『東日本大震災被災地支援競輪 久留米競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:2月21日
 本日、「東日本大震災被災地支援 久留米開設62周年記念 第18回中野カップレース」の最終日が開催されました。4日間の激闘に終止符を打ったのは武田豊樹選手。主導権を奪い、自ら浅井選手の捲りを牽制しての押し切り勝ち。ダービーに向けて最高の弾みが付いたことでしょう。
決勝戦 レース経過
 周回中は誘導以下、浅井康太─小倉竜二、武田豊樹─長塚智広─神山雄一郎、山田英明─小川勇介、岩本俊介─稲村成浩の並びとなる。赤板で山田が浅井を抑えると武田が九州両者を追走し、その外に岩本が車を持ち出す。そのまま岩本が打鐘で先行態勢に入ろうとすると、武田が1度は3番手に入る。しかし、岩本が外を警戒していたところを武田が内を突いて主導権を奪取。これにより岩本が武田の番手にはまりかけるが、最終ホームで長塚が追い上げ番手を取り返す。これで岩本は後退する中、ホーム過ぎから早めの仕掛けを見せていた浅井の捲りが前団まで迫ると、3コーナーで武田自らこれを牽制。これで浅井が失速し、強靭な末脚を見せた武田がそのまま押し切って優勝。2着には3コーナーから強烈な捲り追い込みを見せた小川が入線。武田マークの長塚が3着という結果に。


武田豊樹選手
武田豊樹選手
 東王座戦に続き、グレードレース連覇を飾った武田豊樹
「今日は先行でどこまで粘れるかという気持ちでレースに臨んでいたので、捲りに構えようという気持ちは最初からなかったですね。その中で岩本君が外ばっかり警戒して内が空いていたから、その隙を上手く突けたかなと思います。その後、長塚がホームで僕の番手まで追い上げてきていたのは分かったので、これでは番手の仕事は厳しいだろうなと思っていたところに浅井の捲りが来たので、これは自分で仕事をするしかないなという感じでした。今回の記念にはフレームやシューズを変えて臨んでいたんですけど、それらは東王座戦で優勝したり結果を残してきた道具なので、それを変えるということは、当然勇気がいることだし、自分の中では試練の開催という風に位置づけしていて。ここで結果を残せなかったら、ダービーでは使えないという気持ちでいたので、この道具で勝てたことで、次からはレースに集中できるかなとい思います。ここに来る前にはけっこうハードな練習をやってきたんですけど、やっておきたい練習がまだあるので、それをやってダービーに備えたいと思います。今日からの5日間もムダにしない様にしていきたいですね」

 2着の小川勇介は唯一の地元選手として意地を見せるもレース後は悔しげな表情。
「悔しいっすね。これが500バンクだったら良かったんですけど(笑)。でも、このメンバーの中で2着まで食い込めたわけだし、スピード的な部分でもいい感触は掴めたかなと思います。ダービーに向けてという意味でもいい弾みにはなったかなと思いますし。でも、やっぱり悔しいな…」

 武田マークで3着入線となった長塚智広は、「武田さんが1人で全部やって優勝してしまいましたね」と一言。

 浅井の捲りに乗って追い込んだ小倉竜二は4着。
「武田さんが浅井を持っていった時に内へ行ったけど、もっと内へ行かないといけなかったね。それにしても、小川のスピードが違いすぎたよね。ものすごいスピードだったからね(笑)。あれはどうにもならんね」

 5着は武田ライン3番手を固めていた神山雄一郎
「今日はもう武田が強かったとしか言えないですよね。僕としてはあの位置(3番手)だったし、そこまで出来ることもなかったから。まあ、上出来だったんじゃないですかね。こういう大きなレースで決勝に乗れて、いいメンバーと一緒に走れたことで、ダービーに向けていい弾みにもなりましたし」

 捲り不発となってしまった山田英明は6着に終わる。
「僕の中では、4日間の中で1番いいデキだったし、行けそうな雰囲気はあったんですけどね。レース中も余裕はありましたし。でも、結果的に捲れなかったということはまだまだということですから。もっと、しっかり練習して脚をつけていける様に頑張っていきたいと思います」

 岩本と共倒れの7着となってしまった稲村成浩
「今日は車番的にちょっと苦しかったかな。せめて、中団くらい取れればもっと違う展開になったかもしれないんだけどね。その中でも岩本はよく頑張ってくれたと思いますし、任せた結果なので仕方ないですね」

 渾身の捲りを武田に牽制された浅井康太は8着に沈む。
「やっぱり、武田さんの牽制が…。まあ、こればっかりは仕方ないですね。また、しっかり練習して結果を残せる様に頑張りたいと思います」

 武田との主導権争いに敗れ9着となってしまった岩本俊介は唇をかみ締める。
「先行できなかったので、稲村さんには本当に迷惑をかけてしまいましたね。せっかく付いてくれていたんですけど。前を切るまでは良かったんですけど、その後がダメでしたね」


ゴール
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