 辻力選手 |
中部ライン上位独占で幕を開けた高知記念初日。西村光太のまくりに乗った辻力（写真）が、直線で大外を力強く抜け出し1レースを飾った。 「久しぶりの１着、平のG3（1月）以来ですかね。よかった。（西村が）ダメでも自分で行けばいいかなって。最近はF1で課題を見つけて、グレードレースに合わせて練習をしている感じです。練習での感触も良かったし、前ならあの展開でも（自転車が）出なかったからいいと思う」 後方から3角過ぎに踏み出した西村光太は、まくりの組み立てを反省する。 「ああいう走りが癖になってしまってるんですかねぇ…。ほかの2人の先行選手より気持ちが弱かった。脚は練習で鍛えられても、気持ちの方はレースで出すしかないですから」 |
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| 2レースは、最終ホーム過ぎに西谷岳文を叩いた山形一気が主導権。落ち着いて2角から踏み上げペースアップ。池田良には交わされたものの2着に粘り込み、幸先のいいスタートを決めた。 「バンクが軽かったのもあるけど、最近にしてはすごくいい感じで踏めた。前の方で接触があったみたいで、それでタイミングが狂ったけど、ラインで決まったし悪くないです」 遅すぎる今期初勝利を挙げた池田良は、山形をたたえて汗をぬぐう。 「（山形が）強かったです。最終1センターではかなり余裕があったみたいで、これは（山形の）パターンに入ったのかなって思った。自分の感触もいいですね」 |
 紀井孝之選手 |
3レースは先行態勢を取った紀井孝之（写真）が、最終ホームで菊谷信一のカマシを合わせて主導権。ウォーミングアップで抱いた不安の中での先行策をこう打ち明ける。 「朝のローラーの時にいつもより息が上がった。これで先行したら、危ないのかと思った。それでも後ろに先輩が付いてくれているし、先行しようとは決めていた。最後は案の定、タレましたね。2次予選もしっかり風を切っていきたい」 |
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| 淡々と流れた4レース。最終ホーム手前でようやく隊列が崩れて７番手から、原誠宏がカマシに行くが山崎将幸も抵抗。山崎が原後位で粘って、阿部大樹にまくり展開が訪れた。 「今日は本当に余裕がなかった。なにげに脚を使っていた感じもあった。不本意な結果ですけど、体の方は大丈夫。せっかく、最近は調子がいいんで、失敗しなくてよかった」 阿部を交わして埼京ワンツーの川口満宏は、「今日は粘られる覚悟もしていた。阿部君とは相性抜群ですね」と目を細める。 |
| 打鐘での判断が冴えた山中貴雄。内をすくって中団を奪うと、金山栄治の巻き返しに合わせてまくり快勝した。 「よかった…。すごく緊張しました。こんな戦法なのに3番手まで付いてくれたし、後手だけは踏まないようにと思ってた。体の張りもないし、今日しっかりケアして明日以降に臨みたいです」 番手の西村正彦が直線で接触して失速。3番手の柳谷崇がゴール寸前で2着に。 「フタされっぱなしだったら切り替えようと思ったけど、山中君は上手く位置を取ってくれた。それに金山さんに合わせてスッと出て行ってくれましたね。朝は軽かったのに、レース中は重く感じたけど勝ち上がれてよかったです」 |
 西徹選手 |
打鐘過ぎの4コーナーから松岡篤哉がカマシ先行。番手の西徹（写真）が絶好の展開をモノにした。 「絶好でした、申し分のない展開でしたね。川崎記念から間隔がなかったので、疲れを取ることだけに専念してきたけど今日は松岡君が頑張ってくれました」 2着の松岡篤哉も納得の表情でレースを振り返る。 「前受けになったけど、引き切ってすぐに行こうと思ってました。風が重くて状態は分かりづらいけど、そんなに悪くないと思います。明日も持ち味を出して3着までに残れるように頑張ります」 |
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| 最終ホーム7番手に置かれた柴崎俊光だが、さすがに予選では力が違った。2コーナーから仕掛けると、出色のスピードで前団を飲み込んだ。 「スタートで誰も出なかったし、7番手になるのは仕方がないかなと思った。立て直して2コーナーからは仕掛けるつもりでしたよ。ちょっとヒヤッとしたけど届いてよかった。予選は緊張するけど、明日からはリラックスして走れますね」 踏み出しで口が空いた藤原誠だが、何とか2着を死守した。 「僕はキツかったけど、柴崎君は難なく行ったって感じですね。あの位置で普通無理かなと思ったけど、やっぱり強い。すごい売れてたので緊張したけど決まって良かったです」 |
 野本翔太選手 |
渡部哲男がホームから早めの巻き返しを見せる。これでライン3車が出切ると、番手の野本翔太（写真）がゴール前で鋭く抜け出した。 「僕が地元だし哲男さんが気を遣ってくれたんでしょうね。（その気持ちに）しびれたっす。感じ的には明日のほうが軽くなると思う。今日は哲男さんのおかげ、それだけです」 「逃げ切りが良かったけど」とレースを振り返る渡部哲男だが、ライン3車で確定板を独占し、表情は晴れやかだ。 「ホームから無理やり行った感じだし、1周は長かったですね。顔見せでは軽くて、やったぞと思ったけど、走ってみると重かった。今日、体に刺激が入ったので、明日から上向いてくれれば良いですね」 |
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 阿竹智史選手 |
まず特選を制したのは脇本雄太。後ろ攻めから動かず、仕掛けのタイミングを待つと、最終ホームから一気の発進で後続を振り切った。 「オッズを見てしまって、緊張しました。ダービー（の準決勝）みたいに駆けようと思ったら（佐藤）友和さんが行ったので追いかけようか迷った。それでもホームで行けばいいかなと思ってました。福井からもう少し時間が欲しかったし、体は重いですね」 脇本が仕掛けに躊躇すると、阿竹智史（写真）が迷わず飛ばして主導権。脇本のまくりに屈したが、小倉竜二の巧みな援護もあり2着に逃げ粘った。 「師匠のおかげで残れた感じ。思った以上に落ち着いて走れましたね。お互いが残るところから行こうと思ってたけど、ペースも上がったし距離も長かった。師匠との初連係は楽しかったですね」 3着には小埜正義が強襲したが、「バックで友和の動きを見てしまったし、あそこで行けないようじゃ体調に不安があるのかもしれませんね」と口を突くのは反省の弁ばかりだった。 |
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 矢口啓一郎選手 |
永井清史を逃がして上手く3番手を確保した矢口啓一郎（写真）が2センターから外に持ち出して直線一気。 「余裕はあったし、理想どおりのレースになりました。3番手からすぐに仕掛けられれば良かったんですけどね。脚には問題ないし、明日から落ち着いて走れますね」 ホームから巻き返した桐山敬太郎に乗った紺野哲也が2着に入線した。 「（桐山が）あんなに早く行くとは思わなかった。追うのには余裕があったけど、山口さんのけん制が怖かった。今日は桐山君の仕掛けに尽きますね」 早めの巻き返しを見せた桐山敬太郎は今シリーズ注目の選手になるかもしれない。 「2コーナーの下りで出切れそうな気がしたので、スイッチを入れ直して頑張りました。今回はセッティングやフレームを換えてきたけど、かみ合ってる感じ。トップスピードが出てる感じがする。永井君を相手にあそこから行けて自信になりました」 |
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 大塚健一郎選手 |
9、10レースと高配当が続いたが、最後は武田豊樹がきっちり締めた。後方に置かれる苦しい展開にはなったが、バック手前から仕掛けると異次元のスピードで前団を飲み込んだ。 「細切れだったし、初日は前受けからでもいいかなと思った。でも後手を踏んではいいとは言えないですね。道中、何度かバックを踏んで最悪な展開になってしまった。そこは反省して明日からですね。（脚は）良いけど、体が重い。レースをしながら脚を作っていくしかないですね」 先手を取ったのは松岡貴久。武田のまくりを止め切れなかったが、立て直して直線伸びた大塚健一郎（写真）が2着に入った。 「2コーナーで武田さんが7番手に入り直したのが見えたのでヨシヨシと思ったけど、スピードが違ったですね。持って行ったけど、逆に遊ばれてなめ込まれた。力が違ったね」 3番手を確保した石橋慎太郎後位から松坂英司が3着に食い込む。 「慎太郎は後手を踏まないと言ってくれたし、今日はスタートから全部やってもらった感じ。最後はあそこ（内）しかコースがなかったし、斉藤（正剛）さんを締めながら入りました。状態は変わりないけど、今日は慎太郎のおかげです」 |
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