『久留米輪場開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:8月26日



 久留米競輪場は今日も晴天に恵まれた。開設57周年記念もいよいよ大詰めを迎え、今日は準決勝A、B、C合わせて4個レースで最後の勝ち上がり戦を展開。無傷の3連勝でファイナル進出を決めた吉岡稔真を始め、いよいよ中野カップの栄冠を争う9名が決定しました。
 シリーズを通しての予想会やキッズコーナーというイベントに、明日は仮面ライダーカブトショーも予定されています。明日はいよいよ最終日。4日間に渡って繰り広げられたドラマの結末を、ぜひとも生で見届けてください。
 

<8R>
峠祐介選手
峠祐介選手
   準決勝は8レースのCから。このレースは1着選手のみが勝ち上がれる狭き門だが、そのレースを制したのは鮮やかなまくりを決めた峠祐介(写真)だった。
 「僕が前を取れば、別線は早めに切りに来るだろうし、来ないようなら駆ける気持ちもありました。前がやり合ってくれたので、展開が僕に向いてくれた感じ。まくった感じも良かったです」
 逃げる八谷誠賢の番手から阪本正和が2着に入る。
 「スピードが違ったし、峠君が外を踏んでたから当たれなかった。八谷君には悪かったです」
 3着の吉田勇人は峠の番手で絶好の展開に見えただけに、無念の表情。
 「僕も(決勝に)乗ったと思いましたよ。2センターのあおりで峠さんが止まると思って車間を切ってしまった。甘かったですね」


<9R>

井上辰也選手
井上辰也選手

坂本英一選手
坂本英一選手

   9レースの準決勝Bは同地区の富弥昭、井上辰也(写真上)が別線勝負。レースは逃げる富を最終ホームから早めに巻き返した井上に軍配が上がる。
 「中団にいた村本(大輔)さんが先まくりしそうだったので、早めに行きました。前回失格してるし、今日はアップ中から集中してましたよ。こんなチャンスをモノにしなかったら、ただの選手になってしまうからね」
 3コーナー過ぎに富から強烈なブロックをもらいながらも、何とかしのいだ坂本英一(写真下)が2着に流れ込む。
 「井上君とは即席ラインなのに、あんなに早く行ってくれたからね。初日がイマイチだったので、連日サドルの位置をイジってるんだけど、今日の感じは良かった。昨日のままだったら付いて行けなかったかも。最後も良く耐えたね」
 惜しくも3着で優出を逃した前田拓也は、「コース取りは良かったから、調子が良ければ前を抜けてたかも。もう一歩やったね」とレースを振り返る。


<10R>
関根幸夫選手
関根幸夫選手
   10レースからは準決勝A。このレースは逃げる金山栄治の後位で森田正寿が粘り、最終3コーナー付近では外併走していた浜口高彰ら4名が落車するアクシデントが発生する。この争いを尻目にライン四番手で脚をためた関根幸夫(写真)がバックから一気にまくって、3連単19万円を超す高配当の立役者に。
 「単騎だし気が楽でした。金山君が流してれば、一発カマそうかなって思ってたけど、浜口君を気にしてか早めに仕掛けたからタイミングがなかった。前がモツれたから坂本(勉)さんがいつ来るのかだけを気にしてたけど、気配がしたからね。かぶる前にと思って先まくりを打ったけど、出渋ってたら落車してたかもしれないし正解でしたね」
 2着には関根のまくりに続く形になった坂本勉が。
 「関根君も自力があるし、普通なら行くのを待ってからだけど、後ろに地元が付いてるから早めに行った。そしたらちょうど関根君のまくりにタイミングが合った感じ。バックから2センターが凄く軽いんで、明日は一発ギアをかけてみたいですね」
 3着には逃げた金山栄治が粘ったが、後ろの落車もあって表情は固い。
 「駆け出しのタイミングが変だったから、かかり切れてなかった。単独なら浜口さんも仕事をしてくれるし、浜口さんに競り勝ってもらいたかったけど。かかってなかったので…。すいません


<11R>

吉岡稔真選手
吉岡稔真選手

足達重満選手
足達重満選手

   11レースは吉岡稔真(写真上)が打鐘過ぎの4コーナーから早めの巻き返し。丸々1周武井大介とモガキ合いになったが、最後は豪快に飲み込んで3連勝で決勝進出。
 「後ろは地元の紫原さんだし、変なところで止める訳にいかないから必死でした。もし僕がダメでも紫原さんがどこかに切り込んでくれるだろうし、今日はそれだけでした。オールスターに向けての調整段階だけど結果は出てるし、明日もオールスターに繋がるレースがしたい」
 2着には武井の番手から阿部康雄が食い込むが、「武井君が頑張ってくれたけど、(吉岡の)デキが違う。悔しいけど、やっぱり強いですね」と、とにかく今シリーズの吉岡の強さに舌を巻く。
 大槻寛徳が「4コーナーでは楽だったけど、コースが見えてなかった」、宮越孝治も、「2コーナーで紫原さん目掛けて行けば…。見過ぎちゃいました」と悔しがるが、最も悔しいのは地元記念で優出を逃した紫原政文。「残念だけど、しゃあないですね」としか言葉が出ない。
 その紫原をゴール寸前で微差交わした足達重満(写真下)が決勝戦に滑り込む。
 「4コーナーから良く伸びたけど、抜けてないと思ってました。追い込みになって変な迷いがなくなったし、良い意味で力が抜けてるのが結果に繋がってますね」

   
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