『開設58周年記念武雄競輪(GIII)レポート』 3日目編
配信日:4月28日
武雄競輪場開設58周年記念「大楠賞争奪戦」は今日が大会3日目。準決勝4個レースをメーンに熱戦が展開された。荒井崇博を筆頭に、北津留翼、大塚健一郎ら九州勢が6名もファイナルに進出。明日の決勝戦は荒井が悲願の地元記念初Vを達成できるかが焦点になる。
最終日も日本競輪選手会佐賀支部によるチャリティーオークションや豪華商品が当たる優勝者当てクイズなど、各種イベント、ファンサービスが盛りだくさん。ぜひ、武雄競輪場へお越しください。
<8R>
新井秀明選手
8レースは1着権利の準決勝C。和田健太郎マークの
新井秀明(写真)
が鋭脚を発揮し、決勝一番乗りを果たした。
「記念の決勝は初めて。本当に嬉しいです。和田君が前々に踏んでくれたおかげ。気持ちが凄く伝わってきました。今回はツキがありますね。昨日まで重く感じていたけど、セッティングをいじったら軽くなりました。7月に待望の第一子が生まれるので、もっと頑張りたいですね」
後続のもつれを尻目に
倉野隆太郎
が2着に逃げ粘った。
「打鐘で突っ張られそうになり、予想以上に脚を使いました。後ろの競りはやっぱり気になりますね。でも、三平さんが追い上げて来た気配がした時に仕掛けました。先行できたし、2着は仕方ないですね。明日も力を出し切る競走をします」
倉野の番手を死守した
外山三平
は僅差の3着。
「昨日のコメントの段階では競りじゃなかったけど、顔見せで(西村正彦が)自分のところに来たので、気持ちを切り替えて番手を死守することを一番に考えました。倉野君が後ろに目が付いているかのように、いいタイミングで仕掛けてくれました。慣れない競走で脚は一杯でしたが、番手を死守できて良かったです」
<9R>
佐藤朋也選手
9レースの準決勝Bは小岩大介が果敢に先行。
坂本亮馬
が最終バック手前から番手まくりを放ち、2度目の記念優出を決めた。
「今日は前の頑張りに尽きます。かかっていたし、あとは菅田(壱道)君のまくりを警戒して仕掛けましたが、(佐々木)昭彦さんがからまれる形になってしまい、申し訳なかったです。本当は先行したいんですが、今回はまくり、まくりの勝ち上がり。でも、脚の感じはいいですね」
菅田壱道のまくりに乗った
佐藤朋也(写真)
が2着に強襲した。
「壱道はけっこう勢いが良くて出切ってしまうと思ったんですが、やっぱり番手まくりだと厳しいですね。でも、あそこまで連れて行ってもらえたので、何とかなりました。昨日、今日と前に頑張ってもらって、自分だけ申し訳ないです。2日間、自力を出していないので、調子は何とも言えません」
地元の
佐々木昭彦
は3着で惜しくも決勝進出を逃した。
「脚が一杯でした。前が頑張ってくれたのに、自分の力不足です」
<10R>
大塚健一郎選手
坂上樹大選手
10レースの準決勝Aは園田匠が先行する意外な展開に。番手の
大塚健一郎(写真)
はまくって来た山田裕仁を3コーナーでブロックすると、直線鋭く追い込み、3連勝を飾った。
「匠の気持ちを無駄にしたくなかったし、1着が取れて良かったです。ラインあっての自分だと思っています。今回は展開がいいのが一番。でも、暖かくなって、膝の状態もいい。違和感なく踏めています」
2着には地元の意地で
藤野光吉
が入った。
「地元記念の準決勝でチャンス待ちのレースはしたくなかったし、今日は飯野(祐太)君の番手で競りました。その方が力も出ますからね。余裕はあったし、地元の気合で何とか乗れました。記念の決勝は3年前の松戸以来。本当に嬉しい」
3着に突っ込んだ
坂上樹大(写真)
の伸びも上々。
「何回もバックを踏んできつかった。たまたまコースが空いてくれたし、山田(裕仁)さんとか前のおかげです。今回は本当に重く感じる。力がなくて運がある感じ」
飯野祐太
は4着で決勝進出を逃した。
「セッティングをいじって感じは良かったけど、態勢を整えた時に外から山田さんに行かれてしまい、何もできなかったです」
先行して大塚の勝利に貢献した
園田匠
は「後ろが同門ですからね。僕も行ってもらうことがあるし、バックを取らないと格好が付かないでしょう。結果的に九州2人で決まって良かったです」
<11R>
荒井崇博選手
原司選手
最終11レースは人気の九州勢で上位独占。北津留翼との連係を一旦外した
荒井崇博(写真)
だが、自力で仕掛けて追い付くと、ゴール寸前できっちり交わした。
「北野(武史)さんが自分のところに降りて来たので、引いて北津留がまくった時に追いかけた方が堅いと思った。北津留の出脚が良くて、ちょっと焦ったけど、一気に詰まってバックを入れた。最後は踏み直されて危なかった。北津留の4回転にも3・60のギヤで対応できている。落車が続いていたけど、今回はその中でも仕上がっている。明日は狙って獲りにいく」
2着の
北津留翼
も満面の笑み。
「引いた時に北野さんが微妙なタイミングで来たのでどうするか迷いました。三番手取って、すかさず出て行きました。3コーナーで後ろを見たら荒井さんが凄いスピードで迫ってきたので、少しびっくりしました。後ろが地元2人でプレッシャーがあったけど、何とか3人で決まって良かったです。だんだん軽くなってきたし、だいぶレース勘が戻ってきたと思います」
原司(写真)
もしぶとく3着に流れ込み、地元記念初優出を果たした。
「荒井はレース前、凄く緊張していたけど強かった。今回は直前の練習で若手に千切れてばかりで、実はそんなに調子が良くなかった。でも、余計なことを考えずに走れたのが逆に良かったみたい」
一方、見せ場なく終わった
濱田浩司
は「出切られてバックを踏んだし、レースの流れに上手く乗れなかった。また、石丸(寛之)さんに迷惑をかけてしまいました」と肩を落とす。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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