『高知競輪開設71周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:8月1日

 高知競輪場開設71周年記念「よさこい賞争覇戦」は8月1日、4日間に渡る熱戦に幕を下ろした。注目の決勝戦は眞杉匠マークから自力でまくった長島大介が1着。17年7月久留米以来、2度目の記念優勝を飾った。

決勝戦 レース経過

 眞杉匠-長島大介-河村雅章-志村太賀の関東勢が前団に構えて、佐藤慎太郎、石原颯-山中貴雄、中川誠一郎-坂本健太郎で周回を重ねる。
 赤板を通過して打鐘を迎えても動きは見られず、3コーナーで眞杉が誘導を交わしてそのまま先行態勢に入る。4コーナーで6番手の石原が仕掛ける。最終回手前で単騎の佐藤はインを進出する。石原が1センターで眞杉をとらえて山中の追走。長島が四国勢に切り替え、河村をさばいた佐藤が続く。長島はそのままスピードを殺さずにまくりで襲い掛かる。後方からまくった中川は不発。3コーナー過ぎに長島がまくり切り、佐藤との直線勝負。両者には志村が追走する。佐藤も追い詰めるが、長島が振り切って優勝。志村が3着。


長島大介選手
長島大介選手

 長島大介(写真)が4年ぶりの記念制覇。連係実績豊富な後輩の番手を回れるチャンスをきっちりモノにした。
 「(眞杉君は)頼もしかった。同県の後輩と連係しての記念優勝はかなり嬉しい。最初から一緒に練習していたから余計にですね。僕が面倒を見ているつもりが、いつの間にか追い越されたけど、それに負けないようにと思ってます」
 レースは前受けから先行態勢に入った眞杉のペースが上がり切る前に石原颯に叩かれてしまう。瞬時の判断で自力に転じた長島が四国両者を一気に抜き去った。
 「石原君との先行争いになるのかなと思っていたけど、眞杉君に全て任せていた。石原君に出切られて、後ろ2人が付いてくれているから切り替えて仕掛けようと。自分と眞杉君だけなら入れていたかもしれない。後ろがどうなっているか気にする余裕はなくて、(自分で仕掛けた)距離が長いなと思ったけど、後ろは河村(雅章)さんだしと思って行った。関東勢でゴール前勝負と思ったら(佐藤)慎太郎さんでびっくりしました」
 次走はGIの平オールスター。ここ数年はビッグ戦線で目立った活躍がないが、この優勝がきっかけで流れが変わるかもしれない。
 「今回は3日間、自力で動いて決勝で後輩と連係して優勝できた。最近のGI、GIIはお帰りレースばかりなので、これからは頑張りたい。7月からシューズを換えてそれからいい方向に向いてきました。これからも一戦一戦頑張るだけ。自力でも番手でも任された位置で精一杯やれることをやりたい。気持ち良く勝ったので、この流れを続けたいですね。100期世代に負けないように自分も付いていきたい」
 32歳。これから競輪選手として最高の充実期を迎える。信頼できる関東の仲間と切磋琢磨しながら進化を続ける。

 注目された単騎の佐藤慎太郎は内をすくって長島の後位を奪取。まくりを追いかけて鋭く迫った。
 「色んな展開を想定していたけど、少しでも前に行こうと。もうちょっと踏み合ってくれれば、切れ目でも良かったんですけどね。展開の中でしっかり動こうと思ってました。長島は出切れるって分かってペースに入れたので、あれは抜けないですね。長島のデキが良かったのと、もうちょっと自分の脚をつけないと抜けない」

 関東ラインの連係は乱れて佐藤に続く形となった志村太賀がそのまま3着に流れ込んだ。
 「(佐藤に)しゃくられるとは思ってました。自分のところに来たら勝負するしかないなって。(佐藤)慎太郎さんが自分の前になったので、付いていこうと思いました」





次回のグレードレースは、川崎競輪GIII「アーバンナイトカーニバル」が8月5日~8月8日の日程で行われます。
関東勢の吉澤純平、小林泰正、雨谷一樹、西日本勢の久米康平、門田凌、松岡辰泰、地元勢の松坂英司、福田知也、白戸淳太郎らに注目です。また、ガールズケイリンが3R4日制で行われ、見どころ満載のシリーズとなっています。
7月27日時点の出場予定選手データを分析した、川崎競輪GIII「アーバンナイトカーニバル」の主力メンバー及び狙い目選手を紹介する「プロスポーツ号外版」は以下をクリックしてください。

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