想外でした。5番(田村真広)に押し込まれて危なかったけど、付いていく分には楽でした」
 田村真広は連係が外れたものの、懸命に前に踏んで3着を確保した。
 「相川君がバックで止まりそうになったんで内をキメたらもう一回踏んで行ってしまった。僕自身、調子は問題ないですよ」

<3R>
鈴木孝征選手
鈴木孝征選手
 3レースはまくった磯田旭の3番手から、鈴木孝征(写真)が鋭く突き抜け1着を手にした。
 「磯田君の動きが良いんでキツかったし、踏み出しで口が空いてしまいました。追い付いたけど、今度は出口(眞浩)さんが内にいてキツかった」
 番手を回った鈴木龍之介が2着に。
 「磯田君がジャンの所の切り替えが凄くてあれで脚にきてしまった。キツかったね」

<4R>
疋田敏選手
疋田敏選手
 4レースは逃げた中部ラインで上位を独占。疋田敏(写真)が番手から有利に追い込んで1着を手にした。
 「今日は篠原(忍)君が頑張ってくれたね。でも、落車の影響で上半身のトレーニングは無理だけど、僕もしっかり練習して脚が太くなってるんで」
 3番手の竹内公亮が差し脚鋭く迫って、タイヤ差の2着。
 「ジャンから行ってくれたんで。あんなに早く逃げてくれると思ってなかった。最後は抜いたと思ったんですけどね。今日は前のおかげです」
 逃げた篠原忍は3着に粘り込んだ。
 「良いペースで駆けられたんだけど、風の影響があったのか重たく感じました。車が進まなかったですね」

<5R>
 5レースは筒井裕哉がホームから早めに巻き返し、逃げた森田達也をひとまくり。
 「吉原(友彦)さんが仕掛ける前に仕掛けようと思ってたけど、踏み遅れてたんで、それを目標にする感じで行けました」
 番手の萩原操は踏み出しで離れたものの懸命に前を追走。かろうじて3着に入る。
 「アカンな。中団が空いてたのが分かったんで、筒井君はそこで休むかと思ったら離れてしまった。一旦口が空くと風が強いんでキツい。最後は何とか来れたけどね」
 萩原の後方から、吉原友彦が鋭く追い込んで2着に入る。
 「すんなり中団だったんで本当なら先まくりの展開だったけど、ホームで急にペースが上がったんで口が空いてしまった。踏んだ感じは良いけど、組み立てで迷惑を掛けてしまった。反省ばかりです」

<6R>
 6レースは注目の地元コンビが不発に。レースは松山桂輔が山本健也を突っ張って先行すると、大西祐のまくりを封じてラインで上位を独占した。1着は3番手から鋭く伸びた田中秀治
 「今日は中部の流れが良かったから俺も恵まれるかなと思いながら走ってました。普段だったら直線で躊躇するところを、今日は遠慮なく思い切って踏みました」
 番手の三宅裕武は惜しくも2着となり、「一体いつになったら1着が取れるんだ」と悔しがる。
 「ホームで脚が切れたし重たかった。でも、もう少し車間を斬るなりして追い込めば良かったかな」
 松山桂輔(3着)はしてやったりの様子。
 「山本さんが来たときはすでにペース駆けに入ってたけど、その前は来られないようなペースで踏んでたんでキツかった。後半がタレたけど、何とか我慢できたんでよかった。弱気になるといつもダメだったけど、今日は思い切って行けたんでよかったです」

<7R>
 7レースは城幸弘の番手がもつれたところを、佐藤朋也が大ギアパワーでひとまくり。ラインで上位を独占した。
 「いつもだったら中団から一緒に上がって突っ張るなりしたけど、城君が押さえてくるのが早かったんで。後ろになるのが分かったんで、脚を溜めて行こうと。まくって行ったけど、まだ2車前にいたんでキツかったですね。脚は問題ないけど、今日は展開が向きました。初日クリアできてよかった」
 小野大介はきっちりマークして2着を確保した。
 「近況4カ月で1着が1回の選手が前は抜けないでしょう。しかもすごく掛かってたし」
 宮倉勇も堅実な追走で3着で入る。
 「一番後ろになったけど前を任せてるしね。信頼できる2人だから、僕もしっかり付いて行こうと。3着に入れたし脚の感じも良いですね」

<8R>
原田研太朗選手
原田研太朗選手
 8レースは落車のアクシデントが発生するなか、原田研太朗(写真)が押さえ先行から堂々の逃げ切り勝ちを収めた。
 「地元の児玉(慎一郎)さんも付いてるから今日は緊張しました。初手は中団が良かったけど、ダッシュで遅れてしまったんで。押さえに行ったときに渡部(幸訓)さんは突っ張って飛び付く感じできたんでキツかった。来る前に体調を崩したけど今回体は大丈夫です」
 原田の番手がもつれ、その後方から古川孝行が鋭く追い込んで2着に入る。
 「危ない感じがしたし、上手く避けられたね。立て直してからの踏み応えが良かったし、アタマまで突き抜ける感覚でした」
 渡部幸訓は原田の番手を攻め、3着で二次予選進出。
 「今日は前々にと思って踏んでたけど、あの展開で引いたら勝負権がないんで。踏み遅れたけど、押し込まれた勢いでかえって前に追い付くことができた。そこから上手くコーナーで浮かせられましたね。それにしても原田君は強い。全く抜ける感覚がなかった」

<9R>
菅原晃選手
菅原晃選手
 特選の9レースは田中晴基が主導権。中団のもつれもあったが、3番手を奪った菅原晃(写真)がまくって勝利した。
 「本当は先行できれば一番良かったんだけど、展開が早い細切れ戦だったんで。3番手がとれたし、バックの向かい風が強いんで先行は止まるかなと思ってました」
 田中の番手から、勝瀬卓也が追い込んで2着に入る。
 「初手で良い位置を取ったと思ったけど一番後ろになってしまったのは誤算でした。でも、晴基が自分から押さえて頑張ってくれたんでね。僕も阿竹君が来てるのが見えてたし落ち着いて行けました」

<10R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
 10レースは濱田浩司が主導権。前レースと同様に、この3番手を取った稲垣裕之(写真)がバックまくりを決めて勝利した。
 「濱田君も掛かってたし、4番手や5番手だったら厳しかったと思う。前回は疲れがあったけど、今回は状態が良いし踏み切れてました」
 前田拓也はからまれながらもこれを凌いで2着に入る。
 「稲垣君が全部レースを作ってくれたし、まくってくれたんで。(香川が)僕のところにくる感じだったから、外めを踏んで何とか2着に入れてよかった。前回より脚は良いです」
 近畿勢の後ろから山崎芳仁がまくって3着に入る。
 「気付いたら行かれて行かれて5番手になってしまった。そこからは稲垣さんの動きを見てから踏んだけど、3コーナーであおりを受けてしまってキツかったですね」

<11R>
神山拓弥選手
神山拓弥選手
 最終レースは深谷知広が内に詰まる大ピンチに。しかし、バックで外を強引に退かすと、深谷が短距離で前団を一気に抜き去った。
 「神山(拓弥)さんが前を斬りに行っときに自分もピッタリ付いて行こうと思ったけど、(坂本)亮馬さんがいて内にフワッとなってしまった。そこから(菅田)壱道さんも空けたり閉めたりしてたんで迷った。あの展開ではもう強引にいくしかなかったし、亮馬さんなら大丈夫と思ったんで思い切り当たりにいきました。今日はほとんど自力を出してないんで感じは分からないですね」
 逃げた神山拓弥(写真)は3着に粘った。
 「深谷君が内にいたのも見えたし、菅田君も締めてたのも見えたんで、あとは坂本さんのカマシを気を付けるだけだと思ってました。1周半は久しぶりだったんで苦しかった。前検日から重たかったし、今日もキツかったですね。でも、日に日に良くなっていくと思います」


2日目 11R ガールズコレクション

 なお、2日目(2月24日)の11レースにガールズケイリン初の試みとなる、ガールズコレクションが行われます。一発勝負の決戦を明日に控え、本日7名の女性アスリートが宿舎入り。検車場の様子をレポートします。
小林莉子選手
小林莉子選手
 昨年末のガールズグランプリを優勝した小林莉子(東京)は1月松戸で落車し、これが長期欠場明けの復帰戦。体の状態が気になるところ。
 「右肩と肘を打撲、擦過傷です。一週間休んでから、1カ月練習してきました。ガールズグランプリのときより今の方が状態が良いですよ。スタートを狙いたいけど車番(5番)的にちょっと。とにかく、自分で動くレースをしていきたい」

中村由香里選手
中村由香里選手
 最内の1番車は中村由香里(東京)。ガールズグランプリはシンガリ負けと不甲斐ない結果に終わっただけに、当所に賭ける意気込みは大きい。
 「グランプリが残念な結果に終わってしまったんで、ここで頑張りたい気持ちが強いですね。どんな展開でも対応できる練習をしてきました。状況を見ながら、迷わず攻めて行くレースをしたい。スタートも取りにいきます」

加瀬加奈子選手
加瀬加奈子選手
 実力ナンバーワンの加瀬加奈子(新潟)もグランプリの雪辱を期す。
 「冬は弥彦で乗り込めない割には体を絞れています。調子は引き続き良いと思います。先行にこだわって走りたい」

中川諒子選手
中川諒子選手
 中川諒子(新潟)も実力で劣らない。加瀬、中村の2強に立ち向かう。
 「風邪を引いてしまって計画通りに練習ができなかったけど、直前の感じでは状態に問題はないです。スタートを取りたいけど、とにかく前の方を取って仕掛けたい」

山口菜津子選手
山口菜津子選手
 山口菜津子(高知)は地元四国地区の開催とあって気合十分だ。
 「12月にここを走ったけど、地元地区だったんで緊張しましたね。ここを目標に練習してきたし、調子は良いと思います。スタートを狙いたいけど、とにかく前々から何かしたいですね」

三輪梓乃選手
三輪梓乃選手
 三輪梓乃(広島)はライバル達は皆強力だが、気後れは一切ない。
 「最終的にここを目標にしてきたけど、競走を一戦一戦大事に走りながら調整してきました。こんなメンバーと走ることはめったにないんで楽しみ。自分の脚を知るのに良い機会と思ってます。とにかく、気持ちだけでも負けないように。車番的に厳しいけど、何もしないで終わることがないように、流れを見て力を出し切りたい」

増茂るるこ選手
増茂るるこ選手
 増茂るるこ(東京)は大外の7番車からスタートする。
 「松戸の3日目に1着がとれたし、そのあたりから調子は上向いてきました。そのあと、練習は師匠(佐久間仙行・62期)にみてもらいながらバッチリやってきました。まくりが得意だけど、グランプリで悲惨な結果に終わったんで、今は色々なことを試してます」
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