『松山競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:3月15日
松山競輪開設59周年記念「金亀杯争覇戦」は今日が2日目。11レースの「マドンナカップ」をメーンに二次予選A、B合わせて6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。海老根恵太が準決勝進出を逃す波乱もあったが、他の主力は順当に準決勝進出。明日はシリーズベスト9をかけた最後の勝ち上がり戦が展開される。
明日(16日)も先着1000名にラッキーカードを配布し、抽選で60名にクオカードをプレゼント。伊藤豊明さんによる早朝予想会やタカシェンカさんによるジャグリングショーも開催されます。明日もぜひ松山競輪場へご来場ください。
<5R>
関一浩選手
二次予選最初のレースを制したのは
関一浩(写真)
。コマ切れ戦で展開はもつれたが、脚を溜めて直線一気に突き抜けた
「コマ切れは好きだし、こういう展開は自分に合っている。いい位置に入れたし、須藤(雄太)君のラインに切り替えて、まだ脚も残っていたので、勝てる手応えはありました」
湊聖二の後位にはまった
永田修一
が須藤雄太の反撃に合わせ、番手まくりを放って2着。準決勝Bに進出した。
「突っ張ろうか迷ったけど、1人と分かったから出させました。もっと早く番手から出たかったんですが、仕掛けようと思ったときに、踏み直されてしまい、ためらってしまいました。脚は悪くないので、あとは積極的に攻める気持ちですね。明日は勉強のつもりで頑張ります」
鈴木良太
が須藤雄太のまくりに乗って3着に突っ込んだ。
「昨日、落車したけど、ケガは大したことがなかったし、動けていたと思う。須藤はダッシュがいいと聞いていたけど、俺もダッシュは悪い方ではないので、ギアを上げた方が楽かなと。あいつのスピードをもらって何とか勝ち上がれました」
<6R>
旭啓介選手
大ギアの
旭啓介(写真)
がマイペースに持ち込み、堂々の逃げ切り勝ち。南関ラインを上位独占へ導いた。
「葛西(雄太郎)君が内に詰まっているのが分かったのでペースで踏めました。理想の展開になったし、ラインで決まって最高の結果です。ホームが苦しい分、バックはかかりますね。身体の調子も思ったよりいいと思います。準決Aは初めて。チャレンジャーの気持ちで攻めるだけです」
南関ライン三番手の
成清謙二郎
は葛西雄太郎に粘られたが、何とかしのいで準決勝C進出を決めた。
「競り負けたら何を言われるか分かりませんからね。ヨコは嫌いじゃないけど、前が踏まない展開だったからきつかったです。一番、脚を使ったでしょう。とりあえず準決に乗れて良かった」
<7R>
清水敏一選手
志村太賀が増成富夫を叩いて主導権奪取。番手絶好となった
清水敏一(写真)
が直線鋭く追い込み、今年初勝利を飾った。
「余計なことは言わず、志村君に任せていた。最近は調子もあまり良くなかったけど、歯車もかみ合わず、勝てていなかった。でも、今日のような展開のときはしっかり勝たないといけないし、久々に1着が取れて良かった」
志村太賀ラインの三番手を回った
渡邉優
は踏み出しで離れたが、追い付いて立て直し、2着に流れ込んだ。
「カマシになるのは分かっていたけど、踏み出したときに内に差していたから離れてしまった。でも、追い付いてからは余裕があった。ゴール前も良く踏めていたと思う。今日は前2人のおかげです」
先行した
志村太賀
も3着に粘り、納得の表情を浮かべる。
「作戦通りのレースができました。出切ってからはペースで踏めましたが、後半のかかりは今いちでしたね。でも、ラインで決められたから上出来です」
<8R>
阿部康雄選手
8レースからが二次予選A。このレースは当日変更でギアを4回転に上げた藤田竜矢が主導権を握ると、海老根恵太のまくりは不発に。番手の
阿部康雄(写真)
が絶好の展開をモノにした。
「バックの追い風で藤田くんはかかっていきましたね。後ろを見ても来てないし、大丈夫だなと。恵まれました。今日みたいな展開は久々です。明日もお願いしますって感じですね」
2着の
藤田竜矢
は4回転へのギア変更がピタリと的中した。
「海老根さんはどこから来ても不思議ないからドキドキでした。本当は3日目から4回転に上げるつもりだったけど、昨日3.71の踏み応えが悪かったので1日早くした。たまたま上手く決まったけど、明日からはもっとタイムを上げていかないといけませんからね。そのあたりを調整したい」
3着の
北村貴幸
は「藤田は上手い、さすがだね。準決勝Aはでかいです。感じはずっと良いし、今回も引き続き良いですね」とニッコリ。
関東四番手からレースを組み立てた
坂本匡洋
だったが5着で準決勝Cに。
「余裕はあったし、準決勝Bには乗りたかったですね。踏んでも伸びてないので、ギアが重いのかな」
海老根恵太
はまさかの7着に破れ、2日目にして松山競輪場をあとにした。
「あれなら引いて思い切り行けばよかった。ちょっと位置取りにこだわりすぎました。前で車間を切ってる坂本くんの動きで微妙に行きづらくなった」
<9R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二(写真)
が初日のうっ憤を晴らす豪快なホームガマシ。番手の秋山智幸や石毛克幸の強襲を振り切って見事に人気に応えた。
「今日は先行でと言ってたし、中団で変にやるよりは前を取って突っ張りかカマシの作戦だった。秋山が付いてきたのも確認できたし、余裕を持って駆けられましたね。GIでは楽に勝ち上がれないので、今は基本3.85で4倍も視野に入れてる。ただ今回試すには風が強すぎるね。やっとバックが取れました」
四番手を確保した
石毛克幸
が鋭い伸びで2着に食い込んだ。
「ホームで行かれたときはダメだと思ったけどね。昨日も悪くなかったし、感じは良い。車が良く出ますね」
3着の
秋山智幸
は初めて番手で体験した小嶋のスピードに脱帽だ。
「小嶋さんが強すぎる…。バックからのスピードが半端なくて千切れそうになった。さらに4コーナーからも加速していくんですから、やっぱり違いますね」
久米康徳
は「3人で決まったと思ったけどね。コースを間違えたらダメだと思ったら、大間違いしてしまった。惜しかったね」と5着で準決勝Bに回った。
<10R>
松岡貴久選手
池崎太郎の先行に、松岡貴久が中団を確保。そこからバックまくりを打つと、番手の
井上昌己
が鋭く抜け出した。
「今日は作戦どおり。中団を取って好きなタイミングでまくらせるつもりだった。踏み直されたので抜けないと思ったけど、抜けてよかった。初日終わってセッティングを修正したから少しは良くなった。まだ流れるところがないので、また少しずつやっていきたい。ギアは3.71に戻すかもしれません」
まくった
松岡貴久(写真)
はワンツーという最高の結果を素直に喜んだ。
「井上さんとワンツーは初めてなので嬉しいですね。ホッとしました。ちょっと前に仕掛けるポイントがあったけど、バック踏んでから行ったので出るまでにてこずった。4コーナーからは一杯一杯でした。今日は井上さんが中団を取ってくれたのが全てです」
3着には関東三番手を追走から溪飛雄馬を飛ばした
望月永悟
が食い込んだ。
「今日は先手ラインに乗っていく作戦でした。池崎さんが強かったですね。明日も目標がいるので頑張りたい」
溪飛雄馬
は4着で準決勝A進出はならず。「余裕はあったけど、焦りと経験の差ですね」と悔しがった。
自分に腹が立つのは
佐藤友和
も同じ。「脚なのか、自転車なのか、出が悪かったですね。詰める勢いで行ったんだけど。思いどおりにならないので、ムカつきますね。明日からは新車に換えます」と明日からはブルーの新車で悪い流れを断つ。
<11R>
渡部哲男選手
全員が準決勝進出の権利を持つ「マドンナカップ」を制したのは
石丸寛之
。打鐘の4コーナーで3名が落車するアクシデントもあったが、四番手確保から直線一気に伸びた。
「あそこまで濱ちゃん(濱田浩司)が行くとは思わなかった。金山(栄治)さんのまくりは止められるだろうから追わなかったし、レースも見えてた。地元勢と別線でやりづらかったけど、連勝はオールスターに向けて弾みがつく」
濱田浩司を徹底援護した
渡部哲男(写真)
は惜しくも2着。シリーズ初勝利はお預けとなった。
「ブロックはもう少し引き付けてからだったね。1着取りたかったけど仕方ない。取るには番手まくりしかないけど、それはできないから」
三番手の仕事に徹した
小倉竜二
は3着に流れ込んだ。
「今日は調子どうこうと言うレースじゃないね。何とも言えん。哲男がブロックしたときに内は空けれんと思ったけど、結果的には一緒に上がって石丸さんの邪魔をしたほうが良かったかな」
逃げた
濱田浩司
は6着に敗れた。
「逃げたのは展開ですね。金山さんが強引に来たら、中団からと思ってました。でも金山さんのペースにはまったら終わるし、哲男にもチャンスのあるレースは無理してでも先手を取ることだと思った。どっちかが勝てるレースをしたかったけどね。今日は仕方ない」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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