『松山競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 前検日編
配信日:11月19日
明日からは瀬戸風バンク・松山競輪場で開設57周年記念「金亀杯争覇戦」が開催される。前検日の今日は全国各地から選手が続々集結し、身体検査や愛車の整備を完了。神山雄一郎、吉岡稔真の東西横綱や武田豊樹ら、スター選手による白熱のV争いからは連日目が離せそうにありません。
開催に合わせて場内では競輪解説の荒木実氏、工藤わこさんによる早朝予想会やチャリティーオークションなどイベントも予定されています。移転後二度目となる松山記念にぜひ足をお運びください。
<2R>
篠原 龍馬選手
一次予選では2Rの
篠原龍馬(写真)
から取り上げたい。8月にS級特進を果たした篠原だが、ここまで3場所走って予選突破が一度もない。
「自分ではもう少し良い成績が残せると思ってたけど、力の差がなかなか…。いつも家に帰ってから落ち込んでますよ。でも今は勉強の時期だと思ってるので、今回も何かを得て帰りたい。勝ちを意識する訳じゃないけど、そろそろ予選をクリアしたいですね」
<5R>
5Rでは90期の松田優一と55期の松田孝志の両松田対決に注目が集まる。
これが記念二度目になる
松田優一
は、今回追加での参戦。
「前回の落車の影響はないってことはないけど、練習の感じは変わらなかったし大丈夫だと思います。今回は同県の武田(豊樹)さんと一緒ですからね。4日間で色んなことを勉強して帰りたいですね」
一方、ベテラン
松田孝志
は、前回の観音寺FIで決勝進出と調子を上げている。
「何場所か前から練習の感じが良くなってたんだけど、歳をとると結果として表れるのに時間がかかるね。でも前回は3日間単騎だったし、展開だけですよ。今回も走ってみないと分からない。松田君はTVで見て強いのは知ってます」
<6R>
橋本 強選手
6Rからは選抜戦。ここには
橋本強(写真)
が満を持して登場。「(渡部)哲男さんが欠場してしまったし、決勝に乗ることを目標に」と、まずは強い意気込みを口にする。
「前回の落車は何ともありません。手首の骨を折って3カ月休んでたけど、その間に普段はやらない下半身強化に取り組んだらダッシュが良くなりましたね。あとは切れが出てくれれば戦えると思う」
このところは毎月のように落車で欠場を余儀なくされている
和田誠吾
はさすがに苦笑い。
「7、8、9月と3連発で痛かったね。9月の落車も肋骨が折れてました。まあ体はボロボロとまではいってないし、もう慣れましたよ」
昨年の当所記念でも決勝に乗った
中塚記生
は最近場所ごとに勝ち星を挙げるなど、好調を維持している。
「観音寺記念から前に使ってたフレームを2、3年ぶりに引っ張り出したら、自転車が出るようになった。他は何も変わらないんだけどね。あとはもう少し展開が向いてくれると助かるんだけどなあ」
<7R>
内藤 宣彦選手
7Rでは
内藤宣彦(写真)
が久々の記念選抜スタート。
「ふるさと富山のあとにヘルニアの手術をして1カ月入院、結果2カ月休みましたからね。今は痛みもないし、練習して回復するのを待っている状態です。復帰後の成績ほど、感じは悪くないですよ。今回も走ってみないと分からないけど、そこそこ戦えると思う」
藤野光吉
は苦しい胸の内を明かす。
「事故点が自分の競走得点より高くなってしまって…。ここは優勝もしたことがあるし、脚も仕上がってるのに残念ですよ。辛抱するしかないけどね」
<8R>
岡本 大嗣選手
8Rは岡本大嗣―鳥生知八の地元コンビに期待がかかる。まずは今期に入り復調著しい
鳥生知八
は、「岡本君と走るのは初めてだし、人の後ろも久々ですね。今年の序盤は弱気だったけど、ケガから体調が戻ってきたからね。配分が詰まってて疲れが心配だけど、前回決勝に乗ってるし感じは悪くないです」
岡本大嗣(写真)
は前回の落車、失格で体調が気がかりだ。
「失格でS1の点数を取れる可能性がなくなったことより、落車で腰を強打した方が痛かった。ケアも甘くてしばらく自転車に乗れませんでしたからね。でも、もう大丈夫です。6番車の方が僕にも合ってるし、気楽に頑張ります」
<9R>
小倉 竜二選手
9Rからは特選が始まる。直前の小松島FIで完全優勝した
小倉竜二(写真)
は復調一途、検車で報道陣に囲まれても余裕の表情を見せる。
「一時は落車続きだったけど、最近はようやく思った練習もできるようになったし、感じも戻ってきてます。今回は哲男が欠場だし、地元のつもりで頑張りたいですね」
賞金でGP圏内に付ける
市田佳寿浩
もリラックスムード。
「特別、全日本選抜に向けてってことはないですよ。練習も空いた時間で、いつもどおりしっかりやってきました。自分なりにデキは良いと思う」
松永晃典
も復調に手ごたえをつかんでいる様子で、表情は明るい。
「前回の初日は2、3年ぶりに先行しましたよ。最近はようやく連にからめるようになったし、練習もできてる。一時期悪かった時の不安はもうありません」
<10R>
吉岡 稔真選手
10Rは、初日からいきなり神山雄一郎と吉岡稔真が激突するという注目のカードとなった。まずは新しい松山バンクのコケラ落としとなったシリーズで優勝している
吉岡稔真(写真)
から。
「初代覇者と言っても、あの時と今とは違うからね。今は全日本選抜に向けてやってる最中で、練習の感じも悪くはない。ここで結果が出せれば良いけど、どうかな? (昨年の渡部哲男に続き)不動会で記念連覇? できるように頑張ります」
神山雄一郎
にとってもここはチャンスが多いシリーズとなりそう。
「時間があって練習はできたから、疲れがなければいいね。今回は関東に強い先行型が多いし、ファンの期待に応えて決勝に乗らないと。きっちり行きたいですね」
梶応弘樹
も地元の代表として、ここだけは譲れない。
「哲男の欠場は残念やけど、僕は僕で頑張るだけだから。もう少し欲しい感じだけど、調子はまあまあ。新しいシューズも千葉記念、函館FIと場所ごとに馴染んできましたよ」
<11R>
武田 豊樹選手
最終11Rには
武田豊樹(写真)
が登場する。力強い走りが蘇り、今シリーズも優勝候補の筆頭格に挙げられる存在だ。
「全日本選抜があるので、それに向けて今回は調整なしで入ってます。でも、松山は走りやすいし、四国の競輪場はどこも好きですよ。全日本に向けて勝負の時期だと思ってるので、今回は頑張りたいですね」
それを阻止するのは浜口高彰、吉田敏洋の中部コンビ。
浜口高彰
は、「半年後のダービーに向けて新しいトレーナーを付けて、練習方法を変えたばかり。昨日も日付が変わるまで練習してましたよ。だから全く調整なし(笑)。今回は走りながら疲れを取らないとね」。
吉田敏洋
も、「成績にバラつきはあるけど、波に乗れてないだけで調子が悪いとは思ってない。ケガの影響はなくなったし、このあとの一宮記念に呼んでおけば良かったって思われるような走りをしたいですね」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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