『小松島競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
配信日:7月25日
梅雨明けし、夏真っ盛りの徳島県小松島競輪場で明日から開設58周年記念「阿波おどり杯争覇戦」が開幕する。武田豊樹の欠場はあったが、山崎芳仁、岡部芳幸らSSレーサーが続々参戦。迎え撃つ四国勢も小倉竜二に復調急な渡部哲男と戦力が整った。明日からの見応えあるレースに注目です。
明日は「よしもと爆笑ステージ」に出演の「オオカミ少年」による爆笑ステージが7、10レース発売中にサイクルシアターで実施され、開催中は毎日、ポンスターのふわふわドームや先着1000名様に「ハズレ車券抽選券」を配布。4レース発売中にはサイクルシアターで緒方浩一氏による予想コーナーも開かれます。明日からはぜひ小松島競輪場へご来場ください。
<1R>
オープニングの1レースで人気を集めそうなのは
藤田剣次
。昇級初戦となった7月小倉FIでも7・2・2着でまずまずの滑り出しを見せた。
「初戦はなかなか戦えたんじゃないかな。時間もあって練習はできたし、前回よりは良いと思います。小松島はA級で3連勝したこともあるし、苦手なイメージはないです」
<2R>
2レースの
下田和美
は久々の一次予選スタート。ここが正念場とばかりに気合を入れる。
「ここまでにけっこう空いたので練習してきたけど、ちょっとやり過ぎでしたね。でも競走は大丈夫だと思います。小松島はけっこう1着取ってるし、明日は緊張するけど気合を入れて頑張ります」
<5R>
佐竹和也選手
5レースの
佐竹和也(写真)
は惜しくも一人差で選抜スタートを逃してしまった。「3日前までは選抜スタートだったみたいだけど、抜かれました」と苦笑いしながらも気合は十分の様子だ。
「去年(の地元記念)は補充で途中からだったから今回とは気持ちが全然違う。周りには練習をやり過ぎたらダメだと言われてたけど、地元だしついやり過ぎてしまいましたね。でもイケルでしょ。明日は勝ち上がれれば僕は2着でも良い。なにせ今年ゼロ勝ですよ」
高田大輔
は49日間の欠場明け。「ツイてないけど、しゃーないです」と言いながらも欠場明けが記念という流れは去年も同じだ。
「6月平塚FIの落車で肩と背中を打った。でも骨折ではなかったし、練習は2、3週間普通にできて新車の感じも悪くない。去年もヘルニア明けで予選を突破してるし、ケガ明け初日はなぜか成績が良いんですよね」
<6R>
五十嵐力選手
6レースは
五十嵐力(写真)
が選抜スタートとなってしまった。適度な緊張感はあるが、口ぶりから悲壮感は感じられない。
「GIを走らないと点数が上がらないし、そこには危機感を感じます。でも練習はやれてるし、体調には問題ない。最近は落車がないのが大きいですね。小松島は1回走って風が強いイメージがあるけど、明日は何とかしたい。(現在99勝だが)100勝は意識してません」
対する
大野悟郎
は「調子が良くなってきてます」と頼もしいコメント。
「ちょっと前まで5週連続くらいで配分が詰まってたけど、今回は練習ができた。記念は2回目だけど、前回はあまり成績が良くなかったので。小松島のイメージはすごく良いので、今回は何とか勝負できれば良いですね」
<7R>
金澤竜二選手
7レースは金澤竜二、岡本大嗣の先行争いか。親王牌でも9・9・9着と最近は大敗続きの
金澤竜二(写真)
だが、6月函館記念では決勝に駒を進めている。同じ記念開催で再び上昇気流に乗れるか注目だ。
「夏場っていうのもあるし、前回の防府FIから中3日で疲れがありますね。でも前回は着ほど感じは悪くなかったし、記念はしっかり頑張ります」
塩川真一郎
は6月平塚FIから1カ月以上の欠場明け。
「骨盤にヒビが入ったけど、今月のアタマからボチボチ自転車に乗ってました。痛みもなく、モガけてるから大丈夫だと思います。あとはレース勘だけど、何年もやってるし大丈夫でしょ」
<8R>
湊聖二選手
8レースは5月当所FIでも優勝している
湊聖二(写真)
が満を持して地元記念に登場。「夢のまた夢でしたね」と特選スタートこそならなかったが、清々しい表情で記者の質問に答える。
「明日は1番車ですか? よっしゃー。今回は決勝に乗れるように、それだけを目標に来ました。乗ったらもうどうなっても良いんで。調子は良いので、練習は変えずにケアだけしてきました。あとは仕上がってくれてることだけを祈って、楽しんで走ります。2年ぶりの地元記念で緊張するけど、とりあえず見せ場は作ります」
湊と同期対決となるのは
岡村潤。
「湊さんとは過去2、3回くらいやってます。静岡では僕が勝ったけど、今は勢いが違いますね」と冷静に近況を分析する。
「今は湊さんが強いですからね。直前は競輪学校で違反訓練もあったし、誘導を休んでやりたいと思ってた練習をやってきたところ。前回の親王牌で、もっと力を付ける練習をしないといけないと気付いたし、(村本)大輔さんにメニューを相談しました。先を見た練習だけど、やっと良い方向を向いてきてると思います」
<9R>
岡部芳幸選手
9レースからは特選がスタートする。初日は岡田征陽の番手回りを選択した
岡部芳幸(写真)
はサマーナイトフェスティバルからの強行軍で疲れを不安視する。
「ナイターのあとも泊まりだし、ここも前泊してる。クタクタでほんとにキツいです。でも明日数字が出れば疲れは抜けるかな? ここはけっこう走って成績も良い。明日は岡田君が自分のレースをしてくれればそれで良いです」
サマーナイトフェスティバルでは惜しくも準優勝に終わった
加藤慎平
は、ここが終わると1カ月のあっせん停止が待っている。
「サマーナイトは周りに残念だねって言われたし、確かに悔しいけど、自分ではでき過ぎかなと思ってます。来月休んでオールスター、共同でチャンスを待つためにしっかり練習するつもり。その前にここで4日間集中して走りたいですね。まずは自然体で頑張ります」
三宅達也
も地元勢の先導役として期待がかかるひとり。
「4、5月に比べたらやれる状態ですね。ようやく戻ってきたかなと思います。前回から中3日で調整程度だし、疲れは残ってるかもしれないけど、今日1日ゆっくりすれば大丈夫だと思います」
<10R>
小倉竜二選手
10レースには地元のエース
小倉竜二(写真)
が登場する。地元記念は喉から手が出るほど欲しいタイトルのひとつ。言葉には出さないが、表情からも並々ならぬ闘志は伝わってくる。
「親王牌までに調子を上げておいて、そこからはその状態を維持してきた感じです。宮杯の落車で肩を痛めたわりには、8、9割の状態では来れたと思います。ウエイトも今はいつもどおりにできてるし、最近の感じも軽かった」
小倉、堤洋とそろった地元勢をシリーズVへ導くのは
渡部哲男
しかいない。
「とりあえず前回半年ぶりの勝ち星を挙げられて、ホッとしてますよ。ちょっと前まで腰をかばって走って悪かったけど、ビデオを見直して良かった頃のフォームを意識したのが調子が戻った理由ですね。明日は四国で決められるように頑張ります」
対照的にトンネル脱出に苦しむ
中川誠一郎
。サマーナイトフェスティバルから間隔はないが、ちょっとした変化はあった様子だ。
「着が悪すぎて感じはわからないけど、脚が落ちたとは思わないですね。今回は中4日だけど、試したい練習があったので軽くやってきました。ちょっとずつだけど気持ちも切り替わった気がするし、今はそれが大事なので。小松島は好きなバンク、ここで流れを変えたいですね」
<11R>
山崎芳仁選手
11レースはサマーナイトフェスティバルで4.33のギアが話題を呼んだ
山崎芳仁(写真)
がほぼ3カ月ぶりとなる記念参戦。間隔が空いて気付きづらいが、現在山崎は昨年8月の平から記念4連覇中だ。
「今回は4.33用のフレームしか持って来てません。ギアを変えた理由ですか? 深い意味はないけど、後ろが12枚のギアを試してみたかった。サマーナイトの決勝はセッティングを変えて失敗したので明日は初日のものに戻します。小松島は一昨年のふるさとダービー以来、2回目。やっぱり疲れはありますね」
前回のサマーナイトフェスティバルで復調のきっかけをつかんだ
山田敦也
が山崎の番手をゲットした。
「番手は初めて。緊張はないけど、責任を感じますね。練習をコツコツやった成果が出てきました。本当に戻ってるかを確かめるには最高の番組。しっかりワンツーを決めたい」
追加参戦、しかも前回の7月向日町FIを当日欠場した
市田佳寿浩
は囲まれた記者に近況を報告する。
「向日町はギックリ腰です。しっかり治療してから、しらびそ高原で高地トレーニングを15~18日までやってきました。金子(貴志)でもしないくらいの練習で辛すぎて、大変な目に遭って来たけど、練習はやってきましたよ」
井上昌己
も優勝候補に名前の挙がる自力型。「サマーナイトの決勝は山崎(芳仁)のスピードを三番手で体感したかったけど、する前に終わってしまった。決勝はちょっと物足りなかったけど、復帰戦で走れる感覚をつかんだので問題ないです。小松島もイヤなイメージはないですね」。まだ熊本記念で落車した肩の傷跡は痛々しいが、着実に調子は上向いている。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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