『高知競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:4月14日



 高知競輪開設58周年記念「よさこい賞争覇戦」は後半戦に入り、三日目の準決勝を迎えた。メインの準決勝はもちろん、敗者戦でも激しいレースの連続。連日の死闘を勝ち抜き、ファイナリスト9名が無事出そろった。
 明日(15日)の最終日も沢山のファンサービスとイベントが用意されております。 先着1,000名様に、抽選で決勝出場選手のサイン入りコート、オリジナルクオカードが当たるラッキーカードが配られます。また、競輪をモチーフにした「KEIRIN展」、緒方浩一氏による早朝予想会とミニライブ(2R、8R発売中)が行われます。
 なお、昨日行われましたチャリティーオークションでは81,200円の売り上げがあり、社会福祉法人「土佐希望の家」に全額寄付されました。




<8R>
山内卓也選手
山内卓也選手
   8レースは1着権利の準決勝C。まず、決勝一番乗りを果たしたのは山内卓也(写真)だ。レースは三宅達也が叩いたその上を、最終バックからまくって快勝した。
 「周りは皆中団を取りにくるだろうから、今日は三宅君の番手に飛び付きも考えていました。今日は風が強かったから、たとえ(三宅を)行かせてもあまり掛からないだろうから、脚を溜めて初日と同じコースを踏めば行けると思いました。三宅君が思いのほか早めに行ってくれたんで良い目標になりましたね」
 敗れた三宅達也だが、力を出し切り表情は晴れ晴れ。
 「今日は前を取って誰かに叩かせてから、思い切って出られるか出られないかの一発勝負をしようと思っていた。作戦どおりに走れたし、それで負けたんだから仕方ない。山内さんの調子が良いんでしょう」


<9R>
金子貴志選手
金子貴志選手
   9レースは金子貴志(写真)が圧巻のまくりで快勝。レースは中団の村上義弘が痺れを切らせて先に動くと、続いた金子が一気に仕掛けて前団をひと飲みにした。
 「昨日は不甲斐ないレースをしたんで、今日は外に持ち出して力を出し切るレースがしたかった。(新藤敦の)切り替えは大丈夫だったけど、仕掛けようとしたら村上さんがちょうど同じタイミングで踏んだのでスピードに乗せてもらう形になりました。バックの追い風を利用して行けたけど、3コーナーでちょうど兵藤(一也)君の横に並んだんで張られるかと思った。橋本(強)君が飛び付いて、そっちに気が行っていたので助かりましたね」
 番手の渡会宏和が離れたため、金子を目標にする形になった野田源一がまくって2着に入る。
 「昨日失敗しているんで、今日は頑張ろうと思った。渡会さんが離れたので、金子さんに付いて行く感じになりましたね。先まくりを打つのが理想だったけど脚がなかった。初日に落車して影響が出るかなと思っていたけど決勝に乗れて嬉しい。ここ数場所落車が続いていたし、途中欠場しようか迷ったけど乗って良かったですね」
 前受けから番手に飛び付いた橋本強だったが、兵藤に返り討ちにされる。
 「ヘボかったですね。自分が前を取れば(村上と金子でけん制し合って自分は)放置されるだろうから、遅めに来たところで飛び付く作戦でした」


<10R>
岡部芳幸選手
岡部芳幸選手小野俊之選手
小野俊之選手
   10レースは川島聖隆が男気を出して捨て身覚悟で先行。中川誠一郎が迫ると、吉松直人が番手まくりを放ってそのまま押し切った。
 「レース前から川島さんの気持ちが伝わっていたんで、今日は自分が確実に決勝に乗れるような作戦を取りました。川島さんは徐々に掛かってくるタイプと知っていたけど、中川さんが来たのが見えたので(番手から)出ました」
 2着は岡部芳幸(写真)。後方八番手となったが、昨日と同様に力で強引に迫った。
 「誠一郎が連日強いレースを見せていたから、動きを見てから仕掛けようと思っていた。(山口幸二が中川をけん制して)前が皆渋滞したから助かった。加藤(圭一)が離れていたけど、もう少し追い付いてくれれば良い勝負ができたんじゃないかな。初日、二日目は展開を読み違えたけど、今日は見え過ぎてしまった分仕掛けが遅れた」
 山口幸二は内をすくわれて5着に。
 「前二人が気合が入っていたから俺も頑張ろうと。前は中部の若い二人だと思って走りました。内をすくわれてたので仕方ないですよ。誠一郎を止めただけでも良しとさせて下さい」
 山口の内を突いて3着に入ったのは小野俊之(写真)
 「今日は誠一郎にしっかりと付いていくことだけに集中していた。(山口の)良いブロックが入ったんで内を締めたらそのまま前に行った感じになった。思ったよりは体が動いていたし、次に繋がるレースができた。決勝に乗れたのは嬉しいけど、誠一郎がいないので残念」


<11R>
山口富生選手
山口富生選手武田豊樹選手
武田豊樹選手
   最終11レースは巧く中団を取った田中誠がまくってワン・ツーを決めた。ゴール寸前で技ありの「差し」を決めた山口富生(写真)は「田中が良く頑張ってくれた。2コーナーから早めに行ってくれたしね。アイツは調子が良さそうだけど、自分も悪くないよ」とご満悦。
 田中誠(2着)は昨年6月の高松記念以来、2度目の記念優参を果たした。
 「今日は中団を取る作戦でした。後ろ(七番手)は武田さんだったんで、前が緩んだらすかさず出ないと(武田に飲み込まれて)勝負にならないから早めに仕掛けました。VTRを観た限りではあまり車が出ていなかったし、踏んでいてスカスカする感じだった。ギアを1枚上げてもよかったかな」
 武田豊樹(写真)はかろうじて3着に食い込んだが、「ホームで突っ張ることも考えたけど、(篠原龍馬が)しっかりと押さえてきたね。最近の若い子なら勝ちを狙ってくるけど、ホーム向かい風なのに思い切って行った。昨日もそうだったけど、まだレース勘が良くないから(前との)車間を空け過ぎてしまった。(田中は)すんなりの中団だったし、もう少し詰めるべきだった」と反省する。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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