『久留米競輪場開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:12月20日


 今年最後の記念競輪、久留米競輪開設58周年記念競輪(GIII)『第14回中野カップレース』は12月21日~24日まで開催される。前検日となった20日は全国からS級の精鋭99名が久留米に集結した。今年最後を締め括るのは誰か?。検車場から選手のナマの声をお届けします。
  初日(21日)のファンサービスは木庭賢也の今日の狙い目大予想!、特選選手サイン入りオリジナルTシャツの投げ入れが予定されてます。
  4日間通して行われるサービスは久留米競輪情報協会早朝予想会が10時より、毎日先着1008名様にラッキーカードの配布があります。
  尚、前検日に地元平田崇昭選手より、久留米市の社会福祉協議会に寄付金5万円が寄せられました。


<1R>
 前半戦はレインボーファイナルで特進した選手を中心に取り上げてみたい。
  オープニングの1レースからは松田治之。S級に返り咲いたばかりだが、ダービー出場賞金のボーダー上にいる。
  「前走の岸和田Sで成績が良ければ、届いたかもしれないけど、ちょっと厳しいですね。まあプレッシャーも無いので、思い切ったレースをするだけ。それで良い結果が出ればベスト」


<2R>
倉野隆太郎選手
倉野隆太郎選手
   2レースからも特進組の倉野隆太郎(写真)をピックアップ。初のS級戦が記念配分だけに、気合も十分だ。
  「追加が来たのは2日前です。今年中にS級を一度は走れると思ってたので、練習を怠らず準備をしてました。初めてのS級戦が記念なので楽しみです」


<3R>
小岩大介選手
小岩大介選手
   3レースの特進組は九州地区期待の若手の小岩大介(写真)。小柄だが変幻自在な動きでレースを撹乱してのまくり、追い込みを主戦法とする。
  「A級では自力もあったけど、S級では先行、まくりだけの勝負は厳しいでしょうね。テレビで見ててもS級は流れもスピードも違うし、総力戦で戦うしかないと思ってます。前々回、前回と大塚(健一郎)さんのフレームに乗ってみましたが、自分で動くには厳しいので、元に戻しました」


<5R>
牛山貴広選手
牛山貴広選手
   5レースも関東期待の新星・牛山貴広(写真)に注目したい。牛山にとっては師匠でもある武田豊樹との同配分だけに、緊張した表情でレーサーを組み立てる。
  「F2とは雰囲気から違うし、記者さんの数も10倍くらい違いますね(笑)。(特進後)2週間空いたし、自分なりには乗り込んできました。まずは思い切ったレースでアピールしたいですね。フレームも塗り替えて、気分一新で臨みます」
  その牛山をガードする浦川尊明も、期待の新人を盛り立てる気合を見せる。
  「今期は失格2回でS級は絶望なので、開き直って走ります。誰か競ってくるならキッチリ勝負しますよ」


<6R>
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
   6レース選抜戦からは、F I を連覇中で絶好調の廣川泰昭。点数もグッと上がって記念の特選スタートも見えてきた。
  「2連続優勝が力なのかどうかは別として、自信にはなりました。でもまだ安定感が無いので、コンスタントに結果を出せるようにならないとダメですね。上で戦うには記念でも実績を残さないと無理だし、精一杯走りたい」
  廣川の強敵となる藤田竜矢(写真)は前走が大敗続きで体調が心配される。
  「前回の高知Sは追加だったんですが、不甲斐ない競走をしてしまって…。気持ちを切り替えて良い練習ができたと思います。体調は問題ないと思うので、持ち味を出し切りたい。久留米は国際競輪で走ってるのでバンクの感触は分かってます」


<7R>
 7レースは最近まくりをポンポンと決めて、徹底先行のイメージから変わりつつある栗田雅也
  「元々スプリンターなのでまくりは苦手じゃなかったんですけどね。無理しても駆ける戦法から勝てる走りを意識した結果、まくりが増えてるのかな」


<8R>
 8レースは田中誠と太田真一での2分戦となりそう。最近は自在戦の多い太田真一だけに、メンバーを見て考え込む。
  「選抜だし、藤田(竜矢)と同じかと期待してたんだけど(苦笑)。追加は2日前だし、前回の平Sから日もないので調整程度。稼ぎが少ないから頑張らなくちゃね(笑)」


<9R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
   9レースからはメインとなる特選がスタート。まずは前回の広島記念で、今年記念初優勝を決めた神山雄一郎(写真)から。
  「現役最多(93V)の記念優勝は知らなかったし、意識してなかったんですよ。終わってから聞いて、あ、『そうなんだ』って感じ(笑)。でも通過点だし、それほど感じるものはなかったですね。広島の後は軽く乗って疲れを取る程度。SS級にも滑り込んだし、来年に繋がるようなレースをしたいね」
  良い意味で現状キープは石丸寛之。前回の広島記念は地元地区だけに疲労が残ってないか心配されるが、元気な表情で競輪場入りした。
  「1週間あったし、追い込む練習もできて問題ないと思う。更なる上積みはないと思うけど、調子は問題ない。兵藤(一也)君のグランプリが決まった時点で追加は予測できてたしね」
  堅調維持の富永益生だが、こちらも競走続きによる疲労が心配される。
  「中2日だし、体の疲れを取るように調整してきたが、競走は精神的にも疲れるので、そのあたりがどうかな? 久留米は追い込みになってからは良いイメージですけどね」


<10R>
渡部哲男選手
渡部哲男選手
   10レースも調子一息の感が否めない武井大介。全日本選抜では『らしさ』が見られなかっただけに、今回は武井得意の自在戦を期待したいが…。
  「ふるさと松阪の後、体調を崩して、まだ本調子とは…。全日本の後も乗り込んだが、感触はあまり良くなかったから…」
  渡部哲男(写真)も全日本では動き一息。ここまでにどこまで立て直せたのか気になるところだ。
  「ほんとの状態は走ってみないとですね(苦笑)。全日本は体調も良くなかったけど、今はその心配はないです。ここは3年振りくらいなのであまりイメージはないかな」
  地元戦で気合入る加倉正義は控えめなコメントの裏に闘志を感じさせる。
  「ケガで体調狂ったけど、広島記念ではまずまず頑張れたと思う。でも井上(昌己)君始め、前が頑張ってくれたおかげ。今回は(地元の)久留米の選手が多いし、みんなで盛り上げていきたいね」


<11R>
三宅伸選手
三宅伸選手
   最終11レースは今年最後のレースで結果を残したい武田豊樹が登場。S級初見参の牛山貴広の師匠としても存在を示すレースをしたい。
  「全日本後の練習の手応えはかなり良いですよ。指定練習で乗った感触も軽かった。ギヤは全日本より少し軽くして臨みます。何とか良い結果で年を締めたいね」
  九州地区の開催だが、小野俊之はリラックスムードでゆっくりと現れた。
  「気持ちは来年に向かってるので、繋がるレースをしたいね。大きいところで失格(今年のダービー)に気を付ければ、まだまだやれそうですよ(笑)」
  三宅伸(写真)が自在戦を選択したために細切れ戦となった。
  「2週間空いたのでゆっくりやれたが、僕の場合は走りっぱなしでも影響ないから(笑)。和田(誠吾)さんに任されるなら、やはり切れ目からの組み立てになるね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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