『久留米競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:6月27日


 久留米競輪開設61周年記念「第17回中野カップレース」は後半戦となる3日目に突入した。朝から雨が降ったり止んだりする不安定な天候の中、準決勝A、B、Cの計4個レースで最後の勝ち上がりを争った。期待された地元の久留米勢から決勝に進めたのは吉本卓仁だけ。坂本健太郎、加倉正義、紫原政文は脱落した。最終日はベストナインによる決勝戦が争われる。なお、8レースのレインボーカップファイナルは伊藤成紀が優勝を飾り、S級特進を果たした。
  最終日も先着プレゼントとして1000名様に場内食事補助券をプレゼント。中野浩一氏によるトークショーや32型液晶テレビ、折りたたみ自転車が当たる当たり車券大抽選会も行われます。ぜひ、久留米競輪場へお越しください。


<8R>
伊藤成紀選手
伊藤成紀選手
吉田健市選手
吉田健市選手
   一発勝負のレインボーカップファイナルを制したのは伊藤成紀(写真)だ。目標の篠塚光一が赤板から阿部大樹を突っ張って先行。ホームから巻き返してきた早坂秀悟の後位にスイッチすると、最終2センターから鋭くまくり追い込んだ。
  「前で頑張ってくれた篠塚さんと後ろを固めてくれた吉田さんのおかげです。今までで一番嬉しい優勝ですね。来期はA級の予定だったし、特進できて本当に良かったです。思ったよりは冷静に走れました。早坂君に切り替えてからは必死に踏んだだけです。S級でも精一杯頑張ります」
  柏木伸介は切り替え策から外をしぶとくまくり上げて2着に入った。
  「本当は早坂君に付いていかないといけなかった。降りてからも余裕がなくて、タイミングも取れなかった。レース内容は全然ダメでしたけど、特進できてホッとしました。ラインのみなさんに足を向けて寝れませんね」
  中近ラインの3番手を回った吉田健市(写真)は3着。初のS級切符を手にした。
  「かなり緊張したけど、いい意味で集中して走れたと思います。きついレースでしたが、何とか3着に入れました。初のS級ですが、攻める気持ちを持って頑張りたいです」
  阿部大樹は突っ張られて見せ場を作れず。
  「先行したかったけど、あそこで突っ張られてどうしようもなかった。もう少し頭を使ったレースをすれば良かったですね」


<9R>
小林大介選手
小林大介選手
   1着権利の準決勝Cは先行1車の小林大介(写真)が後位のもつれを尻目に楽々と逃げ切り、決勝一番乗りを決めた。
  「先行1車で後ろも競りだったし、すんなり駆けられましたからね。今日みたいなレースなら負ける気はしなかった。前回の別府の最終日に逃げ切れたのが大きかったです。そのレースがあったので、自信を持って先行できました。調子もだんだん良くなっていると思います」
  競り合いの後ろから成清貴之が直線外を伸びて2着に。
  「本当は自分で競る方がいいんですけどね。今日は大木に任せたけど、前で頑張ってくれました。競りの決着が付かず、煽りを食らうのが嫌で少し見過ぎましたね。もう少し早めに踏めば良かったです。でも(小林)大介もマイペースでしたからね。2着なら上出来です」


<10R>
井手健選手
井手健選手
   伏兵の井手健(写真)が目標不発の展開から直線で鮮やかな中割り強襲。初日同様、3連単で20万円台の高配当を演出した。
  「菅原君はいつもなら2コーナーで仕掛けていたと思うんですけどね。前もかかっていたし、ずっと車が流れなかった。脚が一杯で外だと付いていけないと思い、3コーナーからイチかバチかで内に行ったんですよ。それが結果的に良かったみたいです」
  小川巧も最終バック最後方の展開から2着に突っ込んだ。
  「9着を覚悟していた。重たかったし、もし筒井君がまくっていたら千切れていたかも。外を踏んだら届かないので、勝負をかけたけど上手くいったね」
  竹澤浩司は強力な同型を相手に果敢に主導権を握った。
  「いい感じで駆けられたし、力は出し切れました。まくられなかったので自信になります」


<11R>
神山拓弥選手
神山拓弥選手
濱口高彰選手
濱口高彰選手
   神山拓弥(写真)が打鐘で1回インを斬り、才迫勇馬を出させて上手く3番手をキープ。最後は早めに追い込み、無傷の3連勝で決勝に進出した。
  「才迫君も絶対に来るだろうから1回前に出て、行かせました。内を締めたり、3回ぐらいダッシュもしたので、かなり脚を使いましたね。風も重くて脚は一杯でした。誰かまくって来たら無理やり出るしかなかったけど、みんな脚を使ってましたね。最後の伸びも悪かったし、今回は3走とも追い込みなので調子は何とも言えない。でも、記念で3連勝は初めてだから嬉しい」
  西田雅志は番手絶好の展開を生かして2着。レース後は才迫を気遣う。
  「才迫が頑張ってくれました。神山君の動きはオーロラビジョンで見えていたし、仕掛けて来なかったら決まったと思ったんですけどね。才迫が乗れなかったのが悔しい。あとちょっとでしたけどね。練習では抜いたことがないし、本当に強いです」
  神山マークの濱口高彰(写真)は3着で久々の決勝進出を果たした。
  「神山君が上手なレースをしてくれました。あとはコースを見極めるだけでしたね。外を踏んで伸びたし、悪くないと思います」
  逃げて4着の才迫勇馬は力不足を認める。
  「いいタイミングで駆けられたし、残れなかったのは自分の力がないだけ。明日もしっかり頑張ります」


<12R>
吉本卓仁選手
吉本卓仁選手
   最終レースは打鐘過ぎの2センターで根田空史と酒井耕介が落車。後方で立て直した吉本卓仁(写真)がまくり追い込みでシリーズ初勝利を挙げた。
  「ちょうど仕掛けようと思った時に落車があって、行けなくなってしまった。あとは落ち着いてという感じでした。後ろの先輩が乗れなかったので、素直には喜べないですね。その分も決勝で頑張りたい」
  三宅達也は落車を避けて3番手の位置を確保。直線で追い込んで2着に入った。
  「危なかったけど、何とか避けられました。3番手に入れたけど脚は一杯でした。調子はあまり良くないみたい」
  山内卓也は落車の時に三宅との連結が外れたが、立て直して3着に食い込んだ。
  「完全にこけたと思いました。落車の時に(三宅)達也はすごい内に行っていたし、付いて行けなかった。バックを踏むのが嫌だったので、内を踏んでいったけど上手く空いてくれましたね」
  坂本健太郎は勝負どころで内をすくわれた。
  「後ろが(加倉)正義さんなので、ちょっと安心してましたね。他県の選手なら空けていなかったと思うけど…。しょうがないです。明日は今日みたいなミスがないように、しっかり頑張ります」

↑ページTOPへ

 
情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved