『武雄競輪開設69周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:4月5日

 武雄競輪場で開催されている開設69周年記念「大楠賞争奪戦(GIII)」は、4月5日に2日目が行われた。A、Bに分かれて熱戦が繰り広げられた二次予選では、山田英明、荒井崇博が地元ワンツーで人気に応えて2日目を締めくくった。シリーズも正念場、3日目には、ファイナルのキップをかけて準決の3個レースで迫力のバトルが展開される。
 本場では開催中の毎日、先着500人に「佐賀海苔」をプレゼント、井上茂徳氏、佐々木昭彦氏らによる予想ステージ、佐世保バーガーなどの「安くて美味しいB級グルメ」、競輪選手ふれあいコーナー&グッズ販売などが行われます。また、6日の3日目には先着500人に「ロールバッグ」をプレゼント。「薩摩焼酎」、「オリジナルクオカード」が抽選で当たるラッキーカードを500人に配布。「スター☆トゥインクルプリキュア」のキャラクターショー、映画「ガチ星」のプレミアムトークショー(主演の安部賢一&佐々木昭彦)なども予定されてます。武雄競輪場では様々なファンサービスとイベントで、お客様をお待ちしています。ぜひ、本場へ足をお運びください。

<6R>

紺野哲也選手
紺野哲也選手
 才迫開に併せ込んだ早坂秀悟が、外併走から赤板の2コーナーで踏んで主導権を握る。才迫に反撃の隙を与えないペースで早坂が駆ける。中団からまくった中村一将を阻んだ紺野哲也(写真)が、早坂の番手から追い込んだ。
 「自分は大恵まれですよ、(早坂は)残るかなって思ったんですけどね。前受けしてのカマシじゃなくて良かった。押さえて先行してくれたんで。(最終)バック線くらいでも(早坂)秀悟が踏み上がっているし、自分は仕事をしたっていう感じじゃない」
 後方に置かれた才迫開は、最終3コーナー過ぎからのまくり追い込み。外を強襲して2着に届いた。
 「早坂さんはダッシュがあるんで、いつでも合わせられそうな感じがあって怖かった。勝手にビビってました。なんとかですけど、(自転車は)流れていると思います」


<7R>

松坂洋平選手
松坂洋平選手
 松坂洋平(写真)を叩いて藤井栄二が主導権。中近3車が出切って4番手以降がもつれると、峰重祐之介が内を進出する。前々に攻めて中団をキープした松坂は、最終2センターからの追い込みで突き抜けた。
 「藤井君が早めに来たら、緩んだ(最終)ホーム辺りで仕掛ける作戦だった。自転車はしっくりきているけど、セッティングがまだ少しですね。でも、自転車は出ている。ゴチャついて引けず外も踏めなかったけど、レースは見れていたかな」
 逃げる藤井を利した澤田義和だったが、ゴール前のハンドル投げで松坂に屈した。
 「後ろがごちゃごちゃしてたし、ずっと気配がなかったのに急に気配を感じた。それで慌てて踏んだけど遅かった。調子は変わらずですね。ただ、あの展開なら1着を取りたかった」


<8R>

原真司選手
原真司選手
 瀬戸栄作が主導権を握るが、8番手の巴直也が打鐘の3コーナーから反撃に出る。瀬戸も突っ張り、巴と踏み合い。流れが向いた岸澤賢太がまくりで前団をとらえると、原真司(写真)が交わして1着。
 「展開も良かったけど、岸澤君が強かったですね。自分はセッティングを変えて初日から良かった。前回と前々回は、前に離れてしまった。でも、出足よりもあとに伸びる仕様にして良くなりました」
 好展開をモノにした岸澤賢太が、2着で準決進出を遂げた。
 「前が踏み合ってくれたので展開が向きました。(まくりの)出はそこまで良くなかったけど、(最終)2センターを乗り越えれば、4コーナーはなんとかなると」


<9R>

松浦悠士選手
松浦悠士選手
 内藤宣彦が当日欠場で8車立て。早めに上昇を始めて誘導後位に入った野原雅也は、別線を警戒しながら打鐘手前で誘導を交わして先行態勢を取る。山崎賢人が巻き返して野原も全開で踏むが、山崎がスピードの違いで主導権を奪う。野原は番手に飛び付いて隊列が短くなったところを、松浦悠士(写真)が満を持して踏み込む。逃げる山崎を楽にとらえた松浦が、3着以下をちぎって余裕のゴール。
 「山崎君をまくれているんで状態はいいですね。ただ、(山崎を野原が)カマさせないようにもう1個スピードを上げると思ってた。あとは遅れてきた吉本(卓仁)さんをどうするかでした。あそこはさばいておかないとダメですよね」
 「いまのデキだったら付いていけただけでもね。そこまで(ゴール勝負で松浦を差す)いかないとね」とは、2着に流れ込んだ池田良
 野原の飛び付きを凌いだ山田庸平が、山崎マークを死守。広島コンビには行かれたものの、ゴール前で山崎を交わして3着に入った。
 「自分じゃ絶対に行けないし、(山崎は)強いですね。まずは付いていくことだし、誰かが来たら守り切らないとって思ってました。状態はいつも通りであんまり変わらない」


<10R>

三谷竜生選手
三谷竜生選手
 前受けの三谷竜生(写真)は赤板で一度田中晴基を突っ張ってから、田中ラインを受けて中団をキープ。7番手の小川真太郎をけん制しながら、田中を駆けさせた三谷が、貫録のまくりで復帰後初勝利を挙げた。
 「あのタイミングであの押さえ方で(田中を)出させると、自分たちが7、8、9番手すんなりになる。だから、1回突っ張って様子を見てと思ってました。初日はタイミングを失敗したけど。2日目はタイミングも取れたし、まくりも進んだ」
 中村浩士に当たられた中野彰人は、三谷に2車身離された2着。
 「アップの段階から気持ちが入りすぎていたのかな。あそこまで突っ張るとは思っていなかった。もう少しきれいに追走したかった。中村さんと目が合って構えてしまって少し遅れた」


<11R>

平原康多選手
平原康多選手
 赤板で出た谷口遼平が先行態勢を取って、一度は3番手で粘った平原康多(写真)が抜かりなく中団をキープ。4番手でタイミングを取った平原は、最終2コーナーからのまくりで浅井康太の横を通過。二次予選AでのS班対決を制した。
 「赤板あたりの動きはそうでもなかったけど、谷口君がなかなか駆けなかった。でも、(最終)2コーナーから力勝負ができたし、浅井にも踏み勝てた。(前回から)いろいろと戻して、キレが戻ってきましたね。初日はダメでしたけど、見せる時に見せることも必要だから。初日があったから2日目につながったと思う」
 浅井康太は、最終2センターで芦澤大輔を弾いて追い込んだ。
 「(平原には行かれたが)後ろはなんとかできた。デキはボチボチって感じで、そこまで良くないですね。でも、最後は平原さんの後輪には迫れたので」


<12R>

山田英明選手
山田英明選手
 地元ラインの先頭を務めた金ヶ江勇気は、青板のバックから早めに上昇を始めて先頭に立つ。地元3車に前田拓也まで出切って、切り替えた志智俊夫と天田裕輝が5番手で併走。そのまま打鐘を通過して、金ヶ江は2センターからペースを上げる。番手で車間を空けた山田英明(写真)は、小川祐司のまくりに合わせて最終3コーナー過ぎから番手発進で人気に応えた。
 「(金ヶ江とは)初めての連係で僕の方が緊張した。一緒にも練習をしているし、金ヶ江の気持ちも伝わってきた。意外と冷静に立ち回れたけど、今度はワンツーを決められれば。残せるチャンスがあるんなら、残してあげたいですよね」
 荒井崇博が、危なげなく流れ込んで地元ワンツー。
 「俺は任せてたんでね。でも、ヒデ(山田)はもうワンタイミング早く行っても良かったと思う。(志智)俊夫さんも後ろに追い上げてくれたし、あそこで止まってくれたんで」
 単騎の小川祐司は、最後方から最終バック手前で仕掛ける。山田の番手まくりで前をのみ込めずも、見せ場をつくって3着に入った。
 「道中も(金ヶ江が)踏んでるのか、やめてるのかわからなかった。カマそうとも思ったんですけど、(前回の)向日町(の決勝)でカマして(別線に)使われたんで…。あとは前田さん、志智さんの位置だけは確認していた。(まくりは)たまたまですね」