『観音寺競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:9月30日


 観音寺競輪開設59周年記念「ことひき賞争奪戦」が明日から開幕する。オールスター直後の開催となるが、SS班の石丸寛之、井上昌己を筆頭に、山田裕仁、木暮安由、後閑信一、北津留翼など好メンバーがそろった。前検日の本日から最終日まで、選手の舞台裏の様子をレポートしますのでどうぞお楽しみに。
  なお、本場ではファンサービスイベントが予定されております。まずは4日間を通して先着100名様に「オリジナルグッズ」をプレゼント。また、「はずれても好きな人」はずれ車券抽選会(5000円で1回抽選、各日1000名まで)が行われます。明日、10月1日は井上茂徳氏による予想会「鬼脚が斬る」(5R発売中)が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。


<1R>
 オープニングレースは復調してきた外山三平に注目が集まる。
 「ずっと調子自体は悪くなかったけど、仕掛けるタイミングに迷ってしまうことが多かったし、体が反応しなかった。でも、積極的に走れているし、力を出し切るレースができている。体も自然に反応しているし、状態が良くなっていると思う。観音寺は走りやすいイメージがあるので、明日は積極的にいきたい」
 一方の坂本昌宏は落車の影響で近況は大敗続き。明日は外山に胸を借りて主導権を狙う。
「練習は普通にやっているけど、レースになるとどうもダメですね。前を押さえただけで脚が一杯になってしまう。今はとにかくレースで先行して、きっかけをつかみたいですね」


<2R>
 須藤誠はS級のレースに慣れてきて、最近は成績が上向いている。
  「前回から中2日だけど調子は維持しています。花月園記念あたりからレースになるようになってきましたね。最近は自分の良い状態と、レースの流れがかみ合ってきた。8月にここ(観音寺)に来たときはレースに参加できていない状態だったけど、今回はうまく駆けられれば3着以内に入れると思います」



<3R>
 2レースの須藤と同様に、3レースの金野俊秋も今期からS級に昇級。金野も最近、成績は右肩上がりだ。
  「レースに慣れたのか、最近は前よりも先行できるようになりましたね。今回は3泊4日で500㎞、岩手県を半周する合宿をやってきました。リアス式海岸は道は平坦だと思っていたけど、山しかなくてかなりキツかったですよ。疲れもないし、脚の状態は良いですね。明日は丸元(大樹)さんが三番手に付いてくれるんですか?3車なら先行します。明日は主導権を取って、そこからどこまで粘れるかの競走になると思います」
  その丸元大樹は地域は違うが、迷わず北日本の三番手を選択した。
  「前回千葉で一緒だったし、金野君が強いのは知っているので。僕は前回落車しているけど、しっかりと調整してきたので大丈夫です」



<4R>
 4レースは須賀和彦の先行一車の番組構成となった。
 「大屋(健司)さんは前々とコメントしているけど先行するかもしれないし、その辺は注意していかないと。観音寺は先行して連にからんだことが何度かある。記者さんに『観音寺は先行して残るのは厳しい』って言われたし、イメージは悪くないですね。先行一車で有利だし人気になると思うけど、周りも皆強いんでね。油断せずにしっかり走ります」


<5R>
小原将通選手
小原将通選手
   小原将通(写真)は6月の久留米記念で落車し鎖骨を複雑骨折。9月から復帰したものの、本調子には程遠い。
  「練習では感じが良くなってきたし、前回よりは戦えると思うんだけど。怪我も痛かったけど、調子が良くなってきた時だったから精神面が一番痛かったですよ。成績はボロボロだけど、気持ちを切り替えて、思い切りの良いレースをしていかないと!」
  高瀬卓も近況は思わしくない。
  「末脚がどうこうと言うよりは、仕掛けるタイミングがつかめていないから掛かる前に別線に行かれてしまうレースが多い。A級とS級では仕掛けが全く違う。自分は早めの方が良いんだけど、まだA級のイメージが残っていて、踏み直すタイミングが思い出せていない。こればっかりはレースの中で堪を戻すしかないですね」


<6R>
中野彰人選手
中野彰人選手
   6レースは志智俊夫が格上の存在。しかし、前を任された中野彰人(写真)は前回高松で落車しており体調が気がかりだ。
 「落車して打撲が結構ひどかった。そのあと地元で合宿をしたけど、体のバランスが悪いまま距離を乗ってしまうと余計に狂ってしまうので、一日60~70kmくらいで抑えました。観音寺は風が強いイメージがあるけど、明日は頑張って力を出し切るレースをします」
 九州勢の守田秀昭は8月青森、9月はびわこ、富山と3場所連続で決勝進出しており好調だ。
「流れが向いてますね。その前までは成績が悪かったから、思い切って自力型に近いセッティングから、サドルを下げて前乗りにし、追い込み仕様に変えたら車が出るようになりました。明日は山崎が頑張ってくれれば、そこから突っ込めると思います」
 その山崎岳志は「奈良の前、平を一本欠場したんです。前検日当日に高熱が出てしまって3日間寝込みました。幸いインフルエンザではなかったからよかったですよ。奈良はそのときの心配があったから今ひとつだった。でも、その後は日程が空いたし、練習はいつも通りできたので大丈夫です」と近況を説明する。


<7R>
田中孝彦選手
田中孝彦選手
   7レースは先行一車の田中孝彦(写真)に期待がかかる。前回の平塚では969着と大敗したが「前回まで配分が詰まっていて疲れがたまっていた。伊東は成績が良かったけど、平塚は体が重たかったし先行もできなかった。でも、平塚が終わってから日程に余裕があったし、練習でしっかりと乗り込んできたから今回は大丈夫です!」と、巻き返しを誓う。



<8R>
大西祐選手
大西祐選手
   8レースは当所ホームバンクの大西祐(写真)に期待が集まる。地元ファンの後押しを受け、まずは初日突破なるか。
  「オールスターのあとはモガキ本数を減らして、距離を乗る練習をやってきました。だから疲れはないですよ。2場所前の松阪から硬いフレームに換えて、まくりがあまり利かなくなったんです。車が流れる感じだし、先行の方が踏んだ感じが良いので明日は先行主体に戦います」



<9R>
佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
   優勝候補の一角、木暮安由。今回もトリッキーなプレーで敵陣を翻弄するだろう。
  「オールスターでは成績が良くなかったけど、それ以上に手応えをつかめたし調子も悪くない。競輪祭の特選スタートも決まったし、今回は気持ち良く走れます」
  佐々木則幸(写真)は復活が待ち遠しい。
  「練習では悪くないんですけどね。周りに対応するために、競走ではギアをあと一枚上げたいところなんですけどね。3.71に上げたいけど、まずは体がそのギアに対応できるようにならないと。明日は64のままでいきます。観音寺は3年か4年ぶり。前回は途中欠場しているので今回は頑張ります」
  前田拓也は中村一将の番手から勝機をうかがう。
  「前回は展開が悪かった。車の伸びはいつも通りだし、着ほど(2675着)調子は悪くないですよ。練習もいつも通りやってきました」


<10R>
井上昌己選手
井上昌己選手
   10レースはSS班の井上昌己(写真)が中心となるが、8月高知で落車し前回のオールスターでは5893着と良いところなし。不安をひきずっての観音寺入りとなったが。
  「前回は全くダメでしたね。今回もあまり変っていないけど、(GPに出るのは)競輪祭を獲るしかないし、この辺で流れを変えないと。オールスターが終わってからはゆっくり休んで、その後街道で練習してきました。明日は(北津留)翼がいるんで全て任せていきます」
  北津留翼も8月松戸で落車し、本調子を欠いている。
  「定期的にケアをしているけど、肩鎖関節脱臼で左肩がまだ治っていない。前回のオールスターも出るか直前まで迷ったくらい。でも、ようやく練習でいつも通りのタイムに戻ったし、あとはレースでどれだけやれるかですね」
  栗田雅也はF1戦を中心に各地で好走が続く。そろそろ重賞開催で結果を残したいところだ。
  「最近は記念の配分が増えたけど、ずっとF1開催ばかりだったからね。F1よりも記念の方がやりがいがあるからね。気持ちも入ってるし結果を残したいですね」


<11R>
石丸寛之選手
石丸寛之選手
   今節の主役、石丸寛之(写真)は最終レースに登場する。オールスターでは優勝は逃したものの決勝3着。その前は函館記念を準V、豊橋記念を優勝と絶好調だ。
  「オールスターのあとは一旦ゆっくりしてからいつも通り練習してきました。オールスターの決勝は皆から『仕掛ければ良かったのに』と言われるけど、平原(康多)があれだけ行く気だったし、無理に行っても武田(豊樹)さんに(番手まくりで)合わされるだけだし、構えてからでもいいかなと思って。優勝はできなかったけど、勝負所でしっかり勝てているので状態は全く問題はない」
  先行が予想される牛山貴広は「オールスターのあとは疲れをとって、そのあとはしっかり練習してきた。明日は自分のレースをするだけ」と、主導権取りを狙う。
  並びが注目された中部コンビは、山内卓也が前回りを買って出た。明日は山田裕仁を引き連れ、優秀競走『ちょうさ賞』進出を目指す。
  「山田さんの前を回るのは初めてだと思う。先行(して残ることは)は無理だけど、できる限りのことはやって上にあがりたいね。観音寺は好きだし、調子も良いです」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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