『東日本大震災被災地支援競輪 観音寺競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:10月31日


 本日は「東日本大震災被災地支援 観音寺開設61周年記念 ことひき賞争奪戦」の3日目が開催されました。10レースで村上義弘選手が、11レースで深谷知広選手がそれぞれ勝利を挙げると場内は大歓声に包まれる初日と同じか、それ以上の大きな盛り上がりを見せていました。さて、明日の決勝戦ではその村上VS深谷の再戦が実現。2日目優秀「ちょうさ賞」では先行した深谷選手が村上選手の3番手捲りを寄せ付けない逃げ切り勝ちを見せていましたが、決勝戦は一体どんなレースが繰り広げられるのでしょうか。単騎となった海老根恵太選手も不気味です…。
 最終日のイベントは3日目と同じ内容のものが引き続き開催されますが、最終日ということで、野々村誠さんが来場。9レース発売中にトークショーを行います。某クイズ番組で珍回答(!?)連発の野々村さん。トークショーでも面白い話が聞けそうですね。なお、ウェルカムグッズはハンドタオルと志満秀えび煎餅となっております。
 4日間の激闘を締めくくる熱戦にどうぞご期待下さい。


<1R>
高田健一選手
高田健一選手
   5番手捲りの立花を直線で交わして1着の高田健一(写真)
「作戦は任せていたし、僕はただ付いていっただけですよ。恵まれましたね。でも、一時期の悪い頃に比べればよく伸びる様になってきたかなとは思いますね。数字的には80%くらいは戻ってきたかな。最近は落車がないのが1番大きいんだけど。今回は補充での参加だけど、明日もしっかり走って今の流れを切らさない様にしたいですね」
 目標の棚橋勉が番手戦に敗れるも、自力発進で2着入線の立花成泰
「まさか棚橋が粘るとは思ってなくて。それでも、競り勝ってくれれば全然問題なかったんだけど、負けちゃったからね。ああなると、自力を出すしかないでからね。でも、それも棚橋が頑張ってくれたからこそいい位置が取れた訳ですから頑張ってくれたと思いますよ。僕はもう最後脚が一杯でした。もっとぶっすり抜かれるかと思ったくらい(笑)」


<2R>
坂口樹隆選手
坂口樹隆選手
   主導権奪った山崎晃ライン3番手の坂口樹隆(写真)が外鋭く伸びて1着。
「昨日まで本当につまらないレースをしてしまって気持ちが折れそうになっていたんだけど、やっぱり勝つと気分いいね。なんて単純なんだろう(笑)! なんせ、これが初勝利なもんで、ここで喜ばなかったらいつ喜ぶんだっていう感じですよ。でもまあ、この1着で少しは自信になったし、明日もいい気分で走れますよ。それが、また結果に繋がってくれると本当に最高なんですけどね」
 山崎マークの三浦靖は2着入線を果たす。
「今日は山崎の頑張りのおかげですね。彼は今日ギアを上げていたんだけど、抑え先行は自分でスピードを上げていかないといけないから大ギアではかなりキツかったと思いますよ。僕も最後は脚一杯(苦笑)。後ろから食われちゃったのは残念でしたけどね。坂口は内から来るかなと思って備えていたんだけど、そこがちょっと失敗しちゃったかなという感じで」


<3R>
藤田竜治選手
藤田竜治選手
   1着は先行した山田久徳ライン3番手を固めていた藤田竜治(写真)
「いいところの3番手が空いていて良かったですよ。後ろで中団争いをしているのも分かっていたし、余裕はありましたね。だから、落ち着いてコースを探せたし、しっかり伸びることも出来たんだと思います。結果的に1着取れて嬉しいし、あと1日しっかり気持ちを引き締めて頑張りたいと思います」
 山田マークの大矢勝也は3/4車身差に泣き2着。
「山田君の心意気が嬉しかったですね。道中3番手になったのに自分からレースを作りにいったでしょ。あの辺の積極性はさすがというか。そういう積極性が中団のもつれを生んだと思うし、結果的に誰も捲らせなかったんだから、強いですよ。まだまだ伸びると思うし、将来が楽しみですね」


<4R>
大竹慎吾選手
大竹慎吾選手
   ベテラン・大竹慎吾(写真)が巧みな位置取りから差し脚伸ばして1着。
「富永(昌久)君のおかげで展開に恵まれましたね。1着取れたのは嬉しいですけど、彼の頑張りがあってこそ。まあ、それでもしっかり伸びきれている訳だし、状態は悪くないと思いますね。まだあと1日あるので、この1着に浮かれることなく頑張りたいと思います」
 2着には逃げた上野真吾マークの川口直人が入線。
「ライン2車なのに、上野があそこまで積極的に仕掛けてくれて、自分たちの形にしてくれたのに、自分の番手としての経験不足が出てしまった感じですね。松本(一成)さんが捲ってきたのを牽制した時に内から気配がしたので、前に踏んでしまったんですけど、やっぱりワンツー決めたかったですよね。これをいい経験にして、今度連係した時はワンツーできる様に頑張ります」


<5R>
小島雅章選手
小島雅章選手
   SS・坂本亮馬がまさかの捲り不発になる中、後方からの捲り一発で1着となった小島雅章(写真)
「本当はホームで行こうと思ったんですけど、中団から亮馬が捲っていった時に、バックでそれと合っちゃうのが嫌だなと思って大事に行き過ぎてしまった部分がありますね。正直、レース内容としてはまたしても満足できるものではなかったんですけど、連勝できていることに変わりはないですし、こうなったら3連勝で締めくくりたいですよね。明日こそ内容も結果も満足できるものを残せる様に全力を尽くします」
 2着は大外捲り追い込んできた森田康嗣
「本当はもうちょっと早く仕掛けたかったんですけど、ちょうど小島さんの仕掛けとあってしまって。それでも、最後はよく伸びてくれたと思います。踏んだ瞬間は頭までは厳しいかなと思っていましたし、それに外に浮いてしまったりしたので、とりあえずどこまで突っ込めるかという感じだったんですけど、その中で2着までいけた訳だし、昨日も1着取れているので、ある程度の手ごたえはありますね」


<6R>
山原利秀選手
山原利秀選手
   最終バックで中団から捲った原マークの山原利秀(写真)が抜け出し1着。
「後ろから見ていて原が落ち着いている様に見えたんで、そんなに心配はしてなかったですね。まあ、抜けたのは良かったし、ラインでワンツーできたのも嬉しいですね。ただ、大穴(2車単で23480円)をあけちゃって、お客さんには迷惑かけちゃいましたかね(笑)。明日も今日みたいに恵まれると嬉しいんですけど、そうなった時にはしっかりモノにできる様に集中していきたいと思います」
 地元の原誠宏が2着入線。地元記念で2連対とアピールに成功している。
「馬場さんが落車した時はちょっとというか、だいぶ焦りましたね。九州の3番手を固めるといった以上。しっかり付いていかないといけなかったんですけどね。でも、結果的に中団になってからはとりあえず自分のタイミングで踏もうと。差されてしまったのは仕方ないですし、それでも地元記念で2連対できるているので、その点は良かったかなと。最終日は1着で締めくくれる様に頑張りたいと思います」


<7R>
大西祐選手
大西祐選手
   3番手捲りで地元記念の今シリーズ初勝利となった大西祐(写真)だが表情は冴えない。
「地元で主導権は奪えず、挙句、後ろが競りになってしまっての1着ですからね…。これはさすがに素直には喜べないですよ。打鐘でちょっと冷静さを欠いてしまって、内へ行ってしまったのがよくなかったですね」
 その大西マークを取り切って2着入線の林巨人も大西同様に浮かない表情。
「自分1人で競りに行ってるっていうんなら話は別なんですけど、ラインが出来ているのに、ああいう競走をしてしまったのはあまりいただけないっていうのがありますよね。その結果として、ラインに迷惑をかけてしまった訳ですし。ちょっと気持ちに余裕がなかったんですよね…」


<8R>
岡部芳幸選手
岡部芳幸選手
   主導権奪った菅田壱道マークの岡部芳幸(写真)が抜け出し格上の力を見せる快勝。
「いやぁ、良かった。今日はさすがに緊張しましたね(苦笑)。昨日は自分の気持ちはちょっと安易になっていた部分があって失敗してしまいましたけど、今日は最後まで厳しくいこうと思ってました。でも、何より壱道が頑張ってくれたのが大きいですよね。しっかり主導権も取ってくれたし。小川(祐司)も積極的にいきたかったんだろうけど、上のグレード戦線で戦っている分、壱道の方が上手かったというか、そういう経験の差が出てしまった感じですよね。明日もいい形で締めくくって、この後の大事なレースに繋げていきたいですね」
 後方から一気の捲り追い込みを見せた近藤幸徳だったが、岡部に合わされ8着に沈む。
「組み立てとしては悪くなかったと思うんですけどね。25歳くらいの時はあれでも捲れてるんだけどな。本当あともうちょっとでしたね。でも、その『ちょっと』がトップとの違いなのかもしれないですね。それでも、いい内容のレースができたんじゃないかなとは思っているんですけど」


<9R>
大塚健一郎選手
大塚健一郎選手小倉竜二選手
小倉竜二選手
   主導権奪った松坂ラインの3番手から突き抜けた大塚健一郎(写真)が1着。
「松坂君は4回転を踏んでるのに、駆け出しがすごくいいんですよね。本当に強かったですよ。九州に移籍して欲しいくらい(笑)。(佐々木)ノリさんも主導権奪取にヤル気を見せていた中で、しっかり先行してくれたその気持ちが嬉しかったですね。僕の調子自体は1着も取れているし、ちょっとずつですけど、良くはなっているんじゃないかなと思います」
 2着は松坂マークの山口貴弘
「松坂君が先行に対してすごい闘争心を見せてくれましたね。ほぼ2周駆けてもらったので、何とか残してあげたかったんですけど、自分の力不足でしたね。今日は本当に松坂君のおかげという一言に尽きると思います。僕なんて、ほとんど何にもしてなかったんですから(苦笑)」
 目標の佐々木則幸が不発になった小倉竜二(写真)だが、懸命の追い込みで3着入線を果たす。
「今日の展開ではどうしたらよかったんだろうね…。後ろで落車があったのも分かったし、展開的にごちゃついてしまって。自分で自力捲りを売って、それをノリが追走するっていう形もあったのかもしれないけど、それも難しい様な気もするしね。まあ、形はどうあれ最低ノルマの決勝に乗ることができたのは良かったかなと思いますね」


<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手香川雄介選手
香川雄介選手
   村上義弘(写真)が貫禄の中団捲りで人気に応える。
「踏んだ感触とかは昨日までの2走とそんなに変わりはなかったですね。まあ、正直にいうと体調自体はあんまり良くはないんですけど。それでも決勝まで来ましたし、明日も地元の四国勢が付いてくれるということなんで、とにかく僕はいつも通り自分にできる精一杯のことをやるだけです」
 2着には村上マークの地元・香川雄介(写真)が続く。
「去年の観音寺記念でも村上と連係したんですけど、その時は彼の打鐘ガマシみたいなレースに連係を外してしまって彼にもファンにも迷惑かけてしまっていたので、今日はレース前からずっとそのことを意識していて、とにかく離れない様にということだけを心がけていたんですよ。その結果、しっかり付いていくことができて、地元記念で優出することができたので、今は正直なところホッとしています(笑)。脚の感じですか? まあまあといったところですかね」
 荻原直人の捲りに乗って差し脚伸ばした十文字貴信が3着で決勝進出を決める。
「今は減量の成果で体調がいいので、最後も慌てずコースを探すことができました。あれが体調悪かったりすると、気持ちの中に焦りが出てしまって、危ないコースを突っ込んだ結果、最悪落車してしまうということもあったりしたので、それだけでもだいぶ違うというか、状態は確実に上がってきていると思います」


<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手稲村好将選手
稲村好将選手
   深谷知広(写真)が逃げ切りの3連勝でデキの違いを見せ付ける快勝。
「2車でしたけど、主導権奪うことができて、ラインでワンツーを決めることができたので、組み立ての部分もある程度修正できているんじゃないかなと思いますね。完全優勝がどうこうというよりも、明日も組み立ての面でしっかり集中して、自分の仕事をしっかりとしたいと思います」
 南修二の欠場(急性扁桃炎)により思いもかけず深谷の番手を手に入れた稲村好将(写真)が2着。
「いやぁ、この2着は大きいですよ。というか、このチャンスをモノにできたことが嬉しいですね。周りからもファンからも冷やかし60%、応援40%で色々と声をかけてもらっていたので、その気持ちに応えられて良かったですね。深谷君との連係なんて最初で最後かもしれないですからね。先行選手としては日本一の選手なので、後ろを気にせずただ付いていくことだけに集中していたのが良かったですね。最後は念のためハンドルを投げてみたりもしたんですけど、やっぱり抜けなかったですね。付いてみて改めてその強さを実感させられましたよ」
 海老根恵太は捲り追い込みの3着で地元・千葉に続き記念競輪連続優出。
「深谷は強かったですね。捲ったはいいんですけど、突き抜ける感じが全くしなくて。それでも2着まではいけるかなと思っていたんですけど、3着でしたね…。でも、千葉記念のあたりから調子は戻ってきているし、今日も勝負どころで動くことができているので、感じは悪くないですね。明日は単騎になるみたいなので、レースの流れをしっかり見極めながら組み立てていきたいと思います」

↑ページTOPへ

 
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved