『久留米競輪開設72周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:6月28日

 久留米競輪開設72周年記念「第27回中野カップレース」(GIII)は6月28日に3日目が行われ、準決勝3個レースをメインに熱戦が繰り広げられた。山田英明に、吉田拓矢、取鳥雄吾、岩本俊介らベストナインが出そろい、29日に決勝戦が争われる。3RにはレインボーカップA級チャレンジファイナルも開催されるなど、最終日は見どころ満載だ。
 今シリーズは有観客での開催となります。入場の際に検温を行います。体温が37.5度以上の方の入場はお断りします。場内では必ずマスクをご着用ください。場内滞留者が1,200名を超えた時点で入場制限を行い、その日の新たな入場はお断りします。感染症対策にご協力ください。

<10R>

桑原大志選手
桑原大志選手

取鳥雄吾選手
取鳥雄吾選手
 赤板の2コーナーで飛び出した森田優弥に対し、6番手となった取鳥雄吾が打鐘過ぎから襲いかかる。あっさり森田を叩いた取鳥が主導権奪取。3番手確保から森田がまくり上げるが、これをきっちり止めた桑原大志(写真)が粘る取鳥をゴール前で逆転した。
 「(取鳥は)ここだなっていうところで行ってくれるのはさすがです。いいかかりで、来れないだろうと思っていたけど、森田(優弥)君、(山田)英明君は来るんだから違いますね。たまたまタイミングが合って(森田を)止めることができた。何よりも展開ですね。最終バックをハコで回って、前もかかっているので、自分だけ楽をさせてもらいました。抜けたので自分もいいのかなと思います」
 取鳥雄吾(写真)が2着に粘り、中国ワンツー決着となった。
 「取れたところから、行こうと思ってました。(森田に)フタされて、付いて行きたかったけど、遅らせて行きました。桑原さんと2人で出れたのを確認して、その後は落ち着いて行きました。もう流せないので踏みっぱなしでした。何としても残らないとって思っていたし、桑原さんのおかげです。今回は痛みもないし、すごくいい感じです。やれることをしっかりやって優勝を狙いたいです」
 最終バック6番手からまくり上げた山田英明は3着まで。
 「地元の選手を連れているのに力不足。悔しいです。4番(川口公太朗)に内から来られてバックを踏んで、前も駆けたので。あれでワンテンポ、仕掛けが遅れました。折り合ったところで、行けるところまでという感じでした」

<11R>

吉本卓仁選手
吉本卓仁選手

吉田拓矢選手
吉田拓矢選手
 佐々木豪、吉田拓矢の順で切った上を嘉永泰斗が打鐘で叩いてハイピッチで駆ける。前との車間を空けてから早めに追い込んだ地元の吉本卓仁(写真)が絶好のチャンスをモノにした。
 「(嘉永が)頼もしかったです。かかっていました。自分にできることは車間を切ってと。本当はもうちょい我慢したかったけど、かぶっても厳しいので、1着を狙って踏ませてもらいました。余裕はありましたけど、モコモコした感じでした。本当にありがいです」
 4番手を確保した吉田拓矢(写真)は追い込み勝負で2着まで。
 「初手の並びが想定外でした。切って嘉永君が全開で行ったので車間がけっこう空いてしまった。自分だけになってしまって、後ろに迷惑かけました。疲れなのか、いまいち集中していない感じ。アップの段階から体も重たかったです。情けないレースだったので、明日(最終日)はしっかり走りたい」
 目標の佐々木豪が不発の展開からコースを突いた香川雄介が3着に突っ込んだ。
 「(佐々木)豪が無理やり仕掛けてくれたおかげ。(吉田の)その上はさすがに厳しいかなと。(佐々木)雄一の動きを見て、いい勝負かなって。4(コーナー)から伸びている感じはある」

<12R>

稲川翔選手
稲川翔選手

門田凌選手
門田凌選手
 5番手から先に動いてインを切った野田源一を寺崎浩平が赤板の2コーナーで叩いて逃げる。快調なペースで寺崎が飛ばして、別線は厳しくなる。車間を空けていた稲川翔(写真)が直線で鋭く抜け出して連勝を飾った。
 「車番的に後ろからになるのは想定していました。寺崎が強い気持ちで早めから先行してくれた。最後はさすがに苦しそうだったし、僕まで沈んだら元も子もないので、気持ちを無駄にしないように踏ませてもらいました。だいぶ待ったつもりなんですけど」
 近畿コンビの後位をキープしていた門田凌(写真)が稲川に続く形で入り、岩本俊介と2着同着に。
 「野田さんがどういう動きをするのか分からなかったけど、インを切りに行ったので、寺崎さんのほうを追っていきました。野田さんに(3番手の位置で)こだわられたらマズかったけど、僕も浮いたら終わりなんで勝負はしようと思ってました。仕掛けるか迷ったけど、(眞杉匠の)まくりも浮いていたんで、稲川さんに任せたほうがいいかなと。同着ですけど、2着は2着なんで。単騎なんで勝ち上がることだけを考えていました。素直にうれしいです」
 後方からまくった岩本俊介は連日のレース内容を反省する。
 「良くないですね。(佐藤)慎太郎さんに申しわけない。仕掛けが遅いし、自信のなさが出てますね。脚の状態は初日が良くなかったけど、だんだんと良くなっています」

<最終日3R レインボーカップチャレンジファイナル>

林敬宏選手
林敬宏選手
 最終日はレインボーカップA級チャレンジファイナルが争われる。上位3着までに入った選手はA級2班への特別昇班が決まる。117期の新鋭が6名エントリー。一番、点数を持っているのは林敬宏(写真)だが、ここ2場所は優勝を逃している。
 「前回(広島)の決勝は単騎でまくって、スピード不足を実感しました。ホームから踏み込んで乗り越えられると思ったんですけどね。7月から2班なので、そこに向けてスピードを意識した練習をしています。養成所時代に勝てなかったメンバーばかりなので、どれだけ力がついたか挑戦したいと思ってます」
 山川奨太は5月松山ミッドナイトから3場所連続で優勝している。
 「(前回の佐世保の決勝は)僕は番手で余裕がありました。しっかり追い込んで練習して悪くないと思います。昇班は決まっているけど、一発レースで勝つことは意味がある。優勝したいですね」
 長谷部龍一は前回松山で3連勝。3カ月ぶりの優勝を飾った。
 「前回の松山から新車です。その感触はいいですね。競輪場が使えなくて、街道メインの練習だけど、松山も大丈夫だった。今回も心配ないと思います。タイミングというか、隙があればカマシも考えて、積極的に行こうと思ってます」