『小松島競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:8月9日


 明日から小松島競輪場開設57周年記念「阿波おどり杯争覇戦」が始まる。晴天で午前中からグングン気温が上昇する中、参加99選手は前日検査を無事に終了。明日から始まる激戦に備えた。前検日の今日はシリーズの主力、そして地元選手にスポットを当ててレポートします。
 初日から、専門解説者による予想会「今日はどっちだ!」や、はずれ車券抽選、西入場口ではポンスターふわふわドームなどイベントが盛りだくさん。ぜひ小松島競輪場へご来場ください。



<2R>
石井秀治選手
石井秀治選手
   一次予選は2レースから。今期からS級に復帰した石井秀治(写真)は前回武雄FIで昇級後初の決勝進出。「まだまだ、徐々には良くなってる感じだけど」と状態を説明するが、好成績の理由もある。
 「前々回の伊東FIの最終日に良いとこ取りできるようにギアを3.64から3.77に換えた。感じは良かったけど、決勝が9着ではね。前回はまぐれだし納得してない。今回も頑張るだけです」


<3R>
小谷田公則選手
小谷田公則選手
   3レースの小谷田公則(写真)は場所ごとに勝ち星を挙げるなど、最近は調子を上げてきている。
 「ちょっと前までは踏んでる感じが悪かったから、良くなったのは今期に入ってからですね。練習もできてるし、気持ちと走りがかみ合ってきました。最近はセッティングとかも元に戻したし、感じも良いですね」


<4R>
 4レースを走る地元の高田大輔は60日にわたる長期欠場明け。
 「今年前半に落車した影響もあってか、ヘルニアになってしまいました。40日入院して今はほとんど影響がないけど、体力的に不安はありますね。出るのをやめようかと思ったけど、S級に上がって3年で初めて地元記念に呼んでもらったので。こんな状態だけど、気持ちは入るかなと思った。ここで弾みをつけられるように頑張ります」


<5R>
 予選最後の5レースは葛西雄太郎と地元の川口浩貴がタッグを組む。
 最近急激に逃げの決まり手を増やしている葛西雄太郎は、「明日も力を出し切れたら良いと思ってます。小松島の風に苦手意識はないし、風が強いのはみんな一緒ですから。調子は良いです」。
 最近やや元気のない川口浩貴も、「最近良くなかったからね。直前はフラフラになるまで、練習をやってきました。ちょっと疲れは心配だけど、事故点に余裕はあるから思い切ったレースをしたい」と、ともに気合十分のコメント。


<6R>
西田雅志選手
西田雅志選手
   6レースからは選抜戦。「ずっと調子は良い」と話す西田雅志(写真)だが、5月名古屋FIの初日以来、2カ月以上勝ち星から遠ざかっている。
 「ここ3カ月は展開が悪いですね。でも調子は最近にないくらい絶好調です。練習ではハロン10秒6も出ましたから。井上君には2回優勝させてもらってるし、相性は抜群。明日は201勝目を狙います」
 前を走る井上辰也は、「年頭に鎖骨を折って、練習では戻ってるけど、本番とはまた違いますからね。今は練習でモガけるように戻している最中。調子は、まだ7割程度ですね」と状態を自己分析する。


<7R>
芦沢大輔選手
芦沢大輔選手
   7レースは芦沢大輔(写真)が期待できそうだ。
 「少しずつ良くなってますね。それにここ2、3日は練習の感じがガラッと変わって、すごく良くなった。それが出せれば面白いかなと思うし、今回は楽しみです」
 対するはバック20本を誇る篠原龍馬だ。
 「最近は午前中だけだけど、ノリさん(佐々木則幸)のグループで練習させてもらってます。それと今までは量ばかりの練習だったが、体力や年齢に応じた効率の良いものに変えてる。直前も疲れを取るような練習をしてきたし、今回は今までみたいに疲れてないですよ」
 3カ月近く実戦を離れていた前田新は体調が心配だ。
 「5月一宮FIの落車で左手の親指を骨折して、胸の関節を脱臼した。それでも自転車には1カ月半乗ってるし、練習での感じは変わらないですよ。久々のレースで緊張するけど、やれると思います」


<8R>
 8レースの志村太賀は1カ月のあっせん停止で、今シリーズが今期初戦となる。
 「良かった頃の点数が消えて、選抜スタートになってしまいました。ちょっと前はセッティングを変えたりしておかしくなってたけど、あっせん停止の間にやることをやれたし、今回は結果が出ると思う。今期のデビュー戦だし、先行で頑張りたい」


<9R>
小野俊之選手
小野俊之選手
   9レース特選では、ともに前回優勝の九州コンビが人気を集めそう。
 前回の佐世保FIで優勝した小野俊之(写真)は、「調子が良い(井上)昌己を交わせて自信になった。サマーナイトからセッティングとかを変えて全然良くなったしね。セッティングは体調に合わせて変えるけど、サマーナイトで力が伝わってなかった点は修正できた。調子は問題ないし、今回も楽しみです」と頼もしいコメント。
 四日市FIを制した北津留翼は「夏バテからか体調は良くない」としながらも、直前も十分な練習ができた様子。
 「ロードも城戸崎(隆史)さんと一緒にやってきたし、マウンテンバイクのレースにも参加してきました。結果ですか? 周回を1周損して、結果が分らずに帰って来たんですよ(笑)。練習でのパフォーマンスは落ちてなかったし、今回も風を上手く利用して走りたいですね」
 堤洋は、「直前は4、5日と高松でバンク合宿に参加して、まあまあ感じも良かったし、調子は上がってると思う。頑張りたいね」と久々の地元記念に意欲を燃やす。


<10R>
小倉竜二選手
小倉竜二選手
   10レースには地元のエース・小倉竜二(写真)が登場。しかし、前回サマーナイト決勝でのゴール後落車の影響で調子は今ひと息のようだ。
 「あの落車で去年骨折した部分(左手首)が痛かったので、少し休んだ。自転車のセッティングとか分らなくなって不安だけど、地元だし気合を入れていきたい」
 その小倉には渡部哲男の存在が何より心強い。
 「前回(福井記念)は『やった』と思ったけどね。ここまでは色々あったし、とりあえず練習はできたって程度です。一走してみないとどうかな? でも、とりあえずは仕上げてきたつもりですよ」
 兵藤一也はサマーナイト以来の実戦となる。
 「レースが続いて脚が落ちてたけど、今回は久々に練習できました。最後は良い感じになったし、楽しみですね。小松島はS級デビューしたバンクです。風は好きだし、その時も先行で1着が取れたと思います」


<11R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   11レースは輪界最多勝男の小嶋敬二(写真)がダントツの人気か。その小嶋は「調子は6、7割」としながらも、出るからには負けられないという強い気持ちで今シリーズを迎える。
 「年間70勝するには、あと10回くらいしか負けられないからね。オールスターまでにあまり練習する時間も取れないし、サマーナイトから所用を除けば、ずっと自転車に乗ってました。完璧ではないけど、今の状態で結果を出せなければオールスターで勝てない。今回は完璧ではない中でも頑張っていきたいと思ってます」
 阿竹智史は初の地元記念で、初めての特選スタートと初ものづくしだ。
 「選抜からだと思ってたのでラッキーですね。前回から20日以上空いたし、久しぶりに色々練習できました。疲れも取れたし、感じも良かったです。S級に上がった時から、まずここを目標にしてやってきたし、悔いのないように走ります」
 追い込み型ではシリーズ屈指の存在となる渡辺晴智と山口幸二。渡辺晴智は「サマーナイトから時間があった。ふつうにやってきたけど、悪くはないです。疲れさえなければ戦える状態だと思います」と好調を維持している様子。これに対し山口幸二は「最近は流れが良くないね」と表情は浮かないだけに、今シリーズで流れを変えられるかが注目だ。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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