『開設59周年記念武雄競輪(GIII)レポート』 3日目編
配信日:12月21日
武雄競輪開設59周年記念「大楠賞争奪戦」はいよいよ3日目。今日は準決勝A、B、C合わせて4個レースで決勝進出を争った。決勝進出が期待された荒井崇博ら九州勢はまさかの優出者ゼロに終わる。それでも佐藤友和、小倉竜二ら実力者がきっちり勝ち上がり、明日の決勝でシリーズの頂点を狙う。
明日(22日)はスピーチーズによる早朝ウェルカムやステージショー、そして先着入場1000名様には液晶テレビや武雄温泉ペア宿泊券などが当たる大楠賞優勝者当てクイズの投票券が配布されます。内林久徳氏による予想会や予想車券プレゼント、地元選手会によるトークショーも引き続き開催。明日もぜひ武雄競輪場へご来場ください。
<8R>
南修二選手
「飛龍賞」の落車も何のその。
南修二(写真)
がきっちり人気に応えて、準決勝Cを突破した。
「とりあえず中団から行ってみようって感じだったんですけどね。着のわりにはデキがいいって感じはしないけど、展開だけですね。こんなに寒いなかでの競走も今年初めてですから。記念の準決勝で人気になることも少ないし、それに応えられてよかった」
2着には南の仕掛けを3番手で追った
吉村和之
が食い込んだ。
「南のほうが位置取りはきっちりしてるし、中近ですから。中団から必ずまくりに行くと思ってたけど、チャンスがあるようでなかったですね。南がモコモコまくるようならチャンスだったけど、順当に決まりましたね」
南マークの
郡山久二
は3着に。
「惜しかったですね。昭彦さんとからんだ分、抜かれてしまった。堪えたかったけど、後ろは自力選手だししょうがない。精一杯です」
小林弘和の先行に乗って地元優出を狙った
佐々木昭彦
だったが、「スピードが違ったので前に踏んで番手にと思ってました。まだタテに踏める脚はあったけど、直線で締められて石渡(正也)と接触した。地元だし連か3連単にはからみたかったけどね」と悔しがる。
<9R>
佐藤友和選手
山口富生選手
中野功史が打鐘から主導権を握ったが、これを6番手から
佐藤友和(写真
)が鮮やかにまくって1番人気に応える。
「余裕はあったけど、自然と(車間が)詰まるところが踏まないと詰まらなかったし、中野さんはかかってたんでしょうね。人気に応えるのを第一に、その上で強いレースをしたかった。バンクか感触なのか分からないけど、今日は重く感じた。やっと決勝ですね。今年は優勝がないので頑張ります」
藤田和彦との競り、さらに山田幸司の追い上げもしのいだ
山口富生(写真)
が佐藤マークを死守した。
「食らいついてチャンスがあればと思ってたけどね。追い上げが来て、下から付いて行く形になってキツかった。今日で気合が入ったし、明日からいけそうですね」
逃げる中野の番手を回った
原司
だが惜しくも3着で決勝進出を逃す。
「中野のかかりもけっこう良かったと思うけど、相手はパンツの色が違うからね。もうワンテンポ早く来てくれればコーナーの入り口でブロックしやすかったけど、センター過ぎだから外が伸びる。力負けですね。しょうがない」
山口に競り負けた
藤田和彦
だが「神奈川の追い込みばかりが並んでもね。誰も友和の番手に行かないって言うから、じゃあ俺がと思った。いい勉強になったし、いい緊張感を味わいました」と満足げにレースを振り返った。
<10R>
小倉竜二選手
渡邉一成選手
打鐘前から渡邉一成が主導権を握ると、上手くペースに持ち込む。ホームで松岡健介との連係が外れてしまった
小倉竜二(写真)
だが、松岡を追ってまくった紫原政文の動きに続くと、4コーナーで落車した紫原を避けて外を鮮やかに突き抜けた。
「松岡は入りたそうだったし、合わされると思った。だから中団を確保しとこうと思ったら行ってしまった。伸びたのは前がみんな脚を使ってたから。いつもなら落車に巻き込まれてるところだから危なかったね。勝ってよかったけど、松岡に悪かった」
逃げた
渡邉一成(写真)
は松岡をけん制した行為で審議対象となったが結果はセーフ。自身初の記念決勝進出を果たした。
「アウトかと思いました。早めに斬って見てた方が、松岡さんも来ずらいだろうと思った。今日も決勝に乗れないパターンかなと思ったけど、その分積極的に行こうと思ったのがよかったですね」
渡邉マークの
木村貴宏
が3着に流れ込む。
「石毛さん、俺の並びだったら(決勝進出は)なかったかも。小倉さんが松岡の後ろにいないのでアレッと思ったけど、僕が松岡を止めてれば一成の逃げ切りでしたね。難しかったけど、一成には悪かった。僕は離れそうな緊張感があったので、とりあえず付いて行けてよかった」
松岡健介
は「ペースにはまりました。無理やり行ったけど、ダメでしたね…」とガックリ。
渡邉ライン三番手を回った
石毛克幸
は「三番手と言ってるし、松岡のまくりに切り替えるのはちょっと早いと思ったら紫原さんが来た。内も一瞬空いたけど、そこを行くのもね…。もうコースがなかった」と向かない展開を悔やんだ。
<11R>
岡部芳幸選手
澤田義和選手
人気を集めた九州ラインを封じて、佐藤朋也が打鐘過ぎから先行。北津留翼の巻き返しに合わせて番手から出た
岡部芳幸(写真)
が1着で決勝進出を決めた。
「朋也が地元番組に入れられた意地を見せてくれた。九州は中団だろうからフタをして、打鐘から先行する作戦でした。翼が来たので番手か3番手に飛び付こうと踏んだら、翼は止めてしまったので。今日は前と後ろのおかげ。3日間、後輩が頑張ってくれてる。明日も優勝が狙えればね」
2着には北ラインを選択した
澤田義和(写真)
が流れ込む。
「メンバーが出たときには(三宅)達也の3番手を回るつもりだったけど、達也が『僕はまくりなので、澤田さん(北に)行ってください』と言ってくれた。ある意味、今日は達也のおかげですね(笑)。岡部さんは自力もあるし、何とかしてくれるだろうと思って任せてました。抜けたら最高だったけどね。今年最後に記念の決勝に乗れてよかった。これでダービー(の賞金)もいけそうですね」
三宅マークから中を割った
吉永和生
が3着で決勝に進出。
「連日、前が頑張ってくれてますね。今回は追加だけど、地元記念に向けてやったことが今になって出てきてる感じかな」
北津留翼のまくりに上手く切り替えた
柴田洋輔
は絶好のチャンスだったが…。
「北津留があんなに止まるとは思わなかった。あそこで外に行かず、内だったかな? バックでは乗ったと思ったんだけど…。悔しいけど、いい勉強になりました」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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