『観音寺競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 最終日編
 
配信日:10月4日


 観音寺競輪開設59周年記念「ことひき賞争奪戦」は本日、最終日の決勝戦を迎えた。優勝候補の石丸寛之、井上昌己がそろって準決勝で脱落し、今節は波乱に満ちた開催となった。決勝は好調・栗田雅也の先行一車。香川雄介、兒玉慎一郎の地元勢や、山内卓也、小野俊之、後閑信一らの位置取りが注目された。レースは先行一車の利を生かして栗田雅也が逃げ切り、記念初優勝を飾った。

決勝戦 レース経過
 号砲で香川雄介が飛び出し、スタートを取る。地元コンビは後閑信一に前を託し、後閑-兒玉慎一郎-香川で前団、山内卓也-前田拓也の中近コンビで中団を形成、六番手に入った栗田雅也の後位は遠澤健二と小野俊之で競り合い。南関三番手の白戸淳太郎が最後方の形で隊列は落ち着く。
 打鐘前の2コーナーから栗田が上昇を開始。打鐘で後閑が突っ張ると、仕掛けをためらうが、4コーナーから一気に踏み込んで主導権を奪う。番手は踏み出しで競り勝った小野がキープ。後閑は遠澤をさばいて三番手を確保し、遠澤は四番手で立て直す。後閑が2コーナーからすかさずまくって出るも、栗田に合わされ失速。先行1車の組み合わせを生かした栗田が最後まで力強く踏み切り、悲願の記念初制覇を果たした。番手を奪った小野が2着に流れ込み、直線で内を伸びた地元の兒玉が3着に入った。


栗田雅也選手
栗田雅也選手
 主力が相次いで脱落していくなか、サバイバルレースを勝ち抜いた9戦士により最後の大一番が行われた。勝ったのは栗田雅也。落ち着いてペースに持ち込むと、後方からの反撃を封じて念願の記念初優勝を飾った。
 「後閑さんに地元が付くのは今日知ったし、アップ中に車輪のスポークが壊れてテンパりましたよ。ジャンで突っ張られるのは頭にあったから、一回引いてタイミングを取って、ここだという所で思い切って行きました。バックで余裕を持っていたら誰かが来たのが分かった。横に持っていったり3コーナーからは無我夢中でした。競輪はゴールするまで分からないし、今まで何度も抜かれているからね」
 ここ3年間で3度骨折。怪我で苦しんだ分、記念初優勝の喜びは人一倍大きい。レース後は涙を流し、何度も声を詰まらせた。
 「今まで決勝には乗ったことがあるけど、なかなか取れなかった。今日だって先行一車とはいえ、優勝できるとは思っていなかった。F1とは違うし、記念は重みが違うでしょう。だから昨日は緊張でほとんど寝られなかった。優勝できてとにかくホッとしましたね。2年前から記念を一本獲りたいと思ってたんで、2年越しで叶いました。今日は上の娘の誕生日なんです。誰にも言ってなかったけど、こんな日に優勝できてホント良かった

 番手の競り合いは小野俊之が制した。栗田追走から直線で追い込みをかけたが、1車輪及ばなかった。
 「今日はアンコになる可能性が高いから、それだけはならないように注意していた。レース運びは完璧だったんだけどね。今日も直前までセッティングをいじってみたけど、あまり変化はなかったね。自分のレースをやった結果だから仕方ない」

 兒玉慎一郎は後閑信一に前を託し地元優勝を狙ったが3着に終わる。
 「栗田君が良いスピードできたし、後閑さんは中団まで引くと思って、入れる準備をしてしまった。ところが後閑さんは三番手に飛び付いたので、前に遠澤さん、白戸さんと入られてしまった。自分もホームで前に踏んでいくべきだったね。悔しいけど、記念で戦える手応えをつかんだし、この良い流れを断ち切らないようにしたい」

 その後閑信一はバックで自力まくりを試みたが、車が伸びなかった。
 「今日、地元勢から前を任されました。任せられたからには責任感を感じたし、少しでもチャンスを作ってやろうと頑張る気持ちになった。地元が優勝してくれればよかったけど、自分に力がなかった」

 遠澤健二は競り負けたものの、記念の舞台で見せ場を作り悔いはなし。
 「踏み遅れてアンコになるかなと思ったんで、タイミングを置いて最終的に追い上げようと思ってたんだけどね。後悔はないけど、後ろに迷惑を掛けてしまった。でも、記念で決勝に乗れたし、こういう所で戦えたから嬉しいよ」

 山内卓也は引き揚げてくるなり「もったいない!」と悔しがる。「2コーナーで香川さんが邪魔になってしまった。でも、それでも仕掛けないとダメだよね」


ゴール




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