『小松島競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:7月4日

 小松島競輪開設70周年記念「阿波おどり杯争覇戦」は後半戦に突入。3日目は準決勝3個レースで決勝進出が争われた。準決勝は河端朋之、清水裕友、松浦悠士が快勝。決勝戦ではこの中国トリオが河端を先頭に結束する。島川将貴、太田竜馬ら4名が決勝に進出した地元勢も一丸となって中国勢を迎え撃つ。

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河端朋之選手
河端朋之選手

島川将貴選手
島川将貴選手
 打鐘で先頭に立った島川将貴は波を作りながら主導権。原田研太朗も車間を切って後続の反撃に備えたが、1センター、6番手からまくった河端朋之(写真)が鮮やかに前団を飲み込んで決勝進出一番乗りを決めた。
 「黒田(淳)君が前を取ってくれたので、引いてタイミングを見て。島川君がもうちょっとガツンと駆けて、原田君が車間を切るタイミングでまくりに行きたいなと思ってたけど、(波を作ったり)思ったより翻ろうしてきた感じ。島川君もすごくかかってて、合わされた感覚もあった。強かったですね。1着はやっぱり気持ちいい。記念の決勝も久しぶりなんで。初日も逃げてしっかりレースできたし、自分の力を出せてレースができてる。いいと思います」
 島川将貴(写真)が2着に粘って地元で記念初優出を決めた。
 「中川(誠一郎)さんと河端さんのどっちかは倒そうと思ってた。まくられたけど河端さんが目標になったし、まくられてもそこにスイッチしながらいつもより気持ちも入ってた。(地元で記念初優出だが)実感というか特別な感じはない。決勝が目標というより一戦一戦と思ってたので」
 3着で結果待ちだった原田研太朗は最終レースで山田庸平が3着になると、「とりあえず何とか」とようやく笑顔を見せた。
 「2人(河端と島川)が強すぎる。予想どおりの展開と思ったけど、河端さんがすごいスピードだった。最後も島川を抜けなかったですね」

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清水裕友選手
清水裕友選手

太田竜馬選手
太田竜馬選手
 打鐘前に誘導を切った清水裕友(写真)が上田尭弥の先行を受けて中団をキープ。坂本亮馬のけん制を受けながらも2コーナーから力ずくでまくり切った。
 「太田が前だろうと思ったし予想どおり。あそこしか切るところはなかった。(上田が)来てくれたのも良かった。2コーナーでいいの(坂本のブロック)をもらったので止まって出切るのに時間がかかったけど、意地で行った。脚の感触はわからないけど、日に日に良くなっている。今日(3日目)が一番レースに集中できた。(7車立だけど)僕のレースは3走とも9車っぽいですね」
 太田竜馬(写真)は清水の仕掛けを追いかける形から外を伸びて2着に。
 「引き付けていこうと思ったけど、裕友さんが一気に行って、(自分には)行くところがなかった。ずっと引き付けられる感じでした。止まらなかったし、そのまま付いていっただけ。後ろに2人いたのに申し訳なかった。3着かと思ったが、勝ち上がれたのは良かった。3走して悪くはない。いいですよ」
 小川真太郎は3着で惜しくも決勝進出を逃した。
 「もうちょい早めに踏めば良かった。見ちゃいましたね。キョロキョロしすぎた。余裕はめちゃくちゃあったので、もったいないだけ。(地元記念の決勝は)来年にお預けですね」

<9R>

松浦悠士選手
松浦悠士選手

小倉竜二選手
小倉竜二選手
 松浦悠士(写真)は中団、中団の立ち回り。前受けから下げた山崎賢人の打鐘過ぎ4コーナーからのカマシにスイッチすると、バックからすかさずまくって押し切った。
 「想定どおりですね。あとは行けるかどうかだけ。小倉さんが付いてるし、ダメでもスイッチしてそのまま行こうと思ってた。こういうレースなんで力勝負。流れに乗ったレースで、行けるところで行って(山崎と)どっちが強いか。踏んだ感じも良かったですね。合うかなと思ったけど、しっかり賢人も越えられた。脚の感触はいいですね」
 山田庸平に飛び付かれた小倉竜二(写真)だったが、地元の意地でしのいで2着に流れ込んだ。
 「松浦が飛び付いて、すぐに行ったし休むところがなかった。からまれたのもあったし、キツかったですね。そこだけしのいだろうと、ツケマイ気味に乗り越えられたんで良かったです」
 3着の山田庸平は悔しそうにレースを振り返る。
 「(自分たちのラインが)3車の感覚で来ると思ったので、ちょっと対応できなかった。コーナーの合ったところでと思ったら、小倉さんに返された。賢人の残るところから仕掛けてゴール前勝負がしたかったけど…。これからは後ろになることも増えると思うので、こういうレースにも慣れていきたい」