『小松島競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:8月11日
小松島競輪開設57周年記念「阿波おどり杯争覇戦」は二日目。今日は最終11レース「よしこの賞」をメーンに、二次予選A、B合わせて6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。11レースの「よしこの賞」は渡部哲男の先行に乗った堤洋が快勝。四国勢で上位を独占した。
明日は6、10レース発売中にクラウンのカッシーくんによるステージをサイクルシアターにて行うなど様々なイベントが予定されています。ぜひ小松島競輪場へご来場ください。
<5R>
伊原克彦選手
5レースからが二次予選B。このレースは最終ホームから
伊原克彦(写真)
がカマして四番手以下を千切る。ホームの向かい風も何のその、番手の前田新らの追撃を振り切って準決勝A一番乗りを決めた。
「叩いた石井(秀治)さんが思ったより緩めてたし、出切るまで脚を使わなかった。あそこで行けたし、新車もしっくり来てますね。これでS級初勝利、気持ちが楽になりました」
番手絶好の態勢に見えた
前田新
だが追撃及ばず。「前が掛かってたのもあるけど、いつもと同じ感じで追い込んだんですよ。初日よりは反応も良くなったんだけど…」と首をかしげる。
<6R>
6レースはまくりを決めた稲川翔―南部健次郎の三番手から外を踏んだ
垣外中勝哉
がG前強襲を決める。
「風はキツいし、稲川君のダッシュが良いから3コーナーまで離れ気味でした。1周自分で駆けてるみたいな感じ。2着1着なんで悪くはないけど、感触は良いときの3、4割かな」
2着に粘った
稲川翔
は「高松の落車で腰痛が出て、まだ戻ってる段階だけど、今日も走れたんで。やっと思うようなレースができました」とホッとした表情でレースを振り返る。
<7R>
松井一良選手
7レースは小谷田公則の番手から
松井一良(写真)
が抜け出す。繰り上がりで二次予選進出のツキを見事に生かした。
「今日は前のおかげ。ただそれだけで、それ以外何もない。まだ余裕がないけど、ツキを生かせたね。単純に嬉しいです」
バックの追い風を生かし3着に粘った
小谷田公則
も今シリーズは好気配だ。
「あまり後ろを引き付けても掛からないとまずいし、自分のタイミングで仕掛けました。ホームは重かったけど、1センターから風が変わって行けましたね。記念の準決勝は初めて、感じも悪くはないと思います」
<8R>
佐々木昭彦選手
8レースからは二次予選Aが始まった。ここは稲垣裕之、新田祐大と特選組の機動型を相手に
篠原龍馬
が奮起した。打鐘で主導権を握りラインで上位を独占した。
「このメンバーを相手に出られたら勝負にならないと思ってました。持つところまでと思って行ったけど、上手くスピードを乗せることができました。明日も今日みたいに前々に踏むレースがしたい」
このレースを制したのは、このライン三番手から鋭く伸びた
佐々木昭彦(写真)
。
「今回からギアを上げたのが合ってるみたい。軽いですね。余裕があったから最後も外を踏めたけど、今日は龍馬が強かった」
ラインで確定板を占めた
島田竜二
は2着の結果にもサバサバした表情だった。
「篠原君があんなに強いとは、予想以上でした。武井(大介)君や稲垣君相手に勝てるとはね。ラインでワンツースリーが決まったし良かったです」
<9R>
小野俊之選手
9レースは前受けの
志村太賀
が佐々木雄一をドカしてホームガマシ。末を欠き5着に敗れたが、「暑い中で練習してたので、ちょっと疲れてるのかもしれませんね。でも悪い中でもギリギリ残れてるので、明日も頑張ります」と準決勝Cへ向け気を引き締める。
志村追走の
小野俊之(写真)
が見事に人気に応えた。
「内に詰まりたくないし、引いてカマす予定でした。上手く中団が取れたので、志村君を入れようと思ったら三番手をドカして行ったから踏み出しで離れてしまった。でもホームで行ってくれるなんて気持ちが良いね。できればワンツーを決めたかったけど、外も来てたしタレちゃってたから。調子は悪くない。あとはセッティングを微調整してみます」
2着には
藤野義高
が流れ込んだ。
「付いてて楽だったから、4コーナーから先に踏んで(アタマを)狙ってみた。状態はやっぱり良いと思うよ」
逃げる外山三平後位から藤野後位にスイッチした
山内卓也
が3着をキープ。
「今日は三平が頑張ってくれたし、落車の影響はない方だと思う。藤野さんが外を踏んで、上手くコースは空いたけど入るときに頭を出したのが余分でしたね」
<10R>
北津留翼選手
10レースは
北津留翼(写真)
が10秒6のシリーズ一番時計でまくる。
「金山(栄治)さんにフタをされたときに、引くか引かないかの判断だけでしたね。ホームから仕掛けて、1コーナーで浮いてヤバいかなと思ったけど、出切って3着には残れると思った。体調は戻ったし、明日はもっと良くなると思う」
北津留の強烈なダッシュにバックから口が空いてしまった
室井健一
だが、「見てのとおりなんだけど、付いて行くだけでも本当に一杯、一杯でした」。地元の意地で何とか2着を死守した。
3着にも
香川雄介
が流れ込んだ。
「良く脚が回った。昨日の落車で脚がフワフワしてるし、どうかな? と思ったけどね。恵まれました」
逃げた
金山栄治
は、「エエ掛かりやったけど、その上を行かれましたね」と北津留の強さに舌を巻く。
<11R>
堤洋選手
11レースの「よしこの賞」は四国勢が前受け。後ろ攻めの小嶋敬二、さらに山内大作が動いたところを渡部哲男が叩いて主導権。山内、小嶋のまくりを連日番手回りの
堤洋(写真)
がブロックするとG前抜け出し、四国勢で上位を独占した。
「たまには楽させてください(笑)。けっこう外をまくって来たので、あれぐらいせんと止まらんと思った。そこで哲男も踏み直してくれたし、四国で決まって良かった。今日のほうが軽かったし、イケますね。でも今日は哲男のおかげです」
2着に流れ込んだ
小倉竜二
は、「あの子(堤)は危ないね(笑)。あれで大バック踏んだ。哲男は強いし、あんなレースしてくれて言うことない。フレームもこっちのほうが良いですね」と笑顔でレースを振り返った。
逃げた
渡部哲男
もきっちり3着に粘った。
「押さえたら脚を使うし、前から攻める作戦でした。僕は6着までに入れば良いと思ってたので、堤さんが仕事をしてくれたおかげ。ホームが重くて思った以上に掛かりが悪かったけど、バックからは流れた。状態は昨日と変わらないけど、ホッとしました」
中団から小嶋に合わせて踏んだ
山内大作
は「頑張って少しでも前にと思ったけどね。四国が前を取るとは思わなかった」と反撃及ばず7着に。
なお、このレースで小嶋敬二選手がゴール後落車のアクシデント。左肩甲骨、肋骨を骨折して、シリーズを途中欠場という残念な結果になってしまった。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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