『開設58周年記念武雄競輪(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:4月27日



 武雄競輪場開設58周年記念「大楠賞争奪戦」は大会2日目を迎えた。晴天の下、優秀競走の「飛龍賞」をメーンに、二次予選A、Bの計6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。「飛龍賞」を制したのは大塚健一郎。先制した濱田浩司ラインの三番手から追い込み、連勝を飾った。明日はファイナルへの最終関門となる準決勝が行われる。
 明日も場内では様々なファンサービス、イベントが予定されています。ぜひ、この機会に武雄競輪場に足をお運びください。




<5R>
伊原克彦選手
伊原克彦選手
   まずは二次予選Bから。5レースは単騎の伊原克彦(写真)が五番手から鮮やかにまくって快勝した。
 「単騎の競走は初めて。昨日、市田(佳寿浩)さんの帰り際に展開面でのアドバイスをもらったので、上手く走れました。後ろがいなくて気楽だったし、自分のタイミングで仕掛けました。まくれたので、自信になります。明日は先行で頑張ります」
 2着に入った小岩大介は納得の表情を浮かべる。
 「展開に恵まれました。先手は倉野(隆太郎)だろうし、そのラインに付いて、田島(高志)さんがブロックしたところを内に斬り込むという作戦通りのレースができました」
 果敢に逃げた倉野隆太郎も3着に粘り、準決勝Cに進出。
 「昨日よりも軽くて駆けやすかったんですが、ちょっとスピードが違いましたね。でも、1人だけで助かりました。行かれた後にもう1回踏み直せました」


<6R>
 6レースは三ツ石康洋が七番手から豪快にまくり切った。
 「ちょっと焦ったね。1センター辺りから少し早めに巻き返しました。前もかかっていたので、きつかったけど、何とか届いて良かった」
 最終バック九番手から3着に突っ込んだ筒井敦史の伸びも光った。
 「あの位置から3着に入れたので、自信になります。最近は練習の感じも良かったので、手応えはつかめていました。今回から使っている新車もいいですね。記念はやっぱり相性がいい。いつも勝ち上がれている気がします」


<7R>
園田匠選手
園田匠選手
   7レースは人気の福岡コンビでワンツー決着。中団まくりの坂本亮馬を園田匠(写真)が鋭く差し切った。
 「前が頑張ってくれたおかげです。自分は何もしていません。でも、ケガの影響で身体のバランスを崩していた頃と違い、今は調子がいいですね」
 2着の坂本亮馬も笑顔が絶えない。
 「中途半端な仕掛けだと、三和(英樹)さんに番手まくりされてしまうので、そこだけ警戒していました。出脚も良かったし、今回は初日からいい感じで踏めています」
 三和英樹は「気付いた時にはもう自分の横まで来ていた。S級はやっぱり違う」と諦め顔。


<8R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
   8レースからは二次予選A。飯野祐太の逃げを番手の阿部康雄がきっちり捕らえた。
 「飯野君が頑張ってくれました。今日は展開1本ですね。自分はあんまり良くないし、踏んだ感じも重かった。調子が良くないのかもしれません」
 飯野祐太(写真)はライン2車で積極的に先行。同型の反撃を封じて2着に粘った。
 「初日よりもかかりが良くなくて最後もタレてしまいました。阿部さんに残してもらった感じです」
 絶好の三番手を確保した中村一将だが、まくり不発に終わった。
 「三番手に入り、まくり追い込みを考えていたけど、後ろから来ていたので、無理やり仕掛けました。脚の状態は悪くないけど、今回は少しタイミングがずれていますね」


<9R>
北津留翼選手
北津留翼選手
   9レースは北津留翼(写真)が後続を千切って圧勝。4回転のギヤの破壊力を見せつけた。
 「突っ張って先行する作戦でしたが、結果的にまくりになってしまいました。4回転だとスピードが落ちにくいですね。感じ的にはいいんですが、もうワンテンポ早く仕掛けたかった。疲れは問題ないし、後は先行してどれくらい粘れるかでしょう」
 単騎の坂上樹大は先制した藤田竜矢ラインの四番手から先まくりを打って2着。
 「車が全然進まなかった。前回から新車を使っているけど、ちょっと重く感じますね。疲れもあるのかもしれません」
 地元の原司が3着に入り、満足そうにレースを振り返る。
 「厳しい展開だったけど、6人ぐらい前を抜きましたね。コースが上手く空いてくれたし、昨日よりも今日の方が感じが良かった」


<10R>
藤野光吉選手
藤野光吉選手
   10レースは地元の荒井崇博が三番手からまくり、ファンの圧倒的な支持に応えた。
 「3・60のギヤにしておいて良かった。ホームで1回脚を使ったけど、まだ仕掛ける脚が残っていた」
 藤野光吉(写真)は完璧マークで2着に流れ込み、安堵の表情を見せる。
 「今日は緊張しました。荒井が頑張ってくれた。最後は交わせると思いましたが、踏み直されましたね。人気に応えられてホッとした」


<11R>
山田裕仁選手
山田裕仁選手
   最終11レースの「飛龍賞」は濱田浩司が先行。ライン三番手の大塚健一郎が最終2センターで内を突き、直線鋭く抜け出した。
 「石丸さんも後ろを引き付けていたので、外を回ったら勝負にならないと思った。すごく申し訳なかったんですが、地元の九州地区の開催ということで内を踏ませてもらいました」
 まくって2着に入った山田裕仁(写真)もデキの良さは際立っている。
 「相手の動きは大体分かるし、やりやすいメンバーだった。でも、太田(真一)があのタイミングで下げたのは意外だった。仕掛けが少し遅くなったけど、体調は問題ない」
 先行した濱田浩司も格上選手を相手に4着と健闘した。
 「4倍のギヤなら全然平気だけど、今日の4・17のギヤはかなり身体に応えますね。外でフタをしたり、駆けるまでに脚を使ったし、最後は一杯でした。準決勝はさすがにメンバーがいいけど、何とか決勝に乗れるように頑張ります」
 石丸寛之は番手絶好の展開を生かせなかった。
 「内から来られるのは予想していなかったし、びっくりした。あれでは踏めない」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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