『武雄競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:4月15日
 武雄競輪開設63周年記念「大楠賞争奪戦」は後半戦となる3日目を迎えた。準決3番勝負は波乱の連続となったが、深谷知広を筆頭に大会連覇を狙う藤木裕、井上昌己らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点が決まる。
 最終日もファンサービス、イベントが盛りだくさん。先着500名様に「武雄銘菓」をプレゼント。場内イベントステージではバトル予想会にスピーチーズのミニライブが予定されています。ぜひ、武雄競輪場でお楽しみください。
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藤木裕選手
藤木裕選手
小倉竜二選手
小倉竜二選手
 最終ホームから先行した矢口大樹を藤木裕(写真)がバックからまくってひと飲み。連勝で当所記念連覇に王手をかけた。
 「打鐘で突っ張るつもりで踏んで、それでも強引に来たので出しました。南(修二)さんに3番手に入れてもらえたし、ラインのおかげです。3日間、同じような展開になりましたね。2コーナーでしっかり仕掛けられたし、決勝に勝ち上がれて良かったです。昨日よりも今日の方がしんどかった」
 南修二がきっちり続いて、2日連続のワンツーを決めた。
 「藤木は駆けるつもりで踏んでいるから、いい位置を取れる。落ち着いているし、本当に強い。なかなか抜かせてくれませんね。記念の決勝は2着が最高。まだ優勝はないので、明日はしっかり頑張ります」
 小倉竜二(写真)は中川誠一郎の後ろからシャープに伸びて3着に食い込んだ。
 「中川君がよく頑張ってくれた。今日は前がかなりかかっていましたね。あそこまでかかっていると、そんなに伸びない。調子はまずまずでしょう」
 矢口大樹は強豪相手に持ち味の先行勝負で力を出し切った。
 「打鐘で藤木さんが踏んで3番手だったけど、あの位置でもまくれないだろうし、無理やり仕掛けました。力不足ですね。いい勉強になりました」

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小埜正義選手
小埜正義選手
坂上忠克選手
坂上忠克選手
 周回で長塚智広が中団の位置に固執して、なかなか隊列が定まらなかった。赤板で小埜正義(写真)が上昇し、長塚とようやくドッキング。打鐘で先行態勢に入った小埜を井上昌己がすかさず叩いて主導権を握るが、番手にはまった小埜が最後は追い込んで波乱のレースを制した。
 「周回中はちょっとテンパりました。前に出れば長塚さんと連係できると思って仕掛けました。出てからは突っ張るつもりで踏んだけど、出られてしまいましたね。1車なのは分かったし、番手まくりにいければ良かったけど、車間が詰まり過ぎていけなかった。今日は恵まれただけです」
 坂上忠克(写真)は柴崎淳のまくりに乗って2着に突っ込んだ。
 「何が何だか分からない展開でしたね。柴崎があそこまでいってくれたし、スピードを作ってくれましたから。あれで1着に届けば格好良かったけど、決勝に乗れて良かったです」
 井上昌己は先行策でしぶとく3着に粘った。
 「(周回中は)ヒートアップしていましたね。赤板でどうなるかと思いました。ホームで後ろに小埜君に入られたけど、小埜君だけ合わせれば何とかなるかなと。2コーナーまで流して踏みました。最後は一気にいかれると思ったけど残れて良かったです。状態はいいみたいですね」
 柴崎淳はまくり不発に終わった。
 「あの展開で決勝に乗れなかったのは悔しい。ちょっと見すぎてしまった。1コーナーで仕掛けておけば出切れてましたね」

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池田勇人選手
池田勇人選手
深谷知広選手
深谷知広選手
 最終レースも波乱の決着。人気の深谷知広を内に閉じ込めて、中団外併走からまくった池田勇人(写真)が金星を挙げた。
 「深谷が中団に固執したけど、あそこは譲れないですからね。内に封じ込んでしまえば、あとは自分がまくれるか、まくれないかの勝負でしょう。このメンバーで決勝に乗れたのは自信になります。いい思い出になりました。決勝も相手は強いけど何かしたいですね」
 中団の内に詰まった深谷知広(写真)はバックからインコースを進出。最後は藤田大輔をどかして2着に追い込んだ。
 「初日に出し切ってしまい、状態はあんまり良くないですね。準決の失敗をしないように、決勝はしっかり頑張ります」
 関東ラインの3番手を回った浦川尊明が混戦をしのいで3着に食い込んだ。
 「バックで内の志智(俊夫)さんをキメて、深谷の後ろにスイッチするしかないと思って気合が入りました。何とか決勝に乗れて良かったです。決勝で池田君の番手を回れるのは嬉しい」
 先行した田中晴基は力不足を素直に認める。
 「やることをやった結果だから仕方ないです。展開は良かったんですけど、池田君にいかれてしまいましたからね。ギアを上げて少し重く感じました」
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