『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念小松島競輪(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:7月18日


 本日(18日)、徳島県・小松島競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・小松島競輪開設61周年記念「よさこい賞争覇戦」(GIII)の3日目が開催されました。激戦となった準決勝はそれぞれ藤木裕選手、永井清史選手、松岡貴久選手が1着となりました。地元の小倉竜二選手、室井健一選手もしっかりと決勝まで駒を進めており、楽しみなメンバーでの決戦となりそうです。
 最終日の小松島もイベントは盛りだくさん。9レースの発売中にタレントの野々村真さんトークショーが行われます。そして専門解説・緒方浩一氏の予想会、児島一彌氏の予想会も連日絶好調。また特等・大型テレビ(日本競輪選手会徳島支部提供)が当たる未確定車券抽選会、ローラーでスピードチャレンジ、女性のお客様へは予想紙プレゼント(先着25名)があります。ぜひ明日も小松島競輪でお楽しみ下さいませ。


<1R>
山田雅之選手
山田雅之選手
   3日目の一般戦。外山三平との連係は外れるものの、中部ベテランワンツーでスタート。
 疋田敏を追走して1着の山田雅之(写真)は「ジャンでどうなるかと思いましたよ。でも疋田さんが頑張ってくれたので、信頼するしかないと思って、脚を溜めて付いていきました。今日はけっこう脚が溜まりましたね。恵まれました。前のおかげ、良かったです」
  2着は疋田敏が入線。
「9番(中川貴徳)がしゃくってくるというのは想定内だったんですけどね。あんなに早く来るとは思わなくて、ジャンのところで見過ぎてしまいました。来ると見ていたんですけど、焦った分、踏み遅れてしまいましたね。あの辺がまだまだ甘いです。でもホームで後ろも付いていてくれたのが分かったから、整えてから、もう一回いかなあかんなと思っていきました。あとはいつもの練習量でなんとかなりました!」


<2R>
宮越大選手
宮越大選手
   先行した森川大輔の番手から宮越大(写真)が1着。久々の1着を噛みしめる。
「10カ月ぶりの1着なんですよ。踏んだ感じは初日から良かったけど、最近はずっと展開がね…。ここまでも3番手回りとかで後方におかれて遠かったりしましたし。今日は森川(大輔)君がきっと自分の距離じゃないのに先行してくれたおかげですね。脚に余裕はあったけど、気持ちに余裕は無くて、でも1着が本当に欲しくて。2コーナーの森川君の感じからもう来ないと思ったら、後ろに2番(井上嵩)が入ってきたのが分かったから、どうしようかいろいろ考えていましたよ。ワンツーが決まらなかったのは技術不足ですが、1着は良かったです」
 3番手に追い上げる形になった井上嵩が2着。
「前取ってから引いてカマす作戦でした。でも早めに来てすごいスピードを緩めていたから、迷ってしまって、中途半端になってしまいました。スピードが良かったので3番手に入ったんですけど、組み立てが…。昨日、大幅にセッティングを変えたんですけど、それは良い感じになっていました。もっとセッティングも詰めて、出せるようにできれば良いです」
 主導権を握った森川大輔(3着)は自分のレースが出来たことには納得。
「基本的にはカマしていこうと思っていました。内で粘っていましたけど、引いてくれたし、なんとか落ち着いて仕掛けられました。バック追い風をもらっていけたんですけど、最後は脚ですね。風はやっぱり初日より強いですよ。今日は力を出し切れたと思います」


<3R>
吉松直人選手
吉松直人選手
   蒔田英彦と山崎光展がモガキ合う中、単騎の吉松直人(写真)が捲り快勝。 
「展開が良かったですね。8番(関智晴)はどかさないと思っていたんですけど、うまく入れました。内だったから、ゴール前もきつかったですよ。重かったけど、1着で良かったです(笑)」
 2着は山崎光展の番手から抜け出して前を追った片山弘城
「踏んだ感じは悪くなかったですよ。ただ3番(吉松直人)のスピードが違いましたね。山崎(光展)も風が強かったから抑えに行くのを躊躇したみたいで。昨日までの山崎の走りならいってしまうと思ったんですけどね。あとは外並走で、出る準備と牽制が来ると思ったから外差す準備の両方をしていました。3番にいかれてしまいましたけど、自分も外にいけているし、この感触なら下のレースならどうにかなりますかね(笑)」
 先行争いとなった両者。8着の蒔田英彦は「ジャンで先にいったら、(山崎が)抑えにくるのが中途半端。それで待ったんですけど、全然来ないから、もう待てないと思って。これ以上待つとフタをされてしまうし、僕はヨコがまだできないですから。それで踏んでいきました。力は出し切れたけど、本命背負っていたので、これでは…」
 9着の山崎光展は「あそこからは突っ張ってこないと思っていました。それで抑えにいったんですけど、ホームの風が強くて、一旦出させてからカマそうかなと、一瞬弱気になってしまいました。そこが甘かったです。結局はジャンからモガキあうような形になってしまい…。気持ちの面で弱かったです」


<4R>
小笠原昭太選手
小笠原昭太選手
   4レースから選抜戦。先行した荒澤貴史の番手から小笠原昭太(写真)が差し切る。
「この1着はでかいね(笑)。前は開けなくてもよかったかも。最後は2番(飯田辰哉)に抜かれたと思ったけど、1着で良かったです。先行してくれた荒澤(貴史)君のおかげですね。抑えていたので、余裕もありました」
 2着は8分の1車輪及ばず飯田辰哉
「野村(純宏)もいたから踏んだけど、前も余裕があったみたいですね。突き抜けることはできませんでした。でも最近の中では調子も良いですよ。これをもっとうまく繋げられればね」
 抑え先行でレースを作った荒澤貴史は3着に粘る。
「今日はあれしかないでしょ。まずは抑えて、あとは北村(貴幸)さん達が切り替えてくれるのを待つだけ。切り替えてくれないと向こう(山原務)は5番手ですから、それはきつい。うまく引きつけて、タイミングをずらしてから踏んでいきました。後ろが1着だったし、僕も3着に残れたので良かったです」
 捲りを出すも北村貴幸は4着。
「後ろに朝秀(忠)さんが付いてくれたし、なんとか前に踏もうと思っていました。捲りにいって、いけるかなと思ったんですけど、前が車間を切っていましたね。そこで力尽きました。でも動けているし、感じは悪くないと思いますよ」


<5R>
竹山陵太選手
竹山陵太選手
   後位の競りを尻目に主導権を握った竹山陵太(写真)が逃げ切ってシリーズ2勝目。
「普通に抑えられてベタッと流されてもあれだし、ジャンで来なければ突っ張ろうと思っていました。先行態勢に入ってからは、後ろが離れているのが分かったんですけど、小堺(浩二)さんが自分を目標にして捲ってきたらラインで出切られてしまうと思ったので、ペースというよりも踏んでいきました。1着が取れているし、前回から体の感じも良いですね。あと1日も1着が取れるように頑張ります」
 小堺浩二は捲り不発も、追走の上田裕和が伸びて2着。
「ぴったり付いていく感じだったら、小堺(浩二)君も良かったんでしょうけど。2センターで仕掛けられる事はあったのに、ちょっと競りもあって見てしまっていましたね。それでもよくいってくれました。連日、切り込む感じが続いていますが(苦笑)、レースは見えているので悪くはないと思います」


<6R>
大西祐選手
大西祐選手
   6レースから特選、まずは大西祐(写真)がカマして押し切るが、笑顔は少ない。
「展開とメンバーに恵まれました。今日も体が重くて不安でしたよ。風もえらいし、周回中から山田(和巧)さんが並走してきてごちゃついていたし…。1着でしたけど、余裕は無かったです。ペースで踏めたのに4コーナーから垂れてきてしまって。弥彦よりも直線が短いのに…。それに後ろを千切ってはいけないですね。(児)慎一郎さんにスタート取ってもらったし、ホームで離れたの分かったからちょっと待って、追いついたと思った時に踏んでタイミングが合わなかったです」
 大西祐の3番手から柏野智典が2着。
「ホームで(児)慎一郎さんが離れた感じがして迷いましたね。でもバックでまた踏んでいたので付いていきましたが、後ろからもう来ていたので申し訳ないけど踏ませてもらいました。前がダッシュの選手の方が僕は好きなんですよね。気持ちよいですし。ただこの点数で大きいことは言えないですけど、連日前が離れ気味の展開になってますね…。でも明日は上に上がれるので頑張ります」
 大西祐マークの児慎一郎は連係離れて9着大敗。
「追いついていけると思ったけど、追いつかんかった…。3コーナーから脚が回らなかったし、離れたらイカン。恥ずかしい」


<7R>
大薗宏選手
大薗宏選手
   今井裕介が主導権を握り、番手から大薗宏(写真)が練熟の技を披露。
「余裕はありましたね。今井(裕介)君との連係は初めてだったんですけど、踏み出しもキューンというものがなく癒し系だし、あとがかりだから付いていくのは楽でした。抑え先行だし、強いですね。行くところでいってくれたし、これで今井君の雰囲気も分かったので、今後はもっと楽でしょう(笑)。牧(剛央)君も早めにすごい勢い出来たから、何度か牽制していきました。脇まで来られた時はドキドキものでしたよ(笑)」
 一旦は追い上げる動きを見せた廣川泰昭が、直線で再度伸びて2着。
「追い上げようと思ったんですけど、風が強くてすごく重かったです。それに誘導もまだ残っていたので、これは勝負圏内だなと。あとは真ん中で無風でしたし、変に動くと落車してしまいますからね。3着かなと思ったけど、2着までいけたのは良かったです」
 連日の先行勝負を見せる今井裕介は3着。
「脚を使っての先行ではないので、これだったらもっと上位争いをしないといけないですね。そこがまだまだ甘いです」


<8R>
石井秀治選手
石井秀治選手
   連日の好走が光っていた石井秀治(写真)が強風の中、逃げ切りを決める。
「ホームがすごい向かい風なんですよ。この風だったら、引いていくよりも駆けちゃった方が楽だなと思いました。駆けてからも、中村(敏之輔)君を活かさず殺さずしていけば、吉本君も来られないと思っていました。タヌキ先行ですね(笑)。今は夏バテもないし、感じが良いですね。今日をしっかり頑張れればと思っていたので、良かったです」
 石井秀治マークの成田健児は2着で石井を絶賛。
「けっこう風がきついから、例え来ても緩まると思っていたし、(吉本)卓仁がすっ飛んでくるのだけはやばいと思っていました。いや~先行選手って本当にすごい。石井(秀治)君がすごく強かったです。今日の風は、もちろん一番前が一番きついんでしょうけど、番手も本当にきつい。一杯になってしまいました」
 主導権は握れなかったが、並走から中村敏之輔が3着に入る。
「内が重いと思っていたら、外もきつかったですね…。今日は仕掛けがワンテンポ遅かったです。吉本(卓仁)さんを見過ぎていました。並走になってからは、成田(健児)さんも少し遅れ気味だったんですけど、そこで牽制をされたら9着になってしまうと思って粘りました。粘れているので、感じは悪くないと思うんですけど、粘れたということは、出切っていれば残れたということだと思うので、レースが下手くそでしたね。もったいなかったです」


<9R>
藤木裕選手
藤木裕選手
室井健一選手
室井健一選手
   ここから正念場の準決勝戦が始まる。ただいま絶好調の藤木裕(写真)がここも強さを見せつけて捲りで1着突破を見せる。
「きつかったですよ。あんな展開になるとは思っていませんでした。とりあえず(坂本)貴史の横までいって、次は捲りにいって、あとはどこまでいけるか。昨日は出切ってから、どこまで粘れるかしか考えていないレースだったので、今日はしんどかったですよ。小川(祐司)さんが緩めたら、仕掛けていこうと思ったし、7~9番手だけにはならんとこうと思っていました。一番人気にもなっていたし、プレッシャーの中で走れて収穫はありました。明日も走るメンバーが違うと思うので、一走一走、仕掛けのタイミングを逃さずに頑張りたいです」
 小川祐司マークから前田拓也を牽制した室井健一(写真)が2着で地元記念優出を決める。
「あいつ(小川祐司)はふかしたな~。だいぶ、ふかしていったね。頑張っていってくれたし、余裕はありました。でも自分にしては踏む距離が長かったな。調子は悪くないですよ」
 直線伸びた岡部芳幸が3着。
「踏みながら構えているから、風もあって外有利でしたね。(坂本)貴史も持ち出していたから、内に行くしかなかったです。4番(児玉広志)は離れているし、貴史も追っかけないとダメだからきつかったです。でも藤木(裕)が強かったですね。貴史もあそこで引かなかったから、先手は奪っていなくても次に繋がると思いますよ。明日も頑張ります」
 先行した小川祐司は7着もレース内容には大きな収穫があったようだ。
「すぐ来ると思ったから踏んだし、余裕は無かったので後ろは見ていなかったです。とにかく行けるところまでいって、あとは後ろがスイッチするにしろ、どうにかしてくれればと思っていました。バックで藤木が来たのが見えて、室井さんも見えたんですけど、後ろはまだ来ていなかったから、あそこで0.3秒でも反応が早かったら4~5着には残っていたんですけどね。でも今日のレースは今までで一番なくらい収穫はありました。明日も自信もって走れそうです」
 4着で優出逃した坂本貴史は「並走になるということは自分が弱いということ。弱いだけです」


<10R>
永井清史選手
永井清史選手
勝瀬卓也選手
勝瀬卓也選手
   先行争いを制した根田空史を永井清史(写真)が捲って1着。
「やりあってくれれば良いなとは思っていました。もちろん、緩むようなら自分でいこうと思っていました。けっこう踏み合っていたし、稲吉(悠大)君がどこまでいくのかと思ったら止まったので、仕掛けていきました。体調は日に日に良くなっていますね、今日も良かったです。」
 根田空史マークから勝瀬卓也(写真)が嬉しい記念初優出。
「合わせられると思ったんですけど、合わなくて山口(富生)さんのところで合ってしまいました。脚は軽かったですよ。今日は根田(空史)君のおかげですね。記念決勝は初めてだし、位置さえあれば戦えるというのも分かりました。根田さまさまですね」
 勝瀬追走の中村淳が3着。
「あそこで出切られると俺は4着になってしまうところだったんですけど、勝瀬(卓也)が頑張ってくれましたね。それに根田(空史)も強かったです。あの風だし、あそこから仕掛けたからどうなるかと思ったんですけど、迎え撃つ立場なのに自分のレースをしましたからね。結果的にそれで永井(清史)に展開は向いてしまいましたけど、根田は良い選手です。自分も踏ん張り所だったし、練習してきて良かったです」
 永井清史マークの山口富生は勝瀬の牽制もあり6着。
「今日は外がすごくきつい。もう少し余裕を持って前に付いていたら対処できたんですけど、情けない負け方をしてしまった」
 連日のパワー先行をみせる根田空史は5着。
「踏み出しは今日も悪かったけど、最初だけ注意して、山形(一気)を見ながら、あとはペースで踏んでいきました。ペースでいかないと最後までもたないですからね。でも今日は風がすごく強くて。ホームの向かい風が初日とは比較にならないくらい強かったです。これはもう台風の風ですね(苦笑)。でも内容は良かったと思います」
 今開催2度目の師弟連係となった米澤大輔だが8着に終わる。
「今日は2車だったし、無理駆けだけはしないようにと。順番が来たら行く感じで、実際順番が来たんですけど、合わされただけになってしまいましたね。でも今度、根田(空史)と対戦する機会があったら、今度はしっかりと主導権を取る競走をするようにと伝えました。(山形は)体も大きいし、そういうレースもしないとね」
 主導権争いもありチャンスあった稲吉悠大だったが9着に終わる。
「ジャンもそうですけど、ホームでもミスをしてしまいましたね。山形(一気)君に入られたのもそうだし、安東(宏高)さんが付いてくれたから捲りにいったんですけど…脚が無かったです。とりあえず4番手キープできれば、9着になることもなかったのに、もったいなかったです。でも勉強になりました」


<11R>
松岡貴久選手
松岡貴久選手
小倉竜二選手
小倉竜二選手
   昨日同様にスピード捲りで松岡貴久(写真)が1着突破。
「予想外の展開にはなりましたけど、展開に恵まれた感じですよ。俺だけ風がないところを踏めていましたからね。まだまだ調子は万全ではないですけど、明日は九州1人だし、小倉(竜二)さんとワンツーが決められるように頑張りたいです」。決勝メンバーを見渡して「楽しみなメンバーですね。藤木(裕)は走ったこと無いけど、見ている限りスピードも持久力も良いですよね。同級生だし負けたくないですよ」
 岸澤賢太の先行を利して山口貴弘が2着入線。
「(松岡貴久が)2コーナーで来た感じだったから、止めきれませんでしたね。飛びつく感じでいったんですけど、一杯一杯になってしまって、最後は前に踏ませてもらいました。でもなんとか合わせられたので、状態は良いと思います」
 松岡貴久マークの小倉竜二(写真)だったが、3着で薄氷を踏む思いでの決勝進出。
「松岡君(貴久)も山口(貴弘)も強かったです。めちゃくちゃきつかったですよ。ジャンからものすごいハイペースになるし、さらに並走で一杯になっていました。松岡君も出切ってから流していましたしね。調子は普通だし、明日も松岡君に好きに走ってもらいます」
 すぐさま巻き返して主導権を握った岸澤賢太(8着)。
「後ろか中団からの攻めだと思っていました。抑えて中団を取れたんですけど、後ろには強い人(松岡貴久)がいるので、先行しないとと思って。でも風がすごく強かったです。もっと器用なレースが出来ればいいんでしょうけど。力は出し切れたと思います」
 9着大敗の筒井裕哉は「情けないレースをしてしまいました。油断ですね。2番(松岡貴久)ばかり見てしまって、自分のレースが出来なかったです」と悔しい表情を見せる。

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