『松山競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:11月22日



 松山競輪開設57周年記念「金亀杯争覇戦」はいよいよ大詰めの3日目を迎えた。今日は準決勝A、B、C合わせて4個レースがメイン。今シリーズのベストナインを懸けた最後のサバイバルレースが展開された。
 場内イベントでは恒例の早朝予想会が。明日は早朝予想会に加え、9R発売中にも予想会が予定され、ゲストにはあのスピリッツが登場します。もちろん、最大の目玉は決勝戦。武田豊樹、佐藤友和に市田佳寿浩とGI級のハイレベルなレースが期待されます。ぜひ、松山競輪場に足をお運びください。
 

<8R>
山内選手
山内大作選手
   8Rは1着選手のみが決勝戦への切符を手にする準決勝C。このレースは吉岡稔真が圧倒的な人気を集めたが、まさかのまくり不発で7着に敗れてしまう。その吉岡を破る大金星を挙げたのは山内大作(写真)。これで今年は記念に三度参戦して全て決勝に進出となった。
 「吉岡さんと一緒に出て中団を狙うつもりがアンコになって取れず、まずいなと思ってたんです。突っ張った鳥生も僕を待ってる感じだったけど、1着権利だし行かないよと。でも、2コーナーで終わったと思いましたよ。吉岡さんのまくりに尾崎(剛)君が離れたので、吉岡さんを目標に頑張ったら車が出ましたね」 逃げた鳥生知八は2着に粘る大健闘を見せた。
 「あそこで吉岡さんを出させたら、ベタ流しされて山内君のカマシ頃に。僕は七番手になるでしょ。山内君が来れば四番手に入れると思ったけどね。逃げたら誰かに差されるとは思ったけど、次もあるからね」
 大矢勝也が鳥生ライン三番手から鋭く伸びて3着に。
 「あそこは中しかなかったね。僕は連日エエところを選んでるみたいで、目標にしたラインが良い競走をしてくれてる。ここ何場所か成績が悪くて、緑のパンツ(A級)になるのかな、なんて思ってたから良かったです」


<9R>

武田選手
武田豊樹選手三宅選手
三宅伸選手

   9Rは2着権利の準決勝B。ここは武田豊樹(写真)が最終ホームから主導権を握ると、圧倒的な強さを見せて押し切り。人気に応えた。
 「初日、2日目は軽かったけど、ギアを上げたこともあってか今日は重かった。後ろの競りは気にならなかったけど、動いた上を叩くつもりが坂上君は押さえて来なかったからね。ただ、次(全日本選抜)が大一番なので。今回も色々収穫はあったけど、早く帰って備えたいですよ」
 2着には最終ホームで武田の番手に飛び付いた三宅伸(写真)が流れ込む。
 「記念の決勝は今年初だから嬉しいね。昨日と同じ展開になりそうだったから、とりあえず出とこうと思った。踏んでれば番手はなくても三番手はあるだろうし。連日追走だけど気持ち良く駆けられてるし、昨日も良く突っ込めた。ただ、今日の武田はどこまで行っても差せないな」
 橋本強は中団四番手からの反撃も届かず6着に。地元で念願の決勝進出はならなかった。
 「武田さんが来たらハコも考えてたけど、武田さんの動きが見えなかったですね。バックで脚は溜まってたし、武田さんも止まってるようだったので、ゴール勝負できるかなと思ったら、坂上さんが来たので狂ってしまった。今日は調子が良かっただけに悔しい。4コーナーで腹を括っとけば良かった…」
 坂上樹大は、「武田さんの後ろじゃなければ押さえるけど、あの位置から斬ったら武田さんに使われてしまう」と上昇しなかった背景を説明する。


<10R>
市田選手
市田佳寿浩選手浜口選手
浜口高彰選手
   10Rからは3着までが決勝に進出する準決勝A。ここは市田佳寿浩(写真)が前受けから石毛克幸を突っ張って先行。3着で決勝戦へ進む。
 「全てが上手いこと行ったね。今日はバンクコンディションが違う。重いからね。前残りや差し切りが多かったので、顔見せが終わって作戦を変えました。引いてくれた時点でもらったかなと。僕は何でもありで戦わないといけないので、明日は一番良い着が取れるレースをしたい」
 市田の突っ張りで番手絶好になった浜口高彰(写真)が1着入線。
 「市田には突っ張りますから仕事だけしてくださいと言われてた。市田はあんだけ早めに出たのに、良い掛かりでしたよ。後ろのオグ(小倉)が早めに踏んで、梶応さんが内をくるだろうから、それに対応しようと思ってたけどね。僕の調子? この成績で悪いとは言えないね」
 2着には三番手をキープした小倉竜二が鋭く伸びる。
 「作戦はなし。本能で走りました。市田さんのツッパリは前を取った時点であるかなとは思ってた。でも、ずっと駆けてなかったからね。市田さんが上手かった」
 このレースで梶応弘樹、松田孝志が敗れ、地元・愛媛勢からファイナリストは出なかった。
 「ガッカリやね…。市田が上手すぎた。ベタ流しから踏み合いになると、誰かが降りてくるしキツい」


<11R>
神山選手
神山雄一郎選手佐藤選手
佐藤友和選手
   11Rは初日特選同様に佐藤友和―神山雄一郎のホットラインがワンツーフィニッシュ。初日に続き、神山雄一郎(写真)がゴール寸前で佐藤を捕えた。
 「前を取ることは決めてたし、まくりなら佐藤が自分のタイミングで行ってくれればと思ってました。それにしても強烈な踏み出しでしたね。バックでは余裕があったけど、抜けなくても良いぐらいのつもりだった。3日間の調子ですか? 大丈夫です」
 初日、今日と神山に交わされている佐藤友和(写真)だが、計算どおりといった余裕の表情で汗を拭う。
 「とりあえず決勝に乗れて良かった。それに今日はカマシ、まくりを試したかったしね。抜かれない自信はあったけど、全然スピードが違った。重くてずっと踏みっぱなしだったけど、僕の感じも悪くないですね」
 三番手を死守した為田学が追加参戦で嬉しい記念初優出を決める。
 「良い追加でした。記念の決勝は今年の目標だったし、今回を逃したらチャンスは残ってないと思ってました。もう神山さんのケツだけ見て、必死で付いて行きましたよ。2コーナーで松永(晃典)にからまれてキツかったけど、あれをしのげたのが大きかった。でも、前の2人はおかしい、強すぎますよ」


   
↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JAPAN KEIRIN ASSOCIATION, All Rights Reserved.