『高松競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:2月24日
 高松競輪開設62周年記念「玉藻杯争覇戦」は2日目を迎えた。今日は優秀戦「チータカカップ」をメインに二次予選が争われた。また、11レースには一発レースのガールズコレクション「サンポートクイーンカップ」が行われ、中村由香里が追い込んで優勝。初代覇者に輝きました。
 なお、本場ではたくさんのイベント、ファンサービスが予定されております。まずは開催を通して先着800名様にラッキーカードを配布、抽選でオリジナルグッズをプレゼント。また、オリジナルグッズが当たる未確定車券ガラポン抽選会を実施します。イベントエリアでは井上茂徳氏の「今日のおすすめ」、児島一彌氏の「レースはこう読め!」、日本競輪選手会香川支部グッズ販売コーナーが予定されております。こちらもどうぞお楽しみに。
<5R>
相川永伍選手
相川永伍選手
 二次予選は5レースから。レースは相川永伍が主導権をにぎり、中団に吉原友彦、7番手に松岡健介の展開に。相川は落ち着いてペースで駆けると、最後に強靭な粘りを発揮。相手を封じて見事に埼玉ワンツーを決めた。1着の尾崎剛は「まさかこんなに見事に決まるとは」と本人も驚く。
  「松岡君が凄いスピードで来ると思ってたけど。中団の吉原君は車間を空けてたんで、僕も空けたら抜けないかと思った。危なかったね。でも今日は相川君が頑張ってくれました」
 相川永伍(写真)も格上を破ったことで喜びはひとしお。
 「メンバー的に駆けさせてもらえると思ってたんで、とにかく暴走だけはしないように落ち着いて行こうと思ってました。吉原さんは中団を取ってくれるだろうし、あとは松岡さんのカマシに気を付けていくだけだと。ワンツーが決まって嬉しいですね」
 松岡健介は3着でかろうじて準決勝進出を決めた。
 「中団で車間を斬ってたのもあって、前が掛かっているのか分からなかった。一番仕掛け辛い展開でしたね。それでも行かないといけないんだけど」

<6R>
兵藤一也選手
兵藤一也選手
 6レースは松坂洋平が後ろ攻めから押さえて得意のマイペース。後方からの巻き返しを封じ、最後は兵藤一也(写真)が展開有利に追い込んだ。
 「松坂君は先行の駆け方がうまかったし、あの流れなら強いよ。これで俺も流れが変わればね。準決勝もこの流れでいって欲しいね」
 松坂洋平は2着に粘り込んだ。
 「誘導のペースが早くて押さえるのがキツかった。佐藤さんのカマシが気になったけど、ダッシュタイプではないんで、落ち着いていけば大丈夫かと。初日に迷惑をかけたのもあったし、今日は決まってよかった」
 ライン3番手の鈴木龍之介が3着に入る。
 「今日は前2人のおかげ。1センターからの踏み上げが予選クラスの自力型と全然違うね。ゴールするまでドキドキでした」

<7R>
前反祐一郎選手
前反祐一郎選手
山下渡選手
山下渡選手
 7レースは逃げた濱田浩司の番手から、前反祐一郎(写真)が有利に追い込んだ。
 「あそこからの仕掛けだったら決まったと思ったし、逆に僕が抜けないかと思ったくらいだった。ギリギリまで待って踏んだら内から山下君に来られてしまった。同期であんなに頑張ってくれてたのに(濱田を)残せなかったんで、1着だけど素直には喜べないですね」
 山下渡(写真)が俊敏に内を突いて2着に入る。
 「昨日は疲れが残っていたけど、今日は軽かったですね。今日で4.08のギアが5走目なんですけど、流れる感じで良いですね」

<8R>
菅田壱道選手
菅田壱道選手
 8レースは原田研太朗が逃げ切りで2連勝。ジャンから仕掛けて先頭に立つと、菅田壱道を合わせて堂々と押し切った。
 「初手で実質前になってしまって少し焦ったけど、落ち着いて引いて早めに行けばチャンスがあるかと。ジャンの楽なところでいけたのが良かったですね。誰も来ないと思ってたけど、菅田さんが来たのですぐに踏みました。星島さんも仕事してるのも見えました。疲れが抜けて今日の方が軽かったですね。準決勝はいつも悪いんで、明日は頑張りたい。強い人と当たる方が燃えます」
 菅田壱道(写真)は外に浮きながらも、必死に凌いで2着に入る。
 「前を取ったら勝負にならないし、中団から動かないのが作戦だったので。最後は肘が向こうのハンドルに入って危なかった。山崎(芳仁)さんにセッティングを見てもらって少し楽になりましたね。まだ気持ちで走ってる感じだけど、修正して明日また頑張ります」
 星島太は外の内藤宣彦を飛ばして好援護。3着で準決勝行きを決めた。
 「原田君はすかさず行ったしさすがだね。普通だったら手堅く行こうと一回見てしまうところだったのに。最後は菅田君が下がってきて、抜きに行くタイミングが狂ってしまいました」

<9R>
角令央奈選手
角令央奈選手
 9レースは田中晴基が先行。マイペースの一本棒に持ち込みラインで決まったかと思われたが、2センターから内を斬り込んだ西川親幸が直線で中を急襲。1着をさらって節目の400勝を挙げた。
 「亮馬が前々に攻めてくれたんでね。400勝は地味に積み重ねた結果です。これからも細く長くね(笑)」
 2着は村本大輔。田中を残せず「ホント申し訳ない」と、しきりに頭を下げる。
  「今日は晴基が頑張ってくれたおかげ。自分は付いてるだけで一杯だった」
 角令央奈(写真)が中団からしぶとく伸びて3着に入る。
 「前を押さえて内に閉じ込めたかと思ったら、後ろからすぐに田中さんがきたんで。後ろがどうなっているのかは全く分からなかったですね。勝ち上がれたし、着だけは思ったより良いですね」

<10R>
香川雄介選手
香川雄介選手
 10レースは地元の香川雄介(写真)が1着に。レースは目標の阿竹智史が外に浮くと、香川は切り替えて中団を確保。バック線を過ぎると内のコースをスルスルと抜け、最後は直線で鋭く突き抜けた。
 「終わったと思った。阿竹を入れようと思ったけど、あそこでバックを踏んだらもうないと思ったんで。とにかく勝ち上がれてよかった。キツかったですね」
 山本貴章が2着に入る。
 「要所要所で全て遅れてる感じだった。以前の準決A,B,Cのときはあるけど、この制度になってから準決勝は初めて。今日はツキがありましたね」
 外に浮いてドン尻となった阿竹智史だったが、2の脚を使って最後は直線外を伸び、3着に滑り込んだ。
 「今回は何か踏めてないですね。特にジャンのところが全然。前が失速したから来れたようなもんですね」

<11R>
中村由香里選手
中村由香里選手
 ガールズコレクション「サンポートクイーンカップ」は加瀬加奈子が宣言通り先行。これを追った中村由香里(写真)がゴール寸前で差し切って優勝しました。
 「嬉しいですね。レース中は周りが良く見えてたし、加瀬さんの後ろがいなかったのが分かったんで、躊躇なく踏んで追い掛けました。交わせたかどうかは分からなかったけど、とにかく必死でした。ガールズグランプリではお客さんに迷惑をかけたけど、今日はたくさん暖かい声援をいただきありがとうございました。これで終わりではないんで、これからも良いレースをしてガールズケイリンを全国に広めていければと思います」
 加瀬加奈子は積極的なレースをしたものの、惜しくも2着に終わる。
 「今日も先行を考えてたし、自分がやりたいレースができたんで。力も出し切れました。また次頑張ります」
 中川諒子は後方から迫ったが3着まで。
 「小林さんを突っ張りたかったけど、半信半疑になって引いたら失敗しました。そこから2車行かれて、追い掛けて一杯になりました」

<12R>
深谷知広選手
深谷知広選手
 最終12レース「チータカカップ」は、深谷知広(写真)がドン尻から前団をごぼう抜き。今日も圧倒的な強さを見せ付けた。
 「ヤバいと思ったけど、何とか立て直すことができた。慣れない単騎戦で勝てたのは良かったけど、他力に乗ったレースだったんで。感じは悪くないと思うけど、先行してないんでまだその辺が分からないですね」
 2着は菅原晃。神山拓弥のまくりに乗る形から鋭く追い込んだ。
 「ジャンのところで余裕があれば3番手を取れたんだけど、余裕がなくて取れなかった。そこからはとにかく脚を溜めることを意識してました。感じは引き続き良いですね」
 まくった神山拓弥は3着に入る。
 「風が強くて押さえるのがキツかったですね。上手く3番手に入ったけど、ホームの向かい風が強くて苦しかった」
ガールズコレクション高松 レース経過
 最内の中村由香里とのスタート争いを制した中川諒子が正攻法を確保。中川―中村―山口菜津子―加瀬加奈子―三輪梓乃―小林莉子―増茂るるこの並びで周回を重ねる。
 赤板ホーム手前から小林がゆっくりと上昇を始める。小林は打鐘に合わせて先頭に立つと、前受けの中川は小林に続いた増茂の内で併走。嫌った増茂はそのまま前に踏み込むが、そこをホームから加瀬が一気に叩き切ってしまう。中村が離れながらも加瀬を追うと、その中村を追いかけようとした中川、三輪に接触した山口が落車のアクシデント。バックから徐々に車間を詰めた中村と粘る加瀬、3番手以下は大きく離れ優勝争いはこの2人での一騎打ちとなった。白熱の優勝争いはゴール寸前で加瀬を捕らえた中村に軍配が。離れた3着には増茂を交わして中川が食い込んだ。
ゴール前、中村と加瀬の一騎打ち
ゴール前、中村と加瀬の一騎打ち
表彰式
表彰式
レイを受ける中村選手
レイを受ける中村選手
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