『松山競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:11月11日
松山競輪場開設58周年記念「金亀杯争覇戦」は二日目。今日は最終11レースの「マドンナカップ」をメインに、二次予選6個レースで準決勝進出を懸けた勝ち上がり戦が繰り広げられた。
明日(12日)も井上茂徳さんによる早朝予想会などイベントが予定されています。そして注目は準決勝4個レース。ぜひ松山競輪場で白熱のレースをお楽しみ下さい。
<5R>
乾準一選手
二次予選Bは5レースから。このレースは葛西雄太郎、乾準一に福田知也と三つ巴の争いだったが、主導権を奪ったのは
乾準一(写真)
。300勝にリーチをかけた番手の門野匡秀を振り切り、連勝で準決勝Aへ駒を進めた。
「久しぶりに良いレースができて良かった。今日のメンバーは気合が入ったし、4コーナーで門野さんの声がなかったので、門野さんも余裕がないのかなと思いました。4コーナーからも踏める感じがあるし、調子は良いですね。記念のピンピンは初めてです」
八番手からまくり上げた
葛西雄太郎
は3着で準決Cへ。
「あれくらいで中団が取れると思ったけど、展開は最悪でしたね。意外と車が出たし、ギアを上げてて良かった。乾さんもかかってたし参りましたよ。でもツキはありますからね。明日も頑張ります」
<6R>
白井圭一郎選手
6レースは逃げる中村美千隆ラインの三番手を追走した
白井圭一郎(写真)
が、4コーナーから空いた内を鋭く伸びてアタマまで突き抜けた。
「上手くコースが空いてくれて恵まれました。ラッキーでしたね」
七番手から豪快にまくり上げた
岡本大嗣
が2着に食い込む。
「成清(貴之)さんにインを斬られるとは思わなかった。まくり切れれば問題がなかったけど、冨岡(健一)さんの一発が効いたし、ヤバイと思いましたよ。脚は軽くて問題ないし、ギアを一枚かけたいくらいですね」
<7R>
野田源一選手
7レースは逃げる篠原龍馬の後位が最終バックからモツれると、大外を
野田源一(写真)
が鮮やかにまくり切った。
「タイミングをもう少し取りたかったですけどね。外に浮いてたけど、隊列が短かったし展開が良かった。ツキがありますね。調子も上がってきてます」
2着には逃げた
篠原龍馬
が粘った。
「自分の好きなところから仕掛けられたし、最後も踏み直せたんですけどね。向こうの勢いが全然違った。昨日は上のレースに上がれなかったので、今日はこれでよしとします。勝負は明日ですね」
<8R>
梶應弘樹選手
8レースからは二次予選A。このレースはほぼ先行一車の矢口啓一郎の番手が阿部康雄と高木隆弘で競り合いに。モツれて後続が離れ気味になったところを、友定祐己-梶應弘樹が一気に飲み込んだ。まくって押し切った
友定祐己
は「矢口のダッシュが良いから後ろが離れてくるかもしれないし、遅ければ二分戦だし突っ張ってもいいと思ってました。スピードに乗ってからは楽だけど重いね。きれいにタイミングも取れてないし、(矢口の)番手が離れてなかったらキツかった」
僅かに友定を交わせず2着に終わった
梶應弘樹(写真)
は、さすがに悔しそう。
「楽に差せると思ったし、この展開だったら1着が欲しいよね。俺も(勝ってTシャツ投げ込みで)ファンの前に出たいよ。でも、ファンは1着じゃないほうが買いやすいのかな。もったいないことをしたけど、ワンツーだったらどっちでも良いよ」
友定ラインの三番手を回った
坂本勉
は「作戦は前を取ったラインの後ろ。(三番手には)原(司)君が来ると思ってたから、あれ? 何で? と思いましたよ。ラインのないところで3着に入れて良かった」とニッコリ。
4着に敗れた
矢口啓一郎
は、「ハンドル投げ負けですね。風の影響があるけど、仕方がない。勝ち上がれなかった訳じゃないから」と明日からの巻き返しを口にする。
<9R>
神山雄一郎選手
9レースは逃げる志村太賀に対し、海田和裕がイン粘り。番手を死守した
神山雄一郎(写真)
がゴール前で抜け出し、復帰後の初勝利を飾った。
「先行一車だし誰か来るかなとは思ってました。落ち着いて対処できたけど、余裕はなかったですよ。決まったと思ったら内をもう1回踏んで来たし、あの辺はキツいね。久々の競走倍数だから重い。昨日よりギアを落としたけど、久々の重さ。思ったより違って困ったなあ。でも、レースに脚が慣れてくればよくなってくると思う」
2着にはバックで高橋大作を飛ばして直線で伸びた
濱口高彰
が入線した。
「志村にすんなり駆けさせたら僕らの着はないし、内を空ければそのまま行くつもりだった。4コーナーの接触で後輪が壊れたけど、伸びましたね」
3着の
志村太賀
は予想外のレースにも落ち着いて逃げた。
「昨日より感じは良かったですね。良くなってるし、アタリも出てきました」
<10R>
富永益生選手
10レースは北津留翼が先行態勢に入ると、最終ホームから空いた内をすくった
富永益生(写真)
が番手を奪取。目標不在のレースで1着をゲットした。
「目標不在でも1着を取るのが今の僕のテーマだから。1着を取ろうと思ったら、北津留の番手しかないですよね。西川(親幸)さんはドンから来いって思うかもしれないけど、僕はそんなタイプではないし。昨日も悪くなかったけど、今日は一枚ギアを上げて自転車が出ましたね」
2着に粘った
北津留翼
だが、西川が落車、失格し表情は硬い。
「今日は絶対後ろ攻めと決めてました。中山(健)さんが引くのが早くて、自分のイメージどおりではなかった。(内から富永に来られ)慌てて締めたけど、番手に来られたし。ちょっと疲れ気味だけど、良くなっては来てます。明日にはもっと回復して欲しいですね」
3着には中を割った
星島太
が。「危なかったし、踏み切れなかった。バックで四番手だったから(そのまま4着で)準決Bだと思ってたし、もったいないけど3着なら十分です」
予想外だったのはゴール前で伸びを欠いた
小倉竜二
。「あかんね。周回中からエラかったし、4コーナーからの踏み込みが悪い。もったいなかったね」と首をひねる。
<11R>
渡部哲男選手
11レースは三ツ石康洋が地元の
渡部哲男(写真)
を連れて最終ホームから全開で駆ける。バックからは渡部が満を持して番手まくりにでると、そのままラインで確定板を独占した。
「三ツ石が気持ちよく行ってくれたし、申し訳ないけど早目からでも行って勝たなければと思ってました。あの声援では、もう2着じゃ許されないでしょ。とにかくすごい声援で、ちょっとプレッシャーに感じましたよ。表彰式でも遅くまで残っててくれて本当に嬉しかった。明日、あさってもやることはひとつ。これだけ周りが立ててくれるんだから優勝するしかないと思ってます」
2着の
大塚健一郎
は目を丸くして引きあげてきた。
「最後は外を見て、内を見て、誰か来たら仕事だと思ってたけど、あれでは必要なかったですね。哲男があまりに掛かっててビックリしました」
逃げた
三ツ石康洋
は申し訳なさそうにレースを振り返る。
「一人だけ着に度外視みたいでイヤだったけどね。哲男さんが勝ってホッとしてます。でもしんどかった」
渡邉一成
は中団を取るもまくれず。
「一発まくってやろうと思ってたけど、哲男さんがどんどん掛かって行った。すごかったです」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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