『高知競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:4月13日



 高知競輪開設58周年記念「よさこい賞争覇戦」は本日が二日目。今日はメインレースの「クーリンカップ」を中心に、二次予選A,Bが争われた。落車などのアクシデントはなかったものの、8レースでは3連単36万円の高配当も飛び出すなど、どのレースも熾烈を極めた。
  なお、本場ではたくさんのファンサービスとイベントが用意されております。開催を通して競輪をモチーフにした「KEIRIN展」、緒方浩一氏による早朝予想会とミニライブ(2R、8R発売中)が行われます。また、明日4月14日(月)は地元若手選手によるエキシビジョンレース(7R発売中)が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。




<5R>
中村光吉選手
中村光吉選手
   5レースは前回の川崎記念から好調が続く渡会宏和がバックからまくり、追走した中村光吉(写真)が直線で差し切った。
  「今日は渡会君のおかげ。五百バンクだからもう少し遅めに仕掛けると思ったけど、早めに行ったから展開が自分に向きました。自分もずっと調子は良いし、今期一発目の元旦に失格をしているんでかえって気合が維持できている。高知は走り易い訳ではないけど、相性が良いんです」
  まくった渡会宏和は、検車場に引き揚げてくるなりドッカリと腰を下ろした。
  「ちょっと踏む距離が長過ぎたね。今日俺の誕生日? 忘れてました。早く言ってくれればいいのに(笑)。体調は良いし、今日は走る前から仕掛けようという感覚がありました」
  守谷陽介は7番手からまくるも、渡会に合わされて4着止まり。
  「脚は軽かったんだけどね。仕掛けたときに、ちょうど渡会さんも踏んだから休んでしまった。(渡会が)早く行くとは思わなかった。自分は一気に行かないと駄目なタイプで、ああなると弱いんです。展開は悪くなかったんですけどね」


<6R>
川島聖隆選手
川島聖隆選手
   6レースは番手のもつれを尻目に川島聖隆(写真)が逃げ切り勝ち。
  「昨日変なレースをしたし、今日は後ろが仕事をしてくれると言ってくれたんで思い切って自分のレースをするだけでした。番組に恵まれました」
  競り勝ったものの番手の児玉広志は追走一杯で離れ、その後方から中村泰啓が鋭く伸びて2着となった。
  「前を任せた桑原(大志)君のおかげ。自分が後ろのときはいつも頑張ってくれるんです。A級のときもラインが2車でも駆けてくれたり。昨日も『絶対に連れていきます』と言ってくれたんでんで信頼していました」


<7R>
吉松直人選手
吉松直人選手
   7レースは単騎戦となった吉松直人(写真)がまくりを決めて1着となった。
  「運が良かったですね。必死だったし、周りが見えていた訳でもないし。今日は単騎だし、ギアを上げて(3.77)ゴチャついた所を一発狙うしかなかった。でも、最近のなかでは一番練習ができていたしデキは良い。地元は少ないし、少しでも上のレースに乗らないと。勢いだけで決勝に行きたいですね」
  2着は橋本強。逃げた稲川翔の番手でイン粘りし、直線で抜け出した。
  「自分が前を取れば7番(稲川)が中団で蓋をする展開になると思った。そうなると遅めに押さえてくるからイン粘りしようと思っていました。自分が粘れば吉松君にも展開が向くし。2センターで無理に出ても良かったけど、余裕があったんで、(吉松を)行かせても差し返せると思った。準決AとBでは全然違うし1着が取りたかった。悔しい」


<8R>
田中誠選手
田中誠選手
   8レースは三宅達也、田中誠、岸澤賢太でのまくり合戦となった。レースは逃げた吉川誠の番手にはまり、先まくりを放った三宅が有利かと思われたが、岸澤の三番手から伊藤一貴が強襲して1着の大金星。
  「初日は脚が重たくて余裕がなかったから、マッサージをしたり体のケアをしたら今日は軽くなりました。でも1着にはビックリ」
  2着は田中誠(写真)。三宅に合わされて万事休すかと思われたが、下げて車を外に持ち出すと、運よく伊藤をマークする形となる。
  「三宅さんは4回転を踏んでいるし合わされないと思った。小川(圭二)さんに押し込められ、後ろになってしまったけど逆に元気が出ました。最後は内が空いていなかったから外を踏んだら伊藤さんが目標になりました。勝負所(最終バック)でキメる脚がまだまだない。とにかく小野(俊之)さんが3着に入ってくれたので良かった。いつも迷惑をかけているんで」


<9R>
野田源一選手
野田源一選手
   9レースは篠原龍馬が先行。大きく車間を空けての野田源一の最大限の援護を盾にして堂々と逃げ切った。
  「今日は日曜日で地元のお客さんがたくさん来ているから、思い切って見せ場を作りたかった。後ろから来る気配がなかったから、あとはいつも練習している通りのイメージで踏みました。落ち着いていけたけど、1着が取れるとは思わなかった。踏んだ感じは良かったけど、明日が勝負なんでまた頑張ります」
  車間を空けた野田源一(写真)は、目測を誤り4着に終わる。
  「何とか残してあげようと車間を空けたけど、余計なことをしました。自分の脚と感覚がズレていた。昨日の落車の影響が少しあるのかな。せめて3着には入りたかった」
  中団の丸山啓一が2着に入る。岡部芳幸は絶体絶命の八番手となったが、最後は強引に力で迫りかろうじて3着に入った。
  「6番(松岡彰洋)が中団の併走を堪えてから前を叩くと思った。ここは外が伸びないから、丸山もゲン(野田)の所に粘ると思っていたし。あれなら俺が粘ればよかった。展開は最悪でしたね」


<10R>
小林大介選手
小林大介選手
   10レースは武田豊樹が最終ホームから早めの巻き返しで別線をひとまくり。最後は小林大介(写真)が交わして1着をゲットした。
  「付いていて余裕はあったけど、武田さんの加速が凄かったし、スピードから何まで全てが違った。最高の展開でした。自力で駆けていないから調子は良く分からないけど、差せたんで悪くないと思う」
  武田豊樹は差された分、若干だが修正の必要があるようだ。
  「今回は新車でしかもサイズの違うものだから不安があったけど、その点だけは大丈夫みたい。でも、練習と違って実戦でのモガキは違いますね。すごく走りづらい。五百バンクでの踏み出しや、踏む感覚が分かっていない面がある」


<11R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
   最終11レースは中川誠一郎と金子貴志で中団を取り合う展開となり、逃げた村上義弘に展開が向いた。しかし、外併走の中川誠一郎(写真)がバックから踏み込むと前団をひとまくりした。
  「最低でも中団は取りたかったから今日は位置にこだわりました。五百バンクは落ち着いていけますね。併走しているときはキツかったけど、車輪を外に差したときには軽くなったんで行けると思った。昨日よりも内側を走ったから軽かった」
  小倉竜二は踏み出しで一瞬離れたものの、すぐさま中川に付け直して2着をキープした。
  「誠一郎が行けないと思って内に下りてしまった。そうしたら凄いスピードでまくったんで慌てて踏んだ。強かったね」
  3着も横田努が入り、即席ながらラインで上位を独占した。
  「誠一郎には熊本で世話になっていたしね。今日はああいう展開になると思っていた。でも、誠一郎は併走が得意だから全く心配はしていなかったよ。三番手の俺は離れるかと思ったけどキッチリ付いて行けた。今回は気持ち以上に脚があるね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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