『観音寺競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:10月3日
観音寺競輪開設58周年記念「ことひき賞争奪戦」は2日目。今日は二次予選A、B合わせて6個レースで準決勝進出を懸けた激しい勝ち上がり戦が繰り広げられた。メーンの「ちょうさ賞」は石橋慎太郎が圧巻のカマシ先行で連勝。明日は準決勝4個レースでファイナリストが決定する。
明日も緒方浩一氏による「今日のレース徹底分析」やハズレ車券抽選会。さらに明日からは銭形くんふわふわドームも設置されます。明日もぜひ観音寺競輪場へご来場ください。
<5R>
川島勝選手
二次予選は5レースから始まった。このレースは最終ホームから森田達也、家田真宏で激しい主導権争いになると、中団キープの平石浩之がまくって出る。最後はこの動きに続いた
川島勝(写真)
が連勝で準決勝A進出を決めた。
「家田さんが行くまではイメージどおりでした。行こうかなと思ったところで、平石さんが行ったので付け直したんですけど、連勝はでき過ぎですね。感じは良いので明日も頑張ります」
まくった
平石浩之
も2着に食い込む好気合を見せた。
「たぶんモガき合いになるか、(川島、家田の)どっちかが粘ると思ったのでまくりを狙ってました。久しぶりに出し切って気持ちよかったですね。ギアを上げたのも正解でした」
<6R>
金田健一郎選手
6レースは単騎の山口雅弘が外併走を嫌って先行。中団に小川勇介が入り、七番手に置かれてしまった北川智博だったが、そこから好回転でまくり上げると、最後は番手の
金田健一郎(写真)
が鋭く伸びた。
「山口くんがあんなに思い切り行くとは思わなかったけどね。七番手になったけど、北川のほうがスピードがあったみたいだね。恵まれたし、ラインでワンツースリーが決まって良かった」
2着の
北川智博
も笑顔でレースを振り返る。
「まくったタイミングも良かったし、中団(のイン)で粘ったのも上手くいきましたね。ふだんはラインでなかなか決まらんのに2日連続で決まるとはね。ホッとしました」
<7R>
松本雅彦選手
7レースは打鐘過ぎに工藤政志が先行すると、中団を上田国広がキープ。ここで上田の番手に
松本雅彦(写真)
が入ると、最後は内を突いてアタマまで突き抜けた。
「上田くんが伸びたらそっちに付いて行こうと思ってたけど、内が空いたので。小磯(伸一)さんのところまで行って、小磯さんをドカして外を踏もうと思ったけど、海野(晃)くんが下りてきた。飛ばせなくなったので、工藤くんまで空いてくれと思ったら念力が通じたね。準決勝はいつもB止まりだったからAは初めてかな」
2着に入った
橋本大祐
も今シリーズは鋭い伸びが光る。
「篠原(龍馬)くんがもっと気風よく先行すると思ったけどね。最近は脚の感じも良いし、タテ勝負なら3着まであるかもと思ってました」
<8R>
三宅達也選手
8レースからは二次予選A。このレースは坂本亮馬が先行すると、まくってきた三宅達也を大塚健一郎が大きくブロック。戻った際に内の橋本強が落車する(大塚は失格)。そのまま単騎でまくり上げた
三宅達也(写真)
が後続の追撃を振り切って節目の200勝を飾った。
「200勝はあまり意識してなかったけどね。大塚くんが持ってくるのは分かってたし、最初からちょっと上を走ってました。かぶる前に思い切って踏んで行ったのが良かったですね。橋本くんが転んだので素直には喜べないけど、勝てて良かったです」
中団から三宅に合わせて出られた
和田健太郎
だったが、単騎の三宅を追いかけて2着に食い込んだ。
「(大塚のブロックは)怖かったですね。ゴチャついたけど、レースは見えてました。追いかけただけじゃなくて、ゴール前まで良い勝負ができたので悪くないと思う。今日は同期(石渡正也)が前を取ってくれたのが大きかったです」
失格になった大塚に代わって
中沢央治
が3着に繰り上がった。
「ツイてるね。内が空いたので行けることまでと思ったら、落車も避けられた。4着でも十分と思ってたのに、流れが良いね。この流れは大事にせんと」
<9R>
有坂直樹選手
9レースは中団から一度前に出た矢口啓一郎を、一気に叩いて大西祐が先行。矢口以下は大きく口が空くと、最後は大西ライン三番手の
有坂直樹(写真)
が鋭く抜け出した。
「脚があるね、みんな。矢口は中川(誠一郎)が着たら仕掛けるだろうと思ってたし、いつ車間が縮まんのと思って焦りました。もうワンテンポ遅かったら矢口に食われてたね。大西くんも強かった」
2着にはまくり追い込んだ
矢口啓一郎
が入線した。
「逃げるのは大西くんだろうし、脚を使ってでも中川さんの前にいないとと思ってました。作戦どおり中団は取れたけど、中川さんを気にしてたら車間が空いてしまった。調子は大丈夫だけど、バンクが重いですね」
逃げた
大西祐
も3着に粘り、地元記念で準決勝A進出を決めた。
「2コーナーから風が来て止まってヤバイと思いました。今日は後ろのおかげ、僕は何もしてないです」
まさかのハコ4に終わった
児玉広志
は「(大西のペースに)酔わされた。抜きに行ったけど、伸びなかった」とガックリ。明日は準決勝Bで決勝進出を狙う。
<10R>
石丸寛之選手
10レースは
石丸寛之(写真)
が豪快なまくりを決めると、香川雄介の猛追を振り切って押し切った。
「差されたと思ったし、(香川も地元で)あんなにチャンスだったのにね。吉川がイメージよりかなり前だったけど、良い感じで練習の成果が出てる。調子は良いと思います」
2着に続いた
香川雄介
はまたも勝ち星を逃した。
「踏んだ瞬間に行けんかなと思ったけど、抜いたのはゴール後やったね。落車の影響か、今回はあまり多くを望めんデキだけど、準決勝に上がれて良かったです」
瀬戸内ライン三番手を回った
吉岡篤志
は斉藤正剛にからまれながらも何とか3着をキープした。
「危なかった。僕のとこでスピードがあって、頼むけん来んといてと思ったけどね。よく凌いだわ」
吉川誠
は9着6着と成績こそ良くないが、連日鋭いダッシュで見せ場を作っている。
「僕の持ち味はアレなんで。鈴木(誠)さんが付いてきてれば3着までには入れたかも。まだ(準決勝Cで)チャンスはあるので明日頑張ります」
<11R>
石橋慎太郎選手
11レースは全員が準決勝進出の権利を持つ「ちょうさ賞」。このレースでも
石橋慎太郎(写真)
が圧倒的なパフォーマンスを見せた。前受けから七番手まで車を下げると、最終ホームから一気のカマしで押し切った。
「たまたまですよ。カマしに行くのが遅いかな、無理かなと思ったけど何とか出切れました。もっと早く引いて仕掛けたかったけど、結果オーライですね。理想どおりライン3人で決まったし。(今回は練習不足)競走前は4日間練習をやらないほうが良いのかなってくらい(笑)。この2日間良かったので、明日、明後日がどうなるかですね」
連日、石橋の強さを体感している
渡邉晴智
はもはやお手上げの様子。
「石橋の強さをマジマジと感じました。強すぎ。抜く気マンマンだったけどダメでした。2回も続けて抜けないってのはないかも。良い後輩を持ったけど、今回は自信満々で抜けないです(苦笑)」
3着に続いた
手島慶介
も「すげえ。トップスピードに乗るまでが早いし、キツかった」と石橋のダッシュ力を絶賛する。
出切られた
金子貴志
は「すごいスピード。哲男が上がってて見えなかったのもあるけど、合わせられないですね」。
渡部哲男
は「金子さんは(石橋を)出させんやろうから、中団はあると思ってたのに。何もできんかった」とともに着外に沈んだ。
↑ページTOPへ
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved