『開設58周年記念武雄競輪(GIII)レポート』 初日編
配信日:4月26日
武雄競輪場開設58周年記念「大楠賞争奪戦」は今日からスタート。青空の広がる絶好のコンディションの下、1レースから熱戦が展開された。メーンの特選は石丸寛之、大塚健一郎、山田裕仁の3人が白星発進。特選の上位3名が明日の優秀競走「飛龍賞」に進出した。11レースに出走した地元の荒井崇博は4着に敗れ、二次予選Aから仕切り直すことになった。
明日(27日)も場内では井上昌己選手によるトークショー・サイン会や飛龍賞の1着当てクイズなど、多彩なイベントが予定されています。ぜひ、本場に足をお運びください。
<1R>
櫻井紀幸選手
オープニングレースは伏兵の
櫻井紀幸(写真)
が最終バック九番手の展開から直線一気。今年初勝利を飾った。
「ホームでは厳しいと思ったけど、最後まで諦めずに走って良かった。内がゴチャゴチャしていたので、もしかしたらチャンスがあると思ったが、まさか1着が取れるとはね。本当に嬉しいです」
2着に逃げ粘った
伊原克彦
も好気合。
「向かい風の影響もあって前半はかかりが悪かったんですが、バックは追い風で流れてくれました。カマシを警戒していたけど、自分のペースで駆けられたし、勝ち上がれて良かったです」
<3R>
3レースは稲川翔のカマシに乗った
大矢勇一
がゴール前できっちり追い込み、一番人気に応えた。
「稲川は点数がかかっているみたいだし、自分のタイミングで仕掛けていい、と言っていました。いいところで仕掛けてくれたし、ちょっと抜き過ぎましたね。でも、ワンツーが決まって良かった」
2着の
稲川翔
は「入れ替わりが遅く、ちょっと中途半端な仕掛けになってしまいました。もう少し早く行ければ良かったんですけどね。最後は踏み直せなかったけど、2着に残れて良かった」とレースを振り返る。
<4R>
五日市誠選手
4レースは倉野隆太郎が先行。中団の内に詰まった
五日市誠(写真)
だが、1車ずつ内から上昇し、最終的に番手の北幸博をどかして抜け出した。
「中団から自力でまくって行きたかったけど、詰まってしまいましたからね。もう内しかないと思って狙っていました。上手く空いてくれたし、車がスーッと出てくれました。これで師匠(小橋明紀)とワンツーが決まれば良かったんですが…。記念はいつも成績が良くないので、このチャンスを生かして明日も頑張ります」
逃げた
倉野隆太郎
もしぶとく2着に粘り込んだ。
「このメンバーならバックを取るのは自分しかいないと思ってました。いつも通り先行して脚の感触を確かめるつもりでした。僕も蛇行しながら踏んで後ろを酔わせようと思っていたんですが、内から五日市に来られてしまったみたいですね。でも、脚の感触は悪くないし、今回は徹底先行タイプが多いので、負けないように明日からも頑張りたい」
<6R>
三槻智清選手
6レースは地元の
三槻智清(写真)
が番手絶好の展開をモノにした。先行してくれた同期の中村美千隆に感謝する。
「中村のおかげです。あれだけ行ってくれたので、ちょっと早めに踏ませてもらいました。久しぶりの地元だから何かフワフワした感じでした。身体的には少し重いけど、1着が取れて気分的には楽になりました」
後方からまくった
岡村潤
が3着に入った。
「ホームで休まずにそのまま仕掛けた方が良かったかな。三ツ石(康洋)さんとは同期なので、併走したくなかったんですが、前が踏んでしまって…。でも、3着なら良しとしないと」
先行した
中村美千隆
は4着。
「三槻にはフレームを借りてるしね。とりあえず行くだけ行かないと。岡村君がカマして来ると思ったので、流すところがなかった。踏めているけど、今日はきつかった」
<7R>
7レースは打鐘で人気の市田佳寿浩ら3人が落車するアクシデント。大西祐のまくりに乗った地元の
原司
が波乱のレースを制した。
「転ばなかったのが一番です。大西君を入れてあげれば、仕掛けてくれますからね。今日はタマタマだけど、とりあえず勝ち上がれて良かったです」
四番手からまくった
大西祐
は3着。
「ガシャンという音がして後ろを見たら市田さんがいなくて…。原さんに追い上げられて終わると思ったんですが、入れてもらえて助かりました」
<8R>
8レースは
佐藤朋也
が三番手キープからまくって快勝した。
「遅めに押さえて坂本君が来たら突っ張ろうと思っていましたが、湊(聖二)さんに突っ張られるのは予想していなかった。でも、脚を使わずに三番手に入れたし、仕掛けた時も追い風だったから車が伸びてくれました。ここは相性がいいみたいです」
<9R>
石丸寛之選手
9レースからは特選。出入りの激しいレース展開となったが、
石丸寛之(写真)
が豪快にまくって完勝した。
「いい感じで前が踏み合ってくれたし、予想通りの展開になってくれました。ホームが重くて前までかなり遠かったので、届かないかと思いましたが、3コーナーぐらいから一気に加速しました。前回の優勝で流れが変わったと思うし、これから点数をまた上げていきたいですね」
まくり不発に終わった
渡邉一成
は「スプリントとか一気に踏み込む競技をやっていたので、競輪の流れに上手く身体が反応しなかったです。今日は2車だし、展開上、仕方ないですね。負けっぱなしはつまらないし、明日は積極的なレースで何とかしたい」と前を向いた。
藤田竜矢、渡邉一成を相手に先行した
松崎貴久
は4着。優秀競走に惜しくも進めなかった。
「一成が予想外の動きで1本棒になってしまったし、後ろに付いてくれた濱口(高彰)さんに悪いので、思い切って仕掛けました。あと、もう少しでしたね」
<10R>
大塚健一郎選手
10レースは北津留翼のまくりに乗った
大塚健一郎(写真)
が直線鋭く伸び切った。
「今回はデビュー前から弟子のように可愛がっている小岩(大介)と一緒の配分なので、いつも以上に気合が入っていました。ヘタなレースは見せられませんからね。北津留は4回転だから徐々に伸びて行くし、ギリギリまで待ったけど、(松坂)英司さんの牽制が上手かったですね。自分の伸びは悪くなかったと思います。北津留が頑張ってくれたおかげですね」
先制した飯野ラインの三番手から突っ込んだ
坂本英一
が2着に食い込んだ。
「僕だけ脚をあまり使っていなかったからね。内を締めてギリギリまで待ってから踏んだけど、いいところだけ持って行ってしまい、前の2人には申し訳ない」
北津留翼
はサバサバした表情で振り返る。
「組み立てが悪かったですね。仕掛けどころを失敗したけど、調子は悪くないと思います」
<11R>
太田真一選手
最終11レースは矢口啓一郎の逃げを
山田裕仁
が好回転でまくって圧勝した。
「いい展開になってくれました。流れが向いたのが一番だけど、脚の感じも引き続きいいですね」
逃げた矢口啓一郎は山田マークの坂上樹大を押し上げ失格。矢口後位から
太田真一(写真)
が2着に入った。
「矢口のダッシュが強烈で、踏み出しで離れてしまった。後ろに(中村)淳さんが付いていたし、意地で追い付いたけど、仕事する余裕がなかった。矢口に悪いことをしてしまいました」
人気の
荒井崇博
は矢口に叩かれ、4着が精一杯だった。
「4連勝しないといけない雰囲気だったから少し楽になった」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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