『高知競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:7月27日
 高知競輪開設63周年記念「よさこい賞争覇戦」は佳境となる3日目に突入した。決勝進出をかけた準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。佐藤友和、岡田征陽のSS班2人は敗退したが、好調な選手がファイナルに勝ち進んだ。決勝戦は完全優勝に王手をかけた稲垣裕之に関東勢が一致団結して抵抗する。
 最終日も山口幸二氏トークショーや獣電戦隊キョウリュウジャーショー、スピーチーズライブなど場内イベントは満載。ぜひ、高知競輪場でお楽しみください。
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稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
澤田義和選手
澤田義和選手
 稲垣裕之(写真)がシリーズ3連勝で完全優勝に王手をかけた。準決勝も危なげない勝ち方だった。冷静に流れを見極め、豪快にまくって完勝した。
 「今回は腰痛でいい練習ができてなかったので、不安はあったんですが、初日の先行が自信になりました。いいレースができていると思います。今日は自分のペースでいけるようなら突っ張ろうと思ったんですが、井上(嵩)君が先行意欲満々だったので、冷静に引きました。今日はまくりでしたけど、レースは作れているし、ラインで決まっていますからね。決勝も気を引き締めて走ります」
 澤田義和(写真)が懸命に食い下がり、近畿ワンツーを決めた。予選6着で繰り上がったツキを生かしてファイナルまで駒を進めた。
 「ツキがありますね。周りから冗談で言われていたけど、こんなにポンポンといけるとは。今日はめちゃくちゃきつかった。離れそうになったけど、人気にもなっていたから頑張りました。ちょっとギアが足りないかも。決勝に乗れて本当にうれしい」
 近畿コンビの3番手を選択した星島太が3着にしぶとく流れ込んだ。
 「恵まれました。(佐藤)慎太郎に飛び付かれそうになったけど、余裕はあったので、挨拶程度に締めました。最後はいっぱいでしたね」
 鈴木謙太郎は打鐘過ぎの4コーナーからスパート。井上嵩を叩けずに番手にはまったが、力は残っていなかった。
 「仕掛けても車が出る気がしなかった。これでは勝負にならないですね。本当にピンチです」

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藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
棟方次郎選手
棟方次郎選手
 藤田竜矢(写真)が鮮やかな直線強襲を決めた。目標の岡田征陽のまくりは不発となったが、冷静なコース取りからアタマまで突き抜けた。
 「ずっと番手で脚を溜められましたから。落ち着いて力まずに走れたのが良かったですね。最後はびびりながら踏んだけど、コースが空いてくれた。今日はタマタマだけど、一番脚は軽かったです」
 先制したのは田中孝彦。番手回りを生かした棟方次郎(写真)が2着で4日制では初となる記念優出を果たした。
 「田中君のおかげです。恵まれました。自分に脚があれば田中君と一緒に乗れたと思うし、申しわけないです。余裕が全くなかった。練習してもなかなか結果が出なかったけど、ようやく成果が出ました。これからもっと頑張りたいですね」
 3番手まくりの中村一将は不発。その後ろから南修二が伸びて接戦の3着争いを制した。
 「中村さんと一緒に乗れれば良かったんですけどね。ゴールしたときは3着には入れていると思いました。今日は結果だけで内容はあまり良くないですね」
 逃げた田中孝彦は惜しくも4着で決勝進出を逃した。
 「先行する形になってしまいましたね。あそこで出たら流せないし、いい感じで踏めたけど、3着までに残りたかった。悔しいけど力不足ですね」

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大薗宏選手
大薗宏選手
上原龍選手
上原龍選手
 上原龍が力強い逃走劇で別線を完封。番手の大薗宏(写真)が好アシストからきっちり追い込んだ。
 「感無量ですね。今日は上原の頑張りに尽きます。いいかかりだったし、本当に強かったです。僕は僕の仕事をしただけですから。ケガから復帰して状態は徐々に上がってきています。決勝は関東3番手でしっかり頑張ります」
 上原龍(写真)はラインを上位独占に導く圧巻の逃げを披露した。
 「今日は先行しようと思ってました。付いてくれる人たちもしっかりしてますからね。最後まで必死でしたが、思っていたとおりの展開になったし、いい感じで駆けられました。決勝は関東の一番前で頑張ります」
 関東コンビの後位を選択した山内卓也が3着に流れ込んだ。
 「関東の後ろを選択して正解でした。先行しなかったら切り替えも考えていたんですが、いいタイミングで仕掛けてくれました。今回は去年の夏ぐらいに使っていたフレームに換えて感じがいいですね。練習の成果が出ています」
 人気の佐藤友和は7番手まくり不発。潔く負けを認める。
 「今日の上原君は本当に強かった。上手さとかじゃないですね。タイムも出ているでしょう。完敗ですね」
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