『松山競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:11月10日


 今日からいよいよ松山競輪場開設58周年記念「金亀杯争覇戦」が開幕した。晴天にも恵まれ、気合の入った地元勢が大活躍。参加選手全員が二次予選進出を決めた。特選は大塚健一郎、西田雅志、村本大輔が勝利し、シリーズの好スタート。明日11レースの「マドンナカップ」では、ハイレベルな攻防が展開されそうだ。
  開催中は毎日、1000名様にラッキーカード、1008名様に3連単ラッキーカードを配布。また明日は7、8レース発売中に素人足自慢も行われます。井上茂徳さんの早朝予想会も開催中毎日開かれます。ぜひ松山競輪場へご来場下さい。


<2R>
岡崎昭次選手
岡崎昭次選手
   地元勢快進撃の口火を切ったのは2レースの岡崎昭次(写真)。逃げる田村英輝ラインの三番手からゴール前鋭く抜け出した。
  「ヘルニアで腰が痛いけど、地元戦だと分からなくなるんですね。最後は余裕が無かった分、コースをあれこれ考えなかったのが良かったかも。地元でS級初勝利だから嬉しいですね。残り3日間も頑張ります」
  2着にはバック八番手から内を強襲した鈴木栄司が食い込んだ。
  「あれだけコースが空けばね。楽にアタマの展開だったけど、(落車させたらとか)考えてしまって。もっとレースに集中しないとダメだね」


<3R>
 3レースでは葛西雄太郎が続いて、愛媛勢が連勝。打鐘から突っ張っての逃げ切りに、「いや嬉しい。ホント嬉しい」と笑顔が絶えない。
  「岡崎さんが上がって、僕が上がれんかったら恥ずかしいし、緊張しましたね。突っ張ったときは、ちょっと気合が空回りしそうになってたけど、ホームでは余裕があった。デキが良過ぎますね」
  外々を踏まされる苦しい展開をしのいだ野田源一は「普通だったら飛んでますよね。前回からギアを(3.64に)上げたんだけど、それが最後の伸びに出たかな」と2着に入った要因を話す。


<4R>
 4レースは乾準一が後続のモツれを尻目に逃げ切り。勝ち上がりでは久々の勝ち星を挙げた。
  「まだどれくらいの調子か分からないけど、あの展開で逃げ切れたからね。最近は予選でも飛んでたし、ちょっとはマシかなと思います」


<5R>
  5レースは人気の岡本大嗣が何とか3着に入り、二次予選進出を決めた。
  「緊張したし、力んで脚が回らなかった。地元じゃなかったら終わってる展開だけど、何とか踏ん張れた。ホーム過ぎにヤバイと思ったけど、これだけ踏んだら明日からは楽になると思います。脚も軽いですよ」


<6R>
志村太賀選手
志村太賀選手
   6レースからは選抜戦。このレースは先行一車の志村太賀(写真)が上がり11秒7とまずまずのタイムで逃げ切ったが、「アップ不足なのか、感じが変だった」と首をひねる。
  「立川ばりに直線が長く感じましたよ。今日はちょっと変だったけど、明日になればアタリが出るかな。先行一車でしっかり勝てたので良かったです」
  僅かに届かなかった沼川夢久は苦笑い。
  「渡辺(健)さんは番手に来るだろうと思ってたけど、俵(信之)さんのアシストが大きかったですね。でも今まで太賀を抜いたことがないんです。抜きにくいのか何なのか…。いつもどおり踏んだんですけどね」
  3着に入った原司は、「キツかったけど、とりあえずしのげた」と胸をなでる。


<7R>
高木隆弘選手
高木隆弘選手
   7レースは中山健の先行に乗った高木隆弘(写真)が快勝。明日11月11日の入籍を控え、「明日もう1回、勝たせてくれないかなあ」と口も滑らかだ。
  「中山君はだんだん掛かっていったし、バックでは(ラインで)決まったと思った。車間も切れたし、あとはどうやって彼を3着までに残せるかだったけど最高の結果になったね」
  ライン三番手の飯尾主税が2着に流れ込んだ。
  「僕はホームで決まったと思いましたよ。車間を切ってね、気持ち早めに踏んだんだけど届かなかった」
  3着に粘った中山健だが、納得の表情ではない。
  「あれでも押し切るくらいじゃないと上では通用しませんからね。バックではスピードに乗ったけど、最後はちょっとタレましたね」


<8R>
市野茂選手
市野茂選手
   8レースは篠原龍馬の番手で荒木伸哉がイン粘り。緩んだところを宮越孝治が叩くと、番手絶好の市野茂(写真)がG前抜け出した。
  「流れを見て中団を取るのが理想だったけど、(荒木が)粘ったら仕掛けるとは言ってました。大恵まれですよ。ホームで流さなければ宮越君も楽だったのにね。朝練習では重かったけど、とりあえず前を抜けたので悪くはないと思います」
  2着にはバックで篠原後位に追い上げ、最後も鋭い伸びを見せた守田秀昭が入線した。
  「2場所前の青森で流れるフレームに戻してから良いですね。とりあえず3着までに入らんとと思って無我夢中でしたよ。調子は良いです」
  叩いた宮越孝治は、「流さないほうが良かったかな? 思い切って行けばワンツーだったかも」とホームでの運行を悔やむ。篠原龍馬は「出し切れなかったですね。イン粘りとは思ってなかったし、宮越さんの動きも見えなかった。この分は明日取り返したい」と明日以降の巻き返しを口にした。


<9R>
大塚健一郎選手
大塚健一郎選手
   9レースからは特選。押さえ先行の北津留翼に乗った大塚健一郎(写真)が幸先の良いスタートを切った。
  「押さえて駆けるのは翼しかいない。向かい風の中、早目に押さえてくれたし、翼がよく頑張ってくれた。中4日で上積みはないけど、恵まれましたね」
  前検日には体調不安を口にした渡辺一成だったが、力強いまくりで2着に。
  「練習ができてないし、レース前はすごく緊張しましたよ。でも発走前は楽になったし、あとは力を出し切れるように、自分の競走ができるようにと思ってました。ちょっとホッとしましたね。今回はこそこそっと決勝に上がりたいな」
  3着の有坂直樹は渡辺の強さを大絶賛する。
  「一成が強かった。行くところは分かってたし、そこだけ集中してたけど、凄かったなあ。4コーナーからまた踏めてたし、一段と強くなった感じだね」
  5着になった北津留翼だが、「試す意味でも先行した。キツかったけど、先行すれば何とかなりそうな気がする」と今日の走りで瀬戸風バンクの攻略法をつかんだ様子。


<10R>
西田雅志選手
西田雅志選手
   10レースは先行態勢に入った矢口啓一郎を志智俊夫が叩くと、その上を三ツ石康洋が豪快にカマす。勝ったのは番手絶好の西田雅志(写真)。全ての流れが向いて、ワンツーという結果に「志智さんが斬ってくれてラッキーと思いました。僕らのカマシ頃になりましたからね。三ツ石君は2コーナーからケツを上げて掛かって行った。上手いこと残せたし、流れも良いから今回も決勝に乗りたいな」と満面の笑みを見せる。
  力強い走りを見せた三ツ石康洋もしてやったりの表情。
  「中部勢と自分たちの思惑が一致した。出切って流したところをまくられてもイヤだし、無我夢中で踏みましたよ。ハンドルを一番上に上げてみたけど悪くなかったですね」
  離れた三番手を追った志智俊夫は、「キツかった…。カマして来ても二車だと思ってたけど、追い付かずに終わってしまった」と3着まで。
  復帰戦を白星で飾れなかった神山雄一郎だが、「しょうがないですね。上がりタイムは悪くないし、調子はまずまずです」と明日からの攻勢に期待ができそう。


<11R>
村本大輔選手
村本大輔選手
   11レースは地元の渡部哲男が2着で何とか踏み止まった。1コーナーで村本大輔の強烈なブロックを受けながらの結果に、「ケツを下ろして、これからってところで持って来られた。(明日の)最終レースに地元が誰もおらんのは寂しいから、勝てなくても3着までにはと思ってました。バックも差し込んで危なかったけど、踏んだ感じは悪くなかったです」。気合と調子がかみ合っている様子だ。
  勝ったのは逃げた海老根恵太を好ガードした村本大輔(写真)。特選1着の結果にも、1コーナーでの渡部に対するブロックを猛省する。
  「哲男のスピードが良かったので、あのくらいやらないと止まらないと思った。でも、ちょっとやり過ぎたね。恵太の気持ちが先行一本だったし、とりあえずワンスリーで決まったけど、あのプレーはまずいですよね。感じは悪くないと思います」
  3着に粘った海老根恵太は疲労困ぱい。
  「佐久間(仙行)さんまでラインを固めてくれたし、形だけは作らないとと思ってました。でも、覚えてないくらい久々の押さえ先行でキツかったですね。このギア(3.71)で先行した事がなかったので少し重かったけど、感じは悪くないと思います」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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