『久留米競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:6月25日


 久留米競輪開設61周年記念「第17回中野カップレース」が今日から開幕した。朝から生憎の雨模様となったが、バンク上では熱戦が展開。メーンの特選は神山拓弥、菅原晃、坂本健太郎がそれぞれ制し、好スタートを決めた。明日も優秀競走「久留米つつじ賞」、そしてレインボーカップチャレンジファイナルをメーンに白熱した戦いが繰り広げられる。
 2日目も先着プレゼントとして1000名様に場内食事補助券をプレゼント。好評の中野浩一氏によるトークショーのほか、Cool M.Bによるスペシャルライブも予定されています。ぜひ、久留米競輪場へお越しください。


<1R>
山下渡選手
山下渡選手
   先制した中村雅仁の番手で山下渡(写真)がイン粘りを敢行。地元の柴田了にあっさり競り勝つと、直線鋭く抜け出した。
 「今日は番手か中団まくりを半々ぐらいで考えていました。地元の柴田さんには申し訳なかったけど、番手で勝負しました。木本(賢二)さんが来たときにどう対処するかと思っていたんですが、中村さんのかかりが良かった。最後は後ろも連れ込めるように早めに踏みました。ラインで決まったのが何よりです。練習の疲れが残っているのか、前回よりはちょっと重いですね」


<2R>
竹澤浩司選手
竹澤浩司選手
   カマした村上直久の番手に竹澤浩司(写真)がはまる展開。竹澤が絶好展開から余裕を持って追い込んだ。
 「村上君とのもがき合いは覚悟していたんですけどね。1車で来たのが分かったので、番手に入りました。レースは見えていたし、脚の感じは悪くないですね。今日は攻めた結果だと思います」


<3R>
 マイペースで逃げた宮本憲が強靭な粘り脚を発揮。地元記念で幸先の良いスタートを切った。
 「後ろ攻めになったので、押さえて駆けるだけでした。房州(輝也)君が粘ると思ったけど、引いてくれたし、すんなり自分のペースで駆けられましたね。風もそんなに気にならなかった。状態はまずまずですね」
 房州輝也が後方7番手から2着に強襲した。
 「突っ張れば良かったですね。引くにしても、もっと早く引いて巻き返せば良かったです。何とか2着に届いたけど、脚は一杯でした」


<4R>
藤田剣次選手
藤田剣次選手
   支部長の藤田剣次(写真)が地元記念で白星スタート。目標の稲吉悠大が不発のピンチを見事に切り抜けた。
 「中団で併走になってしまいましたからね。とりあえず5番(水上正二郎)だけ飛ばして1番(有馬雄二)がまくった時に対処できるようにしました。レースは見えていたし、最後も意外と伸びましたね。今回は仕上がっていると思います。あと3日間、頑張りますので応援よろしくお願いします」


<5R>
 先制した根田空史の後位で村上卓茂がイン粘り。競り負けた山内大作だが、5番手で立て直すと最後は意地で追い込んだ。
 「S級の点数がかかっていたので、ドキドキでした。村上君が根田君の内に差した時に遅れてしまいましたね。最後はもう意地だけです。結果的にワンツーだったし、1着が取れて良かったです」
 2着の根田空史は「緊張はしなかったです。中野(功史)さんの動きを見ながら踏んだんですが、バンクが重くて自分のペースにならなかった。4コーナーからの向かい風もきつかったです」とS級初戦を振り返った。


<6R>
 伏兵の井手健が後方から直線一気の追い込み勝ち。3連単で24万円台の高配当を演出した。
 「厳しい展開で何とか勝ち上がれる7着までという感じだったんですけどね。上手いことコースが空いてくれて予想以上に伸びました。いい追加になりました」
 早めに巻き返した小林大介は筒井裕哉に合わされながらも、しぶとくまくり上げて2着に入った。
 「前回の別府でいいレースができていたので、手応えをつかんでいました。大きな着を取る怖さもあるけど、今日は動けました。合わされて苦しかったんですが、我慢するしかなかったです。何とか凌げましたね」
 先行した筒井裕哉は6着で二次予選Bへ。
 「余裕はあったし、合わせ切ったと思ったんですけどね。小林さんが強かったです。常に小林さんが視界に入って焦って踏んでいた感じです。でも、もうちょっといい着に残らないとダメですね」


<7R>
 水谷好宏が打鐘過ぎの2センターで内を突いて先行。後方に置かれた萩原孝之だが、好回転でまくって快勝した。
 「水谷君が内から行くのは想定外でした。厳しい位置になってダメだと思ったけど、仕掛けたら思ったより車が進んでくれました。調子はいいみたいです」
 2着に続いた成清貴之は「萩原君が強かった。あれはどこまでいっても抜けないですね」と萩原の強さに脱帽。
 まくられた水谷好宏は4着。
 「外から行かないとダメですね。上手いこと内が空いたので、スーッと吸い込まれた感じ。スピードが思ったより上がらなかった」


<8R>
小川巧選手
小川巧選手
   才迫勇馬が服部克久のカマシにきっちり合わせて先行。そのまま力強く逃げ切り、ラインを上位独占に導いた。
 「先行しか考えていなかった。カマして来たのが分かったので、あとは合わせて踏むだけでした。風も気にならなかったし、いい感じで駆けられたと思います。疲れもなく、状態もいいですね」
 2着に流れ込んだ小川巧(写真)は才迫を称える。
 「初めてだから、どんな踏み方をするか分からなかった。増成(富夫)のようなタイプだね。じわじわと脚に来る感じだった。4コーナー手前で緩んだから抜けるかと思ったけど踏み直された」


<9R>
木村貴宏選手
木村貴宏選手
   9Rからは特選。大西祐が最終ホームで一気にカマして主導権を奪うが、好位を確保した神山拓弥が直線鋭く追い込み、人気に応えた。
 「前受けして誰も来ないから、そのまま先行しようと思ったけど、6番(大西)が勢い良く来ましたからね。出させて、あとは流れでいこうと。中村(一将)さんが行って、その外を行ければ良かったんですが、西郷(剛)さんが遅れて来ていてダメでした。最後は外にみんないるのが分かったし、中を踏むしかなかった。ラインで決まって良かったです」
 木村貴宏(写真)が神山を好追走して2着をキープした。
 「神山君が強かったし、落ち着いていましたね。あの展開で外からは抜けないでしょう。調子は悪くないと思います」
 まくった中村一将は4着で惜しくも優秀競走に進めなかった。
 「いい感じでいけたと思ったんですけどね。あとちょっとでした。調子は問題ないです」


<10R>
菅原晃選手
菅原晃選手
   小川勇介の先行を岩本俊介がまくる展開。菅原晃(写真)は小川マークから岩本後位に切り替え、鋭いキメ脚を発揮した。
 「小川が頑張ってくれたおかげ。脚を使っていなかった分、余裕はあったので、前を捕らえられると思いました。紫原(政文)さんまで連れ込めれば良かったんですけどね」
 中団まくりの岩本俊介は2着。
 「九州勢がどんな組み立てで来るのか分からなかった。先行したかったんですが、ちょっと(小川の)スピードが違いましたね。先行で勝ちたいけど難しいですね。脚を使っていた分、最後はタレました」
 後方からまくり追い込んだ岡田征陽が3着に食い込んだ。
 「落車があってびっくりしたけど、避けられたし、運がありますね。3着はでかい。前にいた酒井(耕介)さんが岩本君に付いていければ追っていったけど、離れていたのが分かったから間に合わないと思って仕掛けました」


<11R>
坂本健太郎選手
坂本健太郎選手
   地元勢の先頭を任された吉本卓仁がタイミング良く仕掛けて先行。坂本健太郎(写真)が番手絶好のチャンスをきっちりモノにした。
 「吉本が頑張ってくれました。今日は恵まれただけです。もうちょっと車間を空ければ良かったかな。でも、抜き損じはできませんからね。疲れは取れていたので、戦える状態だと思います」
 地元3番手の加倉正義が2着に流れ込み、2車単は一番人気で決着。
 「(坂本)健太郎が番手のレースをしっかりやってくれた。最後は自分のコースも空けてくれましたからね。俺は雨が降っていて、ちょっと集中力を欠きましたね。疲れは取れているけど、一瞬の切れが少し足りないかな」
 吉本卓仁は惜しくも4着となったが、表情は明るい。
 「いいペースで駆けられました。3着に残りたかったけど、自分の末がないだけですからね。自分の仕事はできたし、ファンの方にも褒めていただきました」


<2日目11R レインボーカップチャレンジファイナル>
山形一気選手
山形一気選手
   明日2日目の11レースはレインボーカップチャレンジファイナルが一発勝負で争われる。3着以内に入ればA級2班へ特別昇班できる。山形一気(写真)は初の番手回りで優勝を狙う。
 「同期の森(啓)君の後ろにいきます。番手戦は初めてですが、任せて付いていくだけです。展開によっては自力を出すかもしれませんね。練習もできたし、調子はいいと思います。久留米も相性がいい。優勝目指して頑張ります」
 ラインの先頭を務める森啓は積極的な組み立てを考えている。
 「97期の優勝だけは阻止したいですね。ここに向けて上手く調整しながら練習できたし、悪くないと思います。任されたので、あとは前で力を出し切るだけです」
 長島大介は前回の取手で完全優勝。今期競走得点はメンバーの中で最上位だ。
 「取手の前に那須に合宿に行きました。その成果も出てますね。調子もずっと変わらずいい状態。明日は杉本(正隆)さんの前で頑張ります。3着以内には入りたいですね」
 中井太祐は同期で近畿同士の稲毛健太とは連係せず、自力勝負を選択した。
 「人の後ろは回ったことがないし、仕事もできませんからね。いつも通り練習してきて状態はいいと思います。勝ちたいけど、小さなレースにはならないようにしたい。いけるところから思い切って仕掛けたいですね」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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