『武雄競輪開設64周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:4月19日
 武雄競輪開設64周年記念「大楠賞争奪戦」は佳境のシリーズ3日目を迎えた。好天の下、準決勝3個レースをメーンに熱戦が繰り広げられた。GPチャンプの金子貴志をはじめ、地元の荒井崇博、伏見俊昭、小松崎大地らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点が決まる。
 最終日は先着500名様にシフォンケーキをプレゼント。場内では烈車戦隊トッキュウジャーショーに、ハイテンションご当地キャラちっちゃいおっさんの爆笑ライブ&撮影会などイベントが盛りだくさん。ぜひ、武雄競輪場でお楽しみください。
<10R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
小松崎大地選手
小松崎大地選手
 準決勝一発目のレースは小松崎大地が打鐘から仕掛けて主導権奪取。番手絶好となった伏見俊昭(写真)が直線で鋭く追い込み、決勝一番乗りを果たした。
 「昨日のこともあるので、誰か来るようならしっかり番手は守ろうと思ってました。小松崎君のおかげです。集中して走れたと思います。最後は合志(正臣)君のスピードが違っていたので抜かれたと思いました。ちょっと身体は重かったけど、走れるのも今月いっぱいですから。決勝も集中して頑張ります」
 4番手からまくり追い込んだ地元の山田英明は不発。そのスピードをもらった合志正臣が直線でシャープに伸びて2着に入った。
 「英明が仕掛けてくれなかったら厳しかったですね。伏見さんは小松崎君を残しにかかっていたし、アタマまでいけたと思った。落車の影響はありますね」
 小松崎大地(写真)は打鐘過ぎからの先行策で3着。昨年10月の千葉以来となる2度目の記念優出を決めた。
 「今日はちょっと重たかった。慌てて踏みすぎましたね。もうちょっと落ち着いて駆ければ良かった。ずっと踏みっぱなしで苦しかったです」
 単騎の近藤龍徳は絶好の3番手を確保して追い込んだが、あと一本のところで決勝を逃した。
 「あんまり脚を使わずに3番手を取れたんですけどね。余裕があったので外を踏んだけど全然進まなかった」

<11R>
荒井崇博選手
荒井崇博選手
金子貴志選手
金子貴志選手
 打鐘で飛び出した加賀山淳を菅原晃がすかさず叩いて出る。そのままハイペースで逃げる菅原を地元の荒井崇博(写真)が最終3コーナーから番手まくり。ラインの力で強豪を打ち破った。
 「流れ1本です。今日は俺がどうこうじゃない。すべて晃のおかげ。何も言うことはないでしょう。絶対に3(着)までに入ろうと思っていた。晃が出切ってくれたし、きつそうだったので申しわけないけど出ていきました」
 牛山貴広は勝負どころで立ち遅れて8番手に置かれたが、直線で外を強襲して2着に食い込んだ。
 「九州ラインを追えば良かったけど迷ってしまった。組み立てミスですね。前はあんまり見えていなかったけどスピード感はあった。最後は自分だけになってしまい、後ろに迷惑をかけてしまった。内容は悪いんですが、デキはいいと思います」
 金子貴志(写真)は外をしぶとく踏み上げ、辛くも3着で決勝に進出した。
 「勝ち上がれてホッとしました。荒井にばれないようにと思って踏んでいったけど、番手まくりされて厳しかった。悪くはないんですが、もうひと伸びほしいですね」

<12R>
田中晴基選手
田中晴基選手
小倉竜二選手
小倉竜二選手
 最終レースは打鐘過ぎに松岡貴久が斬った上を田中晴基(写真)が一気にカマして主導権を握る。最後までスピードは衰えず、会心の逃げ切り勝ちを収めた。
 「松岡さんが斬ってくれて、あれ以上ない理想の展開になりました。後ろが内藤(秀久)さんで信頼していたし、最後までしっかり踏めました。今年に入って自転車を換えてずっといいし、レベルアップできていると思います。記念の決勝は3回目。過去2回は9着なんで今回は頑張りたいですね」
 内藤秀久が2着に流れ込み、南関ワンツー決着となった。
 「晴基が強かったですね。いかに2人で決めるかを考えていました。ホームで口が空いてしまったんですが、追い付いてからは楽でした。決勝も信頼して任せます。踏み出しに集中してしっかり付いていきたい」
 3番手をキープした松岡だが、なかなか前との差は縮まらない。最終3コーナーでまくってきた村上義弘を松岡がブロック。空いたインコースを突いた小倉竜二(写真)が3着に入った。
 「松岡君がいい位置を取って頑張ってくれた。でも、前の2人とは離れていた。最後はいやらしかったね。決勝は九州の後ろだと4番手になっていまう。空いている牛山(貴広)君に任せます」
 人気の村上義弘は6番手まくり不発に終わった。
 「情けないレースをしてしまった。気持ちばかりが前にいっていた。身体と気持ちがかみ合っていれば、いけたと思うんですけどね」
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