『久留米国際自転車トラック競技支援競輪(GIII)レポート』 前検日編

配信日:3月19日
 久留米競輪場を舞台に第10回「国際自転車トラック競技支援競輪(GIII)」が3月20日に開幕する。3日間の短期決戦に村上義弘、菅田壱道をはじめ、武田豊樹、阿竹智史ら全国各地からトップレーサーが参戦。ガールズケイリンも2個レース組み込まれ、初日、2日目は前半戦に登場する。今シリーズも無観客での開催になるが、バンク上では熱い戦いが繰り広げられる。

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林真奈美選手
林真奈美選手
 林真奈美(写真)は今年初戦の1月伊東で完全優勝。その後は優勝こそないが、安定している。地元ホームの今シリーズは気持ちが入る。
 「去年の春からパーソナルトレーニングを取り入れたりして、コツコツやってきた成果が出てきていると思います。まだ完成形じゃないけど、いい方向に向かってます。練習はいつも通りやってきました。状態も変わらないですね。お客さんがいないのは残念なんですが、しっかり気持ちを入れて走ります」
 自転車競技で世界を転戦していた太田りゆは昨年8月名古屋オールスターのドリームレース以来、7カ月ぶりに日本のケイリンを走る。
 「やっぱり久しぶりなので、スピードとかレースの感じとか分からない部分もあるんですけど、1本1本集中して走ります。2週間オフを頂いて、練習はここの前の3日間ぐらいです。リフレッシュできたので、体の面は大丈夫です。前回のオールスターは不甲斐なかったので、ばん回できるように。出られるレースは責任感を持って走ろうと思ってます。これまでのように力づくで勝つだけじゃなくて、レースの戦法、テクニックも勉強していきます」


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石井寛子選手
石井寛子選手
 石井寛子(写真)は今年に入ってここまで5場所の全てで優勝している。追加参戦の今シリーズも主役は譲らない。
 「毎年、グランプリが終わってからはいいんですよ。今年もいい感じですね。前回の大宮の時にここの追加を願っていたら、終わってすぐに入ったので良かったです。1個1個を大事にしたいと思ってます。(1月当地ガールズケイリンコレクショントライアルで優勝して)久留米の印象はとてもいいですね。あのままの感じで走れればいいですね。初日は自在にいきます」
 山口伊吹は流れに応じた自在な立ち回りで善戦している。
 「最近は差し、マークが多くなっているので、今回は先行ではないんですけど、自力を出したいなって思ってます。ここに向けては静岡に2日間ぐらい入らせてもらって練習してきました。来月はフレッシュクイーンに出場できるので、そこに向けて頑張っていきたいです」


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 神田龍は前回の豊橋FIで約1年ぶりの優出を果たした。
 「前回は本当に久々に決勝に乗れました。予選の成績はいいんですけど、準決勝でいつも負けてました。豊橋のあとは普通に練習してきました。状態は変わらず悪くないと思います。メンバーは厳しいんですが、自力でしっかり勝てるように走りたいと思います」
 佐藤幸治も前回の向日町FIで5カ月ぶりの優出と復調ムードだ。
 「(昨年11月の)落車で肋骨2本を骨折して、1月に復帰してからちょっと悪かったですね。少し違和感がありました。でも、前回はピンピンでやっと決勝に勝ち上がれたし、良くなってきました。今回は勝ち上がりが厳しいですけど、初日は何とか突破したいですね」


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松岡篤哉選手
松岡篤哉選手
 松岡篤哉(写真)は2月小松島FIで準Vと好走したが、その後の2場所はパッとしない。
 「今年から新車にして、セッティングをいろいろ換えてました。前々回の玉野があんまり良くなくて、前回の西武園は元のセッティングに戻したんですけど、あんまり良くなかったですね。修正できる部分はやってきて、だいぶ(セッティングを)出してきました。練習の感じはいいので、かみ合ってくれればいいですね」
 近藤夏樹は今年に入って順調に競走得点を上げている。
 「特に変わったことはないんですが、ここ最近は松戸のバンクでずっと練習していて、その成果がコツコツ出ているんだと思います。結果が出ているので自信になってます。最近はプロ意識も芽生えてきました。今回もしっかり頑張ります」


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 青森コンビは前回の京王閣FIの2日目、3日目と連係して失敗している。3走連続で坂本周輝の番手を回る高橋陽介は今度こその気持ちだ。
 「前回は叩いてしまったので、今回は初日からベストの状態で走れるように、しっかり仕上げてきました。前回以外は前でも後ろでもしっかり攻めるレースはできています。状態もいいですね。今回は坂本君としっかり決めたいです」
 坂本周輝も状態面に不安はない。
 「前回はダメだったけど、かみ合わなかっただけだと思います。終わってから練習はいつも通りやってきたし、状態は悪くないです。久留米は相性がいいほうなので、今回は結果を残したいです」


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藤井栄二選手
藤井栄二選手
 藤井栄二(写真)は直前の平FIで優出するなど相変わらずの先行力を見せている。
 「平は雨が降ったり、先行有利なバンクコンディションでした。最近は踏み方も考えて、勝ち上がれる先行を意識してます。そうしないと点数も上がらないですからね。初日は地元の人が付いてくれるんですが、やることはいつもと変わらないですね。ラインのことも考えて走ります」
 阿部大樹はここ2場所、大きい数字が並んでいる。
 「あんまり良くないですね。練習自体はけっこうやっていて、感触は悪くないんですが…。ちょっと自信がない。気持ちの問題ですね。ここでいい流れに戻せるようにしたいです」


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 佐伯辰哉は先行基本の強気に攻めるレースで成績を上げている。
 「調子はいいですね。点数もいい感じで上がってきました。セッティングをいろいろ試していたんですが、3場所前の玉野でほぼ固まりました。松山記念から中3日なんですけど、中日の1日はガッツリ練習しました。初日は2着権利で厳しいけど、しっかり勝ち上がりたいですね」
 早坂秀悟はここ3場所で優出2回。徐々に復調している。
 「いままでできていたことができなくなっていたんですが、それがマシになってきました。今回は追加で中2日ですけど、前橋が終わってからここに向けて調整してきたので問題ないです。しっかり力を出し切ります」

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荒井崇博選手
荒井崇博選手
 荒井崇博(写真)は今年1月の高松ブロックセブンで優勝したが、その後は大敗が続いている。
 「こんなに自転車が進まないのは選手になって初めてかも。動きが悪い。原因がなんなのかは分からん。(4月に)武雄記念、(5月静岡)ダービーがあるので、そこまでには何とかと思ってる。ここで気分一新できればね」
 中島将尊は前回京王閣FIで連勝の勝ち上がり。調子、成績とも右肩上がりだ。
 「成績は良くなっているんですけど、脚は変わってないですね。何も変わってないし、流れ1本ですよ。前回の準決勝も3番手に飛び付いて、差しただけですから。今回の初日は2着権利で厳しいですね。自力で何とかクリアできるように頑張ります」

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 山岸佳太は成績の波が大きいが、予選クラスではパワー上位の存在だ。
 「確かに波はあるんですけど、少しずつ良くなってます。静岡記念の時にフォームが以前と違うと検車員の人に指摘されて、その点を踏まえて練習したら良くなりました。今は取手のバンクが使えないので、直前は大宮に行って練習してきました。自力で勝てるように走ります」
 志村太賀は今年に入ってまだ未勝利だが、成績が安定している。
 「勝ててないけど、まとめられてはいますね。脚はついてきてるのかなって思います。調子のほうは大丈夫です。山岸君とは良かったり、悪かったりですね」

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竹内翼選手
竹内翼選手
 機動力上位の竹内翼(写真)に人気が集まりそうだ。大きい着も目立つ近況だが、このクラスでは負けられない。
 「前回の向日町の準決勝は前をアテにしすぎて失敗しました。やっぱり自分で動いてから考えないと。そこは反省ですね。最終日はしっかり勝てたし、スピードも出ていたと思います。初日は強いメンバーですが、しっかり仕掛けて勝ちたいです」
 河村雅章はここ2場所連続で初日シンガリ負け。悪い流れを変えたい。
 「調子自体はそんなに悪くないんですけどね。なんかかみ合ってない感じです。前回の京王閣が終わってからは普通に練習してきました。初日は相手がかなり強力なんで考えて走ります」

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 竹内雄作は前回の京王閣FIで2年3カ月ぶりの優勝を飾った。ここはきっちり力の違いを見せる。
 「前回の優勝は前が頑張ってくれてのものですからね。4番手に金子(貴志)さんが付いてくれていたし、前に踏ませてもらいました。ゴール前は迫られているので、まだまだですね。でも、いい方向にいってると思います。終わってから練習して、ケアもやってきたので脚は問題ないです。大垣が開催中でバンクに入れなかったので、そこは不安ですね。いつも通りのレースで頑張ります」
 上原龍も3月四日市FIで3年ぶりの優勝を達成した。
 「最近は本当に恵まれています。番手とか3番手を回って結果が出てます。四日市の決勝も鈴木竜士が駆けてくれて、展開が良かったです。初日は竹内がいるけど、自分も自力を出せる状態だと思うのでしっかり頑張ります」

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村上義弘選手
村上義弘選手
 村上義弘(写真)は復帰戦の前回向日町FIで優勝を飾った。今シリーズは点数最上位の存在だ。
 「前回は古性(優作)が強引に行ってくれたおかげ。付いていけただけでも頑張れたと思います。ゴールした時は3日間ともしんどかった。終わってからも思った通りとはいかなかったけど、いまのコンディションでできることをやってきました。初日は自分が前で頑張ります」
 阿竹智史は3月の西武園、平とF1シリーズで連続優勝を達成した。
 「去年はもっと力をつけたいと思って、ギリギリまでトレーニングをしていたけど、後半戦に入って疲れがたまってしまった。今年は体調を崩さないように調整しているのが上手くいってますね。今回も流れを大事に、いいイメージで走りたいですね」
 菅田壱道は3月の立川FI、小田原FIと2場所続けて決勝進出に失敗している。
 「FI特有の警戒のされ方でしたね。周りが自分しか見てない。それでもしっかり乗り越えて、勝たないといけないんですけどね。状態は悪くないので、今回はしっかり結果を残したいですね」