『小松島競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:7月4日
 小松島競輪開設65周年記念「阿波おどり杯争覇戦」は後半戦となる3日目に突入。準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。SS班の平原康多、村上義弘に、原田研太朗、小倉竜二の地元勢、吉田敏洋らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点が決まる。
 最終日はDRAGONGATEスペシャルマッチin小松島競輪が西門特設リングで予定されています。そのほかDRAGONGATE・山口幸二氏のトークショー、日本競輪選手会徳島支部によるチャリティーオークションなど場内イベントは満載。ぜひ小松島競輪場でお楽しみください。
<10R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
小倉竜二選手
小倉竜二選手
 古性優作が鐘と同時にスパート。すかさず反撃に出た小松崎大地を突っ張り切って主導権を握る。前受けから5番手を確保した吉田敏洋(写真)が最終2コーナーから力強くまくって決勝一番乗りを果たした。
 「あの位置を取って、あとはタイミングを取るだけだった。1コーナーで(小松崎)大地が(3番手に)入り直したところでバランスを崩していたので、危なかったですね。(バックの)直線で稲川(翔)のところまでいけたのが良かった。3コーナーにかかってしまうとブロックが厳しいですからね。最後はいっぱいだった」
 古性を叩けなかった小松崎大地は齋藤登志信のアシストで3番手に入り、態勢を立て直して2着に突っ込んだ。
 「(齋藤)登志信さんのおかげです。勝負に負けて、ラインにも迷惑をかけてしまった。自分だけの勝ち上がりですからね。こういうレースはしたくなかった。悔しい」
 山形一気のスピードをもらった小倉竜二(写真)が3着に強襲。地元の意地で決勝に進出した。
 「山形も調子が良ければ、あそこから吉田君を抜くぐらいの力はあるんですけどね。ハラハラしたけど何とか乗れて良かった。内に詰まるのが嫌だったので、みんなが動くのを待ってから踏んだ。コースはあそこしかなかったですね。ちょっと重かったんですが、日に日に良くなってます」
 まくられた古性優作はガックリ肩を落とす。
 「もしかしたら残れるかなっていうぐらいのかかりだと思ったけど全然ダメでした。弱いですね。普通に脚がなかった」

<11R>
村上義弘選手
村上義弘選手
脇本雄太選手
脇本雄太選手
 近畿コンビが好連係を披露して見事なワンツー決着。挑戦者の吉澤純平が赤板から飛び出して打鐘を迎える。7番手に置かれた脇本雄太だが、力ずくのスパートで巻き返しへ。一瞬、スピードが合ってしまったかと思われたが、鐘過ぎの4コーナーの山おろしを使ってさらに踏み込むとグングン加速して1コーナー前には出切ってしまう。ゴール前で脇本をきっちり捕らえた村上義弘(写真)は「今日の脇本君は強すぎる。本当に抜けないかと思った」と脇本の仕上がりを絶賛し、1周半以上踏み続けた脇本の頑張りを称えた。
 脇本雄太(写真)は「レースで読み違いはあったけど、何とか走れているので。疲れは日増しに増してますね。出切ってからの余裕が欲しいですね」と疲労がたまっている体にムチを打って決勝への切符をつかんだ。
 地元の原田研太朗は後方からまくり上げるも村上のけん制にあい伸びを欠いて3着まで。
 「あれしかなかったですね。前のレースで小倉(竜二)さんが(決勝進出を)決めていたから、とにかく3着までには入らないといけないと思ってました。村上さんに張られてスベったけど、脇本さんとの力の差を感じました」

<12R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
平原康多選手
平原康多選手
 打鐘前から岩本俊介が果敢に逃げる。単騎の服部克久が4番手から先まくりを敢行するが、さらにその上を平原康多が強引にまくり切る。これに乗った芦澤大輔(写真)が鋭く追い込んだ。
 「平原は無理くりいきましたね。2コーナーの坂を上っていく感じで、すごいきつかったと思います。自分は平原が作ってくれた流れに乗っただけ。何もしていない。すべて平原のおかげです。でも、今日はびっくりするぐらい感じが良かった。初日、2日目とは全然違いました。決勝も再度、平原に任せて頑張ります」
 平原康多(写真)は末を欠いて3着とはいえ、連日の強さは際立っている。
 「連日、単騎の選手に惑わされてますね。上りながらまくりにいったので、切れがなかった。でも、ライン3人で決まって良かったです。決勝も厳しい戦いになると思うけどしっかり頑張ります」
 関東ライン3番手の磯田旭が2着に流れ込み、一昨年8月の岐阜以来となる2度目の記念優出を果たした。
 「連日、展開に恵まれているし、前の選手のおかげです。伸びもいいと思います。決勝も関東3番手で頑張ります」
 服部克久は単騎で見せ場を演出した。
 「昨日の失敗があるので、今日はワンテンポ早く仕掛けました。もう少し平原を苦しめたかったけど、やっぱりSSは違いますね。でも、魅せるレースはできているし、次につながると思います」
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