『高知競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:4月11日



 高知競輪開設58周年記念「よさこい賞争覇戦」が明日から開幕する。地元のエース・佐々木則幸は鎖骨骨折のため欠場となったが、S級S班の岡部芳幸、兵藤一也を中心に、村上義弘、武田豊樹、小倉竜二などトップレーサーが南国高知に集結した。前検日の本日から最終日の決勝戦まで選手の舞台裏の様子をレポートしますのでどうぞお楽しみに。
  なお、本場ではたくさんのファンサービスとイベントが用意されております。まず、4月12日の初日には先着1,000名様に豆菓子がプレゼントされ、開催4日間を通して競輪をモチーフにした「KEIRIN展」、緒方浩一氏による早朝予想会とミニライブ(2R、8R発売中)が行われます。
  また、12日、13日の2日間はネイルアート、わら焼き鰹タタキ実演(4R発売中)、BMXデモンストレーション(4、5R発売中)が行われます。どうぞこちらもお楽しみに。




<1R>
 1レースは実力伯仲で混戦模様。近況の成績は荒澤貴史が安定している。
  「今年は平に冬期移動したんだけど、そのせいか成績は安定していますね。春になると毎年成績が落ちるので、今年はそうならないようにしたい」
  相手は長期欠場明けの久冨武だ。
  「防府でゴール後に落車し鎖骨を骨折。思ったよりは脚が落ちていなかったんですぐに感じは戻ったけど、レース勘は走ってみないと分からないね。自分の脚を試すためにも力を出し切る競走がしたい」


<2R>
石川雅望選手
石川雅望選手
   2レースは実質、石川雅望(写真)の先行一車の組み合わせとなった。
  「中4日しかなかったので、軽めの練習しかできなかったけど、良い意味で調子は変わっていない。高知は初めてだけど、ここはまくりが利かないみたいだし自分にとっては有利かな。明日は積極的に駆けたい」
  相手は同期で在校ナンバー1の藤野孝彦だが、「前回小松島の最終日に風邪を引いてしまった。風邪は治ったし調子は悪くないけど、五百バンクはカントがないし走りづらいんですよね」と歯切れが悪い。


<4R>
 4レースは混戦。吉松直人と山出裕幸の90期対決に注目が集まる。
  「吉松さんと一緒だけど、自分はいつも通りのレースで頑張るだけ。小松島のあとは距離を乗る練習をしてきました。調子は悪くないと思う」


<5R>
中川慶一選手
中川慶一選手
   5レースは中川慶一―滝澤正光の千葉コンビに期待が集まる。滝澤正光は「中川君とは前回も一緒で初日に1着を取らせて貰っているんですよ。川崎で落車して肋骨を痛めたけど何とか間に合いました。展開はどうなるか分からないけど、自分がしっかり付いて行くことが重要ですね」。
  前を任された中川慶一(写真)は「ずっと中3日だからしっかりと練習はできていないけど、調子は悪くないと思う」。


<6R>
守谷陽介選手
守谷陽介選手
   6レースは好調を維持する守谷陽介(写真)を取り上げたい。補充参加した川崎記念ではまくりで快勝している。
  「初日から補充で入ると聞いていたんけどなかなか入らなくて、結局最終日だけだったけど意地で行きました。自分は練習嫌いな所があって、それを改めてちゃんと練習するようになりました。今はその練習の成果が出ていますね。高知は記念の決勝に乗ったこともある相性の良いバンク。今回も決勝に乗れるように」
  売り出し中の岸澤賢太は練習中にアクシデントが発生し、前回の大宮を欠場した。
  「練習中に腰痛が出てしまい、大事を取って欠場しました。大分良くなっているけど、正直なところ走ってみないと分かりませんね」


<7R>
 7レースは吉川誠。前回の豊橋では途中欠場しており、今回も体調が気掛かり。
  「前回は風邪を引いてしまった。大宮記念で落車し肋骨を2本折ったけど、練習ではタイムも良いし、踏める距離も戻っている。だけど競走で成績が伴わないんですよね。ジレンマでストレスが溜まります。何かきっかけをつかみたいですね」


<8R>
篠原龍馬選手
篠原龍馬選手
   8レースは地元の篠原龍馬(写真)を。佐々木則幸が欠場となった今節、地元の期待を一身に背負う。
  「練習とその後の調整もしっかりやってきた。練習での動きは悪くなかったし、やるべきことはやってきたつもり。地元は成績が良いので今回もそれを狙っていきます。松本(一成)さんには突っ張られて負けたことがあるし強いけど、意気込みだけは負けないように」
  その松本一成は「ダービーから流れが良くなってきているし、調子もキープできている」と落ち着いた様子。
  両者の影に隠れているが、稲川翔も虎視眈々と上位を狙っている。
  「自分はチャンレンジャーだし、思い切って力を出し切るだけ。高知は初めてだけど、このあと(指定練習で)走ってみてバンクの特徴をつかみます」


<9R>
 9レースからは特選競走となり、上位3着までが優秀競走「クーリンカップ」に駒を進める。まずはS級S班の岡部芳幸が登場。
  「ダービーは準決勝に乗れなくて悔しかった。ギアを上げたり色々といじり過ぎてしまったのが悪かった。自分の場合はギアを上げたからって勝てる訳ではないことが分かった。ダービーのあとは旅行に行ったりして全く練習していなかったけど、その前にしっかりと練習していたんで平は優勝できました」
  小倉竜二は前回の川崎記念で落車しているが。
  「怪我は全くないと言っていくらいに問題ない。今回からパイプの材質を変えた新フレームで走ります。セッティングも出していないから、これから調整します」


<10R>
三宅達也選手
三宅達也選手
   10レースは結束が堅い村上義弘―山口幸二の中近ラインに人気が集まる。村上は前回の平塚では優勝を逃したが、調子に問題はなさそうだ。
  「ダービーに全照準を合わせていたんで、前回はその反動が出た。肉離れした足の痛みはもうないですよ。平塚のあとはいつも通り練習してきました」
  相手は三宅達也(写真)。ダービーから4,00のギアを試していたが、「ダービーの2走目から上げたんだけど、競走のあとすごく疲れが溜まるんで、今回は85くらいに落とそうかなと思ってます」。
  高谷雅彦は谷津田将吾に前を任せる。ダービーでは大敗続きで最終日前に強制帰郷。今回巻き返しなるか。
  「高松から新しいフレームを試したんだけど全くダメで、ダービーから元のフレームに戻しました。ダービー後、冬期移動を終えて青森に帰って練習しました。雪は残っていないし、練習はしっかりとできています」


<11R>
金子貴志選手
金子貴志選手
   11レースは武田豊樹を。3月はあっせんが止まり1カ月以上実戦から遠ざかっているが、その分リフレッシュしてレースに挑む。
  「東王座までの疲れが溜まっていたから逆に良い休養になった。1週間、石垣島にいって気分転換してきた。モガキ練習もしてきました。ダービーには出られなかったけど、次の宮杯を頑張ればいいし、また走りたい気持ちが出てきたんで楽しみですよ」
  大宮で久々の優勝を遂げるなど、金子貴志(写真)が復調の兆しを見せている。
  「ダービーくらいから流れが良くなってきているし、最近は末の粘りも出てきました」
  連係する山口富生も「金子君も調子が戻ってきているけど、自分もしっかり練習できるようになってきたし、ボチボチ調子は上がってきている」。中部勢からも目が離せない。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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